念能力者の平易生活


僕は、彼らいわく頭のいい馬鹿らしい。

一週間、二週間と過ぎてふと、連絡手段を持ってきてないことに気づいた。

まぁ、上司の青雉さんもよくいなくなるしいいかな

ついた街に降りてあたりを眺める。

そこそこ賑わってて明るい島に見えた。

『レム、ご飯でも食べようか』

土地勘はないけど歩けば目的地に案外つくもの。

入った食堂広く、なんだかとても騒がしい場所だった。

海賊が来てるらしく案内してくれた人が笑ってる。

寛容な街だね。

「飯もっと!」

テンガロンハットの彼が元気よくつげて隣りに座ってるリーゼントの人がまだ食うのかよと突っ込む。

「サッチ、いまさらだ諦めろよぃ」

「けどよマルコ、このまんまだとこの店の食い尽くすぜ?」

「それこそいまさらだろぃ」

特徴的な頭をした人が眠たそうな目で笑う。

彼らの体に入ってるマークを見たことがある気がした。

「ご注文は?」

『あるもので大丈夫、一人分の食べ物と飲み物を』

「はーい、ちょっと待ってくださいねー」

女性がにこにこして厨房に戻っていった。

レムを座らせて見つめる。

またお風呂に入れてあげなきゃ

「エース!寝んな!」

「諦めろよぃ」

なんとも安定したやりとりを背景に運ばれてきたご飯に口をつけた。



海賊が帰って、僕も帰ろうかと口を拭いたところでばんっと扉が大きな音を立てた。

入ってきたのは弱い感じしかしない賊で、目がらんらんとしてて危ない。

「いらっしゃ、」

「この店にある食料全部寄越せ」

店員に剣を突きつけた賊に店内が静まる。

寛容でも耐性はないのだろうか

「早くしろ!俺は気が長くねぇ!」

自ら小物ですと騒いでどうするんだろう

テムを抱っこして立ち上がったところでなにかが吹っ飛んできて一歩下がった。

目の前を横切ったのは小刀で飛んできた方を見た。

「おいおい嬢ちゃん、なに勝手に動いてんだ?」

どこ行っても嬢ちゃんって間違えられる。髪を切ったほうがいいのかな

「人形なんて抱っこして、怖がってんの?」

「気味ワリィ人形だな!」

『…―それ、レムのこと?』

「名前までつけてやがる!ガキが!」

僕は仕事をしたほうがいいのかな

『君らは…海賊?』

「そぉだぜ嬢ちゃん!俺らは総額懸賞9000万の―――」

『あ、そう。じゃあ僕は仕事しなきゃ』

思いっきり蹴ったら床が壊れそうで、軽く蹴りあげ距離を詰め念で強化した足を振った。

いっきに十五人気絶させる。

あと二十人

レムを片手で抱いて開いた手で地面につきまた蹴り上げる。

あと九人。

もう一回蹴って最後に船長だけ残した。

『あ、連絡しないと』

念の圧力でその場から動けなくなった海賊団を放置して、背負ってたリュック置いた。

「なっ」

「か、海軍?!」

「シャーネ少尉!」

案外名前が知られてるらしい僕を見て震えてた客が息を吐く。

『連絡するからなんとか虫、貸してもらっていいかな』




「なんか海軍きてるらしいぞ!」

「今サッチが見に行ってる」

「来てんのはシャーネ少尉だとよ!」

「めんどくせぇやつだ、ログもたまってる、さっさと行こうぜ」




.
5/9ページ
更新促進