東リベ


「イヌピーくん!ココくん!姫南条さん!」

「花垣。おめでとう」

「おめでとう、花垣」

『おめでとうございます、花垣さん』

「っ〜!あざっす!」

俺達と同じように参列しているのは黒猫ちゃんや白犬くんだけじゃない。白犬くんの職場の知り合いだというマイキーさんのお兄さんに、マイキーさん本人と、友人の龍宮寺さん。その隣にはその奥様。あちらには稀咲さんに、さらにはどことなく見覚えのある派手な兄弟。それにあのとき存在した口元の傷がないピンク色。

賑やかで笑顔の絶えない室内に感極まったらしい花垣さんは最初から鼻も目元も赤くて涙を零し鼻をかんでばかりで、奥様がそれを見て穏やかに笑ってる。

挙式では愛を誓うなり東京卍會の面々に飛びつかれてチャペル内で盛大に騒ぎ立て、本当に花垣さんらしい式だなと目を細める。

「おめでとう!!」

「タケミっち!おめでと!!!!」

「ひなちゃん〜!武道〜!おめでと〜!!」

チャペルから出てきた二人に花びらを投げるのは先に外で待っていたお友達たちで、青空の下で幸せそうに笑う姿を日陰で眺める。

『二人も行ってきていいんだからね?』

「花垣には姫南条優先って言ってある」

「ヒメ、辛くないか?」

『ええ。大丈夫だよ』

万一にも備えて日陰から出ているわけでもないし、薬も服用してサングラスと手袋はまとっている。どうしてもと譲らなかった白犬くんが日傘を持って広げてくれていて、黒猫ちゃんは右腕に寄り添っていた。

今回の参列に向けて、三人揃いで仕立てたブラックスーツは布から小物まで一緒で、それを見た花垣さんは本当に良かったと笑っていた。

ネクタイ、タイピン、ピアス、ポケットチーフと気づいたらスーツに入れるストライプのデザインまで指示してたいた黒猫ちゃんに、じゃあと何故か俺の髪型を指定した白犬くんは俺たちの荷物をまとめてしっかりと持っていて、俺は白犬くんに敵視されていたんじゃなかったっけと首を傾げる羽目になった。

室内に戻り、披露宴会場に入るまでは少しばかり団欒の時間らしく、写真を撮ったり参列者同士で会話を弾ませてる様子に、両隣を確認する。日傘を閉じたものの未だ左側から動く気配のない白犬くんに、右腕に寄り添ったままの黒猫ちゃんに顔を上げた。

『お手洗いに行ってくるから、二人とも自由にしておいで』

「…すぐ戻ってこいよ」

『ええ。もちろん』

二人に触れてから伝えたとおりにレストルームにたどり着き、サングラスと手袋を外してポケットにしまう。

朝一番に白犬くんが結ってくれた髪も黒猫ちゃんが締めてくれたネクタイも崩れていないことを確認してから鏡から離れて、準備が整ったのか移動が始まっているらしいから誘導についていく。

黒猫ちゃんと白犬くんは新郎新婦と話しているようで、近くにはあまり見覚えのない背の高い青髪の男性がいる。

それならばと先に新郎友人席に向かって、指定されたテーブルはなんのいたずらか紫色の兄弟とピンク色が座っていて、兄弟は俺を見るなりにんまりと笑い、まずは立ち上がった弟のほうが肩を組んできた。

「なーんかはじめましての気がしないんだけどさ、どっかで会ったことある?」

『おやおや、ナンパでしょうか?困ってしまいますね』

「は?!誰が野郎ナンパするかよ!」

『お声掛けいただいたのに申し訳ありません。パートナーがおりますので、浮気は倫理観に反します』

「人の話聞け!!なんなのこいつ!兄貴!!」

「えー?竜胆、茶化されてんじゃん」

けらけらと笑う兄に弟はより一層眉根を寄せて、今度は兄が手を伸ばして俺の顎を取り、顔を正面から見据えた。

「んー、まぁたしかに…知らないはずなのに見覚えあるんだよね」

『ご兄弟揃ってナンパとは、いくら晴れの日と言えどもハメの外しすぎはいかがなものかと思いますよ』

「そうそう。この飄々とイカれた感じとか」

『アルコールを召されてましたので、一度水分をとられてはいかがでしょうか?』

「…本当に俺達と会ったことない?」

『生憎と今世での私の記憶にはございませんが、貴方がたのご想像におまかせいたします』

「ふぅん??」

おもちゃを見つけたと言わんばかりに口角が上がった兄の方に、弟も目を細めて、灰谷兄弟の服が掴まれて引かれた。

「お前らなに絡んでんだよ。動画とって晒すぞ」

「えー?なになに。こわーい」

「別に会話してただけですけどー?」

「そんな空気じゃねぇだろ!」

ピンク色の横には顔立ちの似た小柄な女性がいて、この子に関しては本当に見覚えはない。

灰谷兄弟を叱る姿にいつかを思い出して、口元を緩めたところで腕を強く引かれて後ろに隠されるように前に人が立つ。

「俺のヒメに何の用だよ」

「後ろにいろ」

逆毛を立てる黒猫ちゃんに、俺達の前に立つのは白犬くん。挨拶回りに行っていたはずなのに不機嫌そうな二人の表情に何かあったのかなと思いつつ、敵視されている三人と白犬くんがキレてしまう前に黒猫ちゃんを撫でる。

『蘭さんと竜胆さんとお話をしていて、そこに三途さんもいらしたから挨拶してただけだよ。黒猫ちゃんと白犬くんもおかえりなさい。ちゃんと花垣さんたちとお話できたのかな?』

「挨拶はした。…本当に何もないのか」

『うん。何もないよ。さぁさ、落ち着きなさいな』

撫でていれば肩に入っていた力が抜けて、黒猫ちゃんの表情が緩む。そうすれば白犬くんも不服そうながらも足を引いて横に立つから同じように短くなでてあげて、向こう側を見た。

『お話の途中で切り上げてきたんでしょう?まだお話足りなそうだからあちらでみんなと遊んでおいで』

「……なんかあったら、すぐ呼べよ」

『ええ、もちろん』

「絶対だぞ、姫南条」

『きちんと呼ぶから安心しなさい。ほら、呼ばれているよ。お友達のところにいってらっしゃい』

白犬くんの頭を少しなでてあげれば目尻を落として、黒猫ちゃんのジャケットを掴む。

仕方なさそうに二人が離れていったところで突き刺さる視線を確認すれば楽しそうな表情のまま右から弟、前から兄が俺に手を伸ばして口を開く。

「姫南条って本名?」

『はい。姫南条春人と申します。気兼ねなく姫川とお呼びください』

「姫ちゃんねー!おけおけ。これから仲良くしようね!」

『ええ。どうぞよしなに』

「ふはっ」
「あはっ」

楽しそうに笑う二人に三途さんは気狂いばかりかよと呆れた顔をしていて、あまりに変わらない三人の様子に表情が緩んだ。



×



右の黒猫ちゃんと左の白犬くん。それから蘭さん、竜胆さん、三途さんと妹さんの千咒さん。同席するのは更に兄の明司さんもいて、久方ぶりの顔ぶれで始まった食事会は賑やかさは変わらなかった。

「お、うまい」

「イヌピー嬉しそうじゃん」

「結婚式の飯ってきれいなだけだと思ってた。すげぇうまい」

『ふふ。よかったね、白犬くん。はい、黒猫ちゃん』

「ありがとう!ヒメ!」

男性が多いからか料理の量が通常の会食よりも多い。よく食べる黒猫ちゃんには物足りないだろうそれに、俺にはあまりにも多すぎるから、形式上ゆっくりと二口食して、その頃には空になってる黒猫ちゃんのお皿と交換する。

にこにこしてる黒猫ちゃんと白犬くんは楽しそうで、何よりと見守っていれば竜胆さんが顔を上げた。

「姫ちゃん全然食わねーけど腹いっぱいなの?」

『もとより食事が得意ではないものでして』

「ふーん?食わないのによくそんな筋肉つくなぁ」

『必要な栄養素は摂取しておりますよ』

「へー、あ、プロテインとか何摂ってる?今度教えてよ」

『ええ。構いません』

「いや、構う。だめ」

「あまり話すな、姫南条」

『おやおや、二人ともご機嫌がななめだけど急にどうしたの?』



「本日はご出席くださりありがとうございます」

「こちらこそ!呼んでくれてありがとう!」

「ちょーいい式じゃん。二人とも幸せにねー」

新婦に千咒さんと蘭さんが返事をして、花垣さんがそっと俺達を確認して耳打ちをしてくる。

「なんか険悪な空気流れてませんでした?」

『黒猫ちゃんと白犬くんがご兄弟と噛み合わないようです』

「う、やっぱり席割りまずりましたかね…」

『いいえ、それほどでもないですよ。三途さんと千咒さんもお話してくださいますし、晴れの場で乱闘を始めるほど我を忘れているわけではございません』



「マイキーくんと姫南条さんと写真撮りたくて!」

『おや、私もですか?』

「今回のリベンジャーズ同盟じゃないですか!」

『ああ、なるほど』

主役と立役者に手招かれては断るわけにもいかない。

立ち上がり横に並べば、花垣さんは満面の笑みを浮かべて、マイキーさんも眉尻を下げて微笑む。

何度かきられたシャッターにカメラが下ろされたから隣を見て、マイキーさんが手を差し出してきた。

「世話になった」

『こちらこそ、お世話になりました』

握手を交わして、解けばまた同じように手が差し出されたから握手を交わす。

「本当に!ありがとうございます!」

『お礼を述べるのはこちらです』

「?」

『稀咲さんは貴方の幼馴染でしょう?』

「、」

『その稀咲さんが経営する会社が我社と提携を結び、その共同経営者である黒猫ちゃんが顔合わせの場に唐突に現れたのは、貴方の差し金ですよね?』

「あ、いや、その、」

『たっぷりとお礼してさしあげますので、楽しみにしていてくださいな』

「で、出過ぎた真似してすみません!!!」

悲鳴混じりに肩をはねさせる様子に笑いをこぼして、手を離す。空いたばかりの右手がすぐに包まれて、ムッとしている黒猫ちゃんに首を傾げた。

『またご機嫌がななめだね?黒猫ちゃん』

「ヒメが全然帰ってこねーから迎えに来た」

『お迎えに来てくれてありがとう。白犬くんはどうしたの?』

「イヌピーはドラケンと話してる」

『一人にしてしまってごめんね。寂しかったでしょう』

「うん」

迷わず頷く黒猫ちゃんの頭を撫でて、それから気まずそうに目を逸らしてる二人に視線を戻す。

『俺の黒猫ちゃんもお迎えに来てくれましたし、人気者の主役をこれ以上拘束するのも憚られますので一旦失礼させていただきますね』

「あ、はい!ありがとうございます!」

「じゃ、またあとでな、姫川」



披露宴のあとはパーティーらしい。お色直しをしてきた新婦は今度は華やかなカラードレスをまとっていて、並んだデザート類に両サイドの二人が目を輝かせる。

『好きなものを取っておいで』

「ああ!」

「行こうぜ!ココ!」

楽しげな二人に、同じように特攻していくのは甘いものが好きな面々らしい。

飲み物を一つ受け取り、二人から見える範囲で壁際に寄って、そうすればピンク色がそっと隣に立った。

「よお」

『こんにちは、三途さん』

「ああ」

頬を掻き、目線を逸らす様子に笑みを転がす。

『お元気そうでなによりです』

「あー、まぁまぁ。……お前も、九井と乾とヨリ戻したんだな」

『その表現が正しいかどうかはわかりかねますが、仲良くはしていますね』

「…………」

『今世で私があの二人と距離を置いていのは私の目的のためです。決して、貴方が二度も私を死に追いやったせいではないのでそう辛気臭いお顔はしないでもよろしいですよ』

「に、二回も殺してねぇよ!」

『おや?あの列車を動かしたのは三途さんではありませんか』

「んぐっ」

『ふふ。年下をいじめる趣味はございませんし、なにより本日は祝の場です。今はもうありえない過去と未来のことなど忘れ、笑ってください、三途さん』

「………はぁ。本当、よっぽどお前のが俺よりも気違いだわ」

気を抜いた笑みを浮かべる三途さんは記憶の中のどれよりも優しい顔をしてる。

先程まで妹さんとお話していたときにも見せていたそれに、整った顔立ちをしているなと思いつつ、名刺を取り出した。

『改めまして、姫川春です。どうぞよしなに』

「ああ。明司春千夜だ。三途で構わねぇよ、姫」

『では三途さんと気兼ねなくお呼びさせていただきます』

受け取ってもらえた名刺と挨拶に目を合わせて笑って、おい、と聞こえてきた地をはうような低い声と重い空気にそちらを見る。

「今回もヒメを死なせたら殺すぞ、三途」

「殺さねぇわ」

瞳孔の開ききってる白犬くんとゆらゆらとしてる黒猫ちゃんに、まったくと手を伸ばして、黒猫ちゃんの頬に触れる。

『落ち着きなさい』

「、ヒメ」

『そんなに怖いお顔をしてないで。せっかくおいしそうな物を選んできたのに楽しく食べないと勿体無いでしょう?』

「ん…でも…」

『大丈夫。俺はここに居るからね』

「…………うん」 

黒猫ちゃんが落ち着けば、白犬くんも引いてくれる。仕方なさそうにフォークに込めてた力が抜けたから三途さんも息を吐いて、さてと二人の背を撫でる。

『たくさん取ってきたなら食べようね。お席に座ろう』

「そこ空いてる」

『見つけてくれてありがとう、白犬くん。じゃあそこに行こうか』

三途さんに会釈をして席につく。等間隔にいくつも並ぶテーブルは、まだデザートを選んでいたりドリンクを作ってもらっている人が多いのか比較的空いていて、そのうちの一つを占領して皿を並べた二人に個性が出るなと目を細めた。

『二人ともたくさんとってきたね』

「見てたら全部うまそうだった」

「これでもまだチョコレートファウンテンは触ってねーからまた後で行く!」

『ふふ。心ゆくまで楽しめそうだね』

もりもりと取ってきたケーキを食し始めた二人にグラスを傾けて、飲み込んだワインに隣が顔を上げるから見つめる。

『なぁに?黒猫ちゃん』

「ヒメ、酒は飲むんだな」

『ええ。液体ならそこまで胃が圧迫されないからね』

「ふーん」

「姫南条、昔から食わねぇのにひょろくねぇから不思議だよな」

『必要最小限の栄養素は摂取してるんだけどね…?』

「赤音より食わねぇからいつかぶっ倒れんじゃないかって心配してた」

『おや、初めて聞いたね。白犬くんは俺のことを案じてくれてたの?』

「普通にすんだろ」

『ふふ、良いことを聞いたかな。赤音ちゃんに会ったらお話しないとね』



「いくよー!」

新婦が勢い良く投げた花束は新婦のお友達が受け取ったようで、近くにいた大柄の男性二人が柚葉が嫁に行くのははやい!と叫んでいた。

「大寿のやつ家族離れしねーな」

「兄弟愛が強すぎるよな」

くすくすと笑う二人は片割れとお友達らしく、以前は同じ暴走族に所属していたしそれなりに仲良くしていたんだろう。

「それじゃあ今度は独身男性!前来てください!」

「え」

「あれ?」

「めずらしー」

「なにそれ面白ろ」

あまり聞き慣れないブーケトスの声かけにぱちくりと目を瞬くのは全員で、楽しそうに前に出ていく面々に黒猫ちゃんと白犬くんも少し近づいて、離れたところから眺める。

「二投目!行きます!!」

どりゃあ!!と大きな声を出した花垣さんが後ろ向きに投げた花束が高く舞う。手を伸ばすのは花垣さんのお友達がメインで、誰かの手が弾いてしまったそれが輪から離れて、地に落ちないように手のひらを広げる。ふわりと香る生花の匂いに、目を瞬いた。

『おや』

「「「あー!!!?」」」

「ヒメ?!!」

気合を入れていたお友達がたが膝をついて項垂れ、黒猫ちゃんの驚きの声が響く。

まさか巡ってくるとは思ってなかったそれに視線を向ければ花垣さんもやってしまったかと固まっていて、げらげらと笑う声が近づき俺の両肩にそれぞれ重みがかる。

「姫ちゃんおめでとー!」

「俺たちと結婚する??」

『遠慮しておきます』

「「あははは!!」」

灰谷兄弟の笑い声に息を吐き、笑うあまりお腹を抱え始めて離れた肩の重みに、歩み寄る。

『黒猫ちゃん』

「、ヒメ」

少しさみしそうな色を浮かべ、その後に二人に怖いお顔をしようとしていた黒猫ちゃんを見つめる。

ブーケを取りに行ったということは、きっとそういうことだろう。

受け取ったばかりのブーケは白くて、まるであの頃の黒猫ちゃんの髪のようで、差し出す。

『俺とずっと一緒にいてね』

「っ〜!もちろん!!」

勢い良く飛びついてきた黒猫ちゃんを抱えあげて、ごろごろと甘えるから花束を預けて空けた左手で頭を撫でる。

結婚式で賑わっているし、程よくアルコールのまわっている面々は楽しそうで、余興の一種として見られたのかもしれない。

それでも構わないかと黒猫ちゃんの額に唇を落として、こつりと聞こえた足音が向かいに立った。

「ひめ」

『どうしたの?白犬くん』

「ココを幸せにしなかったら許さねぇからな」

『ええ。悲しませないよう尽くすことを誓いましょう。ご安心なさいな』

まっすぐな瞳に本当にこの子は黒猫ちゃんを好きだなと髪を撫でる。むっとしつつも断らない様子にゆっくりと手をおろして、ぱたぱたと近づいてきた花垣さんが困ったように口を開いた。

「ブーケ受け取った人と写真撮りたいんですけど、えっと、」

『構いませんよ』

「あざっす!」

黒猫ちゃんを携えたまま、新婦に近づく。その隣には先程ブーケを受け取っていた女性と、その横に嫁にはやらないと怒っていたお二人がいて、腕の中の黒猫ちゃんと付き添ってる白犬くんを視認すると特に背の高い男性が笑った。

「お前が犬猫コンビの本物のご主人様か」

『おや、私の存在がどのように吹聴されていたのか気になりますね』

「「あーははは…」」

花垣さんともう一人の男性の乾いた笑いに首を傾げて、カメラマンからの撮りますよー!の掛け声に改めて前を見る。

真ん中の新郎新婦、新郎側には俺達。新婦側にはご友人方が並び、予定よりも多いであろう人数にカメラマンは動じることなくピントを合わせ始めて、腕の中の黒猫ちゃんが身じろいだから視線を落とす。

「ヒメ」

『なぁに?』

「俺達を幸せにしてね」

『ええ、もちろん』

すり寄せられた頭に毛先が首元をくすぐって、とんっと反対側にかかった重みは見慣れた金髪が俺の肩に頭を預けていて右手はブイサインをかたどっていた。

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