柱たちの胸
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
見た目は桑島、それもきっと現役の頃の桑島──。桃源山へ行った時、若い頃の桑島の技を見てみたいと確かに思ったものだが、こんな形で叶うとは。
だがこれは桑島ではないと確信している。
「……蓮峰……お前ッ!」
「誰じゃそれは」
「とぼけんなよ。何のつもりだ! 姿を変えて人を騙して何がしたいんだ! 正々堂々と本当の姿で戦え‼」
「……声が震えとるぞ。弱い犬ほどよく吠えるもんじゃの」
「怖くて震えてんじゃねぇよ! よくも優玄さんを……よくも寺に火を……。アンタを受け入れてくれた住職に恩を仇で返しやがって! お前は俺が殺してやる!」
感情剥き出しで叫ぶ清治だったが、さっきからずっと鳥肌が立っていた。鬼を前にして、これまでにないほどの威圧感が肌にビリビリと伝わってくる。桑島ではないと分かっているものの、自分よりもはるかに小さな体のどこにも隙が見当たらず、内心は焦るばかりだ。
(落ち着け、落ち着け……。コイツが使う雷の呼吸はまがい物や。姿こそ似せれても、技はそうやないはずや)
自分に言い聞かせるが、本当にまがい物かどうかは分からない。隊士でなくても呼吸を使える者はいくらでも存在する。
「次は弐ノ型をするぞ。わざわざ教えてやるんじゃ、親切じゃろう? わしの技を躱かわし、頸を取ってみろ」
「くっ……!」
────シィィィィィィ……
桑島は刀を抜いて構えている。
清治も刀を抜き、桑島の動きを一瞬たりとも見逃さないよう目を凝らした。
(弐ノ型は稲魂。五連撃が来る。一撃目で反撃、伍ノ型しかない!)
────雷の呼吸 弐ノ型 稲魂
────雷の呼吸 伍ノ型 熱界雷
斬撃が次々と迫って来る。一、二、三……と連撃から逃れたが、回を重ねるごとに速さが増して来る。とうとう太刀筋を追えなくなったところで、一瞬目に映った桑島の頸をめがけて清治は刀を払い上げるように熱界雷を仕掛けたが、稲魂の技の途中で桑島も全く同じ技を出して逆に清治は宙に打ち上げられてしまった。
「ワァッ‼」
吹き飛ばされて背中と後頭部を杉の木に強打する。そのまま落下し、清治は肩を押さえた。
(グッ……肩が‼)
激突の衝撃で、むち打ちのような状態になったか。肩と言っても、頸椎から背中にかけての部分である。少し腕を動かしただけでも激痛が走り、また、動かしづらい。
「遅いんじゃよ、お前は。それに敵に読まれるような動きはするな。雷の呼吸の勝機とはどうやって作るか知っておるのか?」
「……虚をつき、ただ驀進 するのみ」
「そうじゃ。まさに基本の壱ノ型がそうじゃな。じゃが甘いのう。まだまだ、所詮は若造の生覚えじゃ。未熟者めが」
「お前に言われる筋合いはない‼ お前に雷の呼吸の何が分かるんだ!」
桑島は不敵に笑っている。鬼とは言え、だんだん本物の桑島に見えてくるから不思議だ。現役の頃は、まさにこのような身のこなしで鳴柱という看板を背負っていたのだろう。
「まだだッ‼ 行くぞ‼ 俺は必ずお前の頸を取る!」
「来い‼ 見事わしの頸を取ってみろ!」
清治と桑島は何度も何度も激しく刀を交えた。
だがこれは桑島ではないと確信している。
「……蓮峰……お前ッ!」
「誰じゃそれは」
「とぼけんなよ。何のつもりだ! 姿を変えて人を騙して何がしたいんだ! 正々堂々と本当の姿で戦え‼」
「……声が震えとるぞ。弱い犬ほどよく吠えるもんじゃの」
「怖くて震えてんじゃねぇよ! よくも優玄さんを……よくも寺に火を……。アンタを受け入れてくれた住職に恩を仇で返しやがって! お前は俺が殺してやる!」
感情剥き出しで叫ぶ清治だったが、さっきからずっと鳥肌が立っていた。鬼を前にして、これまでにないほどの威圧感が肌にビリビリと伝わってくる。桑島ではないと分かっているものの、自分よりもはるかに小さな体のどこにも隙が見当たらず、内心は焦るばかりだ。
(落ち着け、落ち着け……。コイツが使う雷の呼吸はまがい物や。姿こそ似せれても、技はそうやないはずや)
自分に言い聞かせるが、本当にまがい物かどうかは分からない。隊士でなくても呼吸を使える者はいくらでも存在する。
「次は弐ノ型をするぞ。わざわざ教えてやるんじゃ、親切じゃろう? わしの技を躱かわし、頸を取ってみろ」
「くっ……!」
────シィィィィィィ……
桑島は刀を抜いて構えている。
清治も刀を抜き、桑島の動きを一瞬たりとも見逃さないよう目を凝らした。
(弐ノ型は稲魂。五連撃が来る。一撃目で反撃、伍ノ型しかない!)
────雷の呼吸 弐ノ型 稲魂
────雷の呼吸 伍ノ型 熱界雷
斬撃が次々と迫って来る。一、二、三……と連撃から逃れたが、回を重ねるごとに速さが増して来る。とうとう太刀筋を追えなくなったところで、一瞬目に映った桑島の頸をめがけて清治は刀を払い上げるように熱界雷を仕掛けたが、稲魂の技の途中で桑島も全く同じ技を出して逆に清治は宙に打ち上げられてしまった。
「ワァッ‼」
吹き飛ばされて背中と後頭部を杉の木に強打する。そのまま落下し、清治は肩を押さえた。
(グッ……肩が‼)
激突の衝撃で、むち打ちのような状態になったか。肩と言っても、頸椎から背中にかけての部分である。少し腕を動かしただけでも激痛が走り、また、動かしづらい。
「遅いんじゃよ、お前は。それに敵に読まれるような動きはするな。雷の呼吸の勝機とはどうやって作るか知っておるのか?」
「……虚をつき、ただ
「そうじゃ。まさに基本の壱ノ型がそうじゃな。じゃが甘いのう。まだまだ、所詮は若造の生覚えじゃ。未熟者めが」
「お前に言われる筋合いはない‼ お前に雷の呼吸の何が分かるんだ!」
桑島は不敵に笑っている。鬼とは言え、だんだん本物の桑島に見えてくるから不思議だ。現役の頃は、まさにこのような身のこなしで鳴柱という看板を背負っていたのだろう。
「まだだッ‼ 行くぞ‼ 俺は必ずお前の頸を取る!」
「来い‼ 見事わしの頸を取ってみろ!」
清治と桑島は何度も何度も激しく刀を交えた。
