籠球男子による排球への影響
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『……………め―わく、かけてすみませ、んでした』
「すみません!」
「すんませんした」
三人戻ってとりあえずネットは張ったはいいけど練習に移れてなかった先輩たちに頭を下げた。
一人見守ってたコーチは青春だなぁなんて呟いてる。
「仲直りした?」
『…………………まぁ…たぶ―ん。』
「今度桃井とバレーするんです!」
元から喧嘩もしてなかったんだけどとは言わないで曖昧に頷けば日向くんが代わりに答えてくれて少しホッとした。
「お、桃井もとうとう部員入りか!?」
『……………………―いえ、今までど―りマネ、ジャー…です。』
「個人練に付き合ってもらうんす」
「おーおー!そうかそうか!」
田中さんと西谷さんは楽しそうな顔で影山くんを捕まえて今後の予定を根掘り葉掘り聞いてる。日向くんは部長さんにあの後のこととバレー好きにさせる意気込みを話してた。月島くんと山口くんは普段の俺に戻った口調に納得行かないような顔を見せてる。
落とした視線に誰かのつま先が見えて、顔を上げれば東峰さんが立ってた。
『………東峰、さん…。』
「桃井も、えっと、その、チームプレー出来る仲間高校でできたな」
『……………そ…です、ね―。』
「その、俺も手伝うし、手伝ってくれたら嬉しいから、あー、がんばろう」
『……………―こちら…こそ、お願、します。…東峰、先輩』
「っ!先輩って呼んでくれたの今!?」
『…………いや―で、したか?』
「違う違う!俺先輩って言われたの初めてで!」
うわー!と歓喜しはじめた東峰先輩の背中を叩いて騒がしいとぶった切ったのは菅原さんだ。
「旭といつの間に仲良くなったんだ?」
『……………―きの、ぅ…すこし、話…を。』
「昨日!?ちょっと旭、部活サボってなに後輩誑かしてんだよ」
「え、?!誑かしてなんかないよ!」
この人なりの冗談なのか楽しそうにしてる菅原さんはぱっと振り返って俺を見た。
「桃井俺とも仲良くなろ!」
『………――はあ。』
有言実行とはこのことなのか。
部活終わりにいつもなら山口くんだったり、清水さんだったりしてる俺の隣にいるのは菅原さんだ。
「俺、全然桃井と話したことないし最初女の子と間違えちゃって怒らせちゃったべ?だからなんかきっかけ欲しくて」
そう言った菅原さんにまたゆるい返事をしたらそのまま帰りまで話が流れていつの間にかこうなってる。
今日一日、本当にいろいろなことがあったと疲労から来る眠気にあくびを噛み殺した。
「なーなー、桃井は前までなんの部活してたんだ?」
ぴょこんと下から現れた日向くんは部活疲れを感じさせない明るさで少し考えてから秘密と返す。
「えー!いーじゃん教えてよ!」
「俺も気になってた!教えてツバッキー!!」
「バレーより楽しいものってなんだ?」
じーと低い位置にある同い年の三人に見つめられて、逸らした先の金髪眼鏡は高みの見物を決め込んでる。
「言ってあげればいいんじゃないの?」
月島くんのにやにやとした顔と、菅原さんの大人びた笑顔に息を吐いて、目線を前に向けた。
『……………ふつ、の…スポーツ、だけど…?』
「野球とか?」
バレーもバスケも、日本代表とか出てきて国際的には競技人口も上がってるけどまだマイナースポーツなのか日向くんはメジャーな競技を口にした。
『………………まぁ、そん、な…とこ』
「うーん、でもツバッキーって色白だから外でやるようなやつじゃなさそう」
山口くんって意外に鋭い
答えは言わないで俺の前競技の話で盛り上がり始めた西谷さんと田中さんも含めた五人を眺める。
ぶぶっと揺れたスマホにどうせ誰も俺を気にしてないからと取り出して画面を確認すれば姉から体調を案ずる内容のLINEが届いてた。
「どうしたの」
唯一話に混ざってなかった月島くんが俺を見上げる。
『…………姉―から、すこし』
「へー、桃井って姉さんいるんだ」
『……………―ぅん』
「やっぱり、桃井に似てお姉さんも美人なの?」
聞こえてたのかひょこっと顔をのぞかせた清水さんが続いて、少し考える。
俺の姉は、贔屓目なしでもたぶん可愛いと思う。
性格に難ありっていうか、恋する乙女は一途症候群がひどいけど
『…………毎月、告白さ…れるく、らいには―…』
「毎月!?」
目を丸くしたのは隣の菅原さんで、でもと言葉を付け足す。
『………色々、―重い、んで…清水さ、んのほうが、美人だと――え、しみ、ずさん…??』
話してる途中で急に走っていった清水さんの背中に首を傾げて隣の菅原さんと月島くんを見れば首を横に振られた。
(排球少年たちの視野を広げました。)
―とあるLINEグループ
「まだ練習中で誰も見てないだろうから今のうちに」
「部活の子と少し仲良くなれたと思う。先輩って呼べる人もできたし」
「バレーも好きにさせてみせるってなんかすごく意気込んでて見てて面白いよ」
「今は俺にバレー教えるとか、好きにさせるとか、あと俺の前の競技当てるのに躍起になってて退屈しなそう」
「もちろんまだバスケが一番だけどね」
「それじゃ、お疲れ様。」
……
………
…………
>>三時間後
…………
………
……
「なん、?!」
「んんん!?」
「待て、」
「ちょっ、なにこれ!」
「僕達のつばきがどこぞの馬の骨ともしれない男に誑かされ、ててててて!!!!」
「黒子落ちつっのだ!」
「ミドリンこそ語尾可笑しくなってるよ?」
―とあるLINE
「そっか、ちゃんとつばきも仲間見つけられたんだね」
「おねえちゃんあんしんしたよおお!!」
「姉さんうるさい」
「うん、そこそこ楽しくやれるんじゃないかなって思ってる」
………
……………
…………………
……………
………
「みんなが落ち着いたら言うつもりだったんだけどちょっと騒がしいから言っといて「IHの日程だだかぶりしてるから今年多分見に行けないけど、応援してる」って」
「あと、現状報告」
【全員同じ黒ジャージを羽織って肉まん片手に歩いてるところを一番後ろから隠し撮りした様子】
「わかった任せといて!」
「ふふ、楽しそう!」
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