交わりから始まるモノと変わりゆくもの
黄昏の月
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日差しも穏やかで、薄い雲がまばらに浮かび、ピーヒョローと鳥の鳴き声がする、長閑な1日になる…筈だった。
筈だったのに、どうしてこうなった!
「いい天気だねぇ、姉上」
「そうだな、絶好のピクニック日和だな」
瀞霊廷の通路、ではなく屋根瓦を疾走する2人を追走するように迫りくる影をものともせずに躱していく。
1人は女性、1人は男性のようだ。
「待ちやがれぇえええ!ゆうはー!湊ー!」
「嫌だ、まだ死にたくない」
「あはは、道理だけれど、剣ちゃんには通じないと思うよ?」
「然り。しかし…道の選択を間違えたな…」
剣戟をかわしつつ、何とも暢気な会話である。
不意に湊が首を傾げる次の瞬間、凄まじい轟音と共に白壁と瓦が吹き飛んでいく。
湊の白磁のシミ1つない美貌には呆れと気怠そうな雰囲気が漂い、少し長めの漆黒の髪は周りの惨状には不釣り合いな程に風に靡く。
「諦めろ、わたし達はそなたの相手をしている暇はない」
十一番隊長、更木剣八、その男の剣戟を指の爪先で軽く躱しながらあやす様に告げるゆうは。
同じ漆黒を纏いながら様相が全く違う。
方や死覇装。方や軍服。
着物と洋装。
死覇装には隊紋が施されている。
軍服には陰陽紋と所属紋が施されている。
どちらも一目瞭然なのだが、如何せん、交わることのない別所属。
顔見知りになることなど早々ないのだ。
例外を除けば。
「参ったな、此処まで熱烈歓迎だとはな」
「んー、そう思うの、姉上だけだと思っていたいけど、俺としても同意しちゃうな」
ひらりひらりと舞い踊るかの様に剣戟を躱しながら暢気な会話を続ける。
鼻先スレスレを掠めるような、冷めた視線を向ける。
向けられた方は血管が幾つもブチ切れていそうな気配すら感じる。
感じるというより実際切れているのだろう。
筈だったのに、どうしてこうなった!
「いい天気だねぇ、姉上」
「そうだな、絶好のピクニック日和だな」
瀞霊廷の通路、ではなく屋根瓦を疾走する2人を追走するように迫りくる影をものともせずに躱していく。
1人は女性、1人は男性のようだ。
「待ちやがれぇえええ!ゆうはー!湊ー!」
「嫌だ、まだ死にたくない」
「あはは、道理だけれど、剣ちゃんには通じないと思うよ?」
「然り。しかし…道の選択を間違えたな…」
剣戟をかわしつつ、何とも暢気な会話である。
不意に湊が首を傾げる次の瞬間、凄まじい轟音と共に白壁と瓦が吹き飛んでいく。
湊の白磁のシミ1つない美貌には呆れと気怠そうな雰囲気が漂い、少し長めの漆黒の髪は周りの惨状には不釣り合いな程に風に靡く。
「諦めろ、わたし達はそなたの相手をしている暇はない」
十一番隊長、更木剣八、その男の剣戟を指の爪先で軽く躱しながらあやす様に告げるゆうは。
同じ漆黒を纏いながら様相が全く違う。
方や死覇装。方や軍服。
着物と洋装。
死覇装には隊紋が施されている。
軍服には陰陽紋と所属紋が施されている。
どちらも一目瞭然なのだが、如何せん、交わることのない別所属。
顔見知りになることなど早々ないのだ。
例外を除けば。
「参ったな、此処まで熱烈歓迎だとはな」
「んー、そう思うの、姉上だけだと思っていたいけど、俺としても同意しちゃうな」
ひらりひらりと舞い踊るかの様に剣戟を躱しながら暢気な会話を続ける。
鼻先スレスレを掠めるような、冷めた視線を向ける。
向けられた方は血管が幾つもブチ切れていそうな気配すら感じる。
感じるというより実際切れているのだろう。
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