鬼を守る者
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炭治郎が眠る病室にいた善逸は、ゴソゴソと音を立てる背負い箱を開けてやった。するとすぐに小さくなった禰豆子が這い出て来て、すぐさま炭治郎の寝台によじ登る。
「……むー」
禰豆子は人差し指で炭治郎の頬をツンツンと突いた。
「禰豆子ちゃん、きっともうすぐ目を覚ますよ。炭治郎の音、少し前よりもはっきりとしてきたから」
「むー?」
「何言ってるか分かんないよね、ごめん」
窓掛けをめくって外を見下ろすと、庭を飛び出して敷地内を走り回って無邪気に木刀を振り回している清治と伊之助の姿が見えた。
「心配しないで。お兄ちゃんが眠っている間、君の事は俺が必ず守るから」
「……」
禰豆子は理解できないのか、何の反応もせずに炭治郎の額を撫でている。
「失礼し……あらっ、ここにいらしたんですか善逸さん」
すみが点滴の具合を見にやって来た。
「ごめんすみちゃん、ここにいちゃ邪魔だよね。俺、出て行くよ」
「あっ、構わないですよ! ……って行っちゃった。善逸さん、元気ないなぁ。昨夜の事なら気にしなくてもいいのに」
「むー?」
「あっ、何でもないんですよ禰豆子さん。さぁ、点滴袋を交換しますからね。ちょっとこちらにずれてもらいますか?」
禰豆子はコクリと頷くと寝台を下り、すみの看護作業をじーっと不思議そうに見ている。
「あとはついでに包帯を替えて……っと。あー、まだ化膿してるなぁ、ここ」
血や膿が滲んだ包帯が洗濯籠の中に次々と入れられる。すみは手際良く慣れた手つきで新しい物と交換し、処置を終えた。
「よいしょっと。じゃあ禰豆子さん、処置は終わりましたからね。お邪魔しました」
すみは持って来た器具や洗濯籠を両手に抱えた。
「むー、むーむー」
禰豆子は、荷物でいっぱいのすみの前掛けを引っ張って何か訴える。洗濯籠を指し、自分の鼻先も指している。
「えっ、もしかして禰豆子さん、運ぶのを手伝ってくれるんですか?」
「むー‼」
コクリコクリと何度も頷くので、すみは「じゃあ……」と洗濯籠を下まで運んでもらう事にした。
「大丈夫ですか? 後で洗うので、縁側の部屋に置いておいてくださると助かります。でも無理しないでくださいね。昼間なので太陽光だけは気を付けてくださいね」
「むー!」
禰豆子は少し体を大きくさせ、張り切った様子で籠を運ぶ。
(そう言えば、禰豆子さんは働き者だったって、前に炭治郎さんが言ってたなぁ。きっと炭治郎さんの怪我を見て、じっとしていられないのね)
禰豆子は鬼でもちっとも鬼らしくない。食べ物を食べない事と太陽を避ける事以外、人を襲う事もなく、人懐っこい鬼だ。むしろ鬼だという事を忘れてしまうほどである。もし禰豆子が普通に会話する事ができれば、もっと仲良しになっていただろう。
「炭治郎さん、早く目覚めるといいですね」
「むー!」
禰豆子はニッコリと目を細めて声を出した。
「……むー」
禰豆子は人差し指で炭治郎の頬をツンツンと突いた。
「禰豆子ちゃん、きっともうすぐ目を覚ますよ。炭治郎の音、少し前よりもはっきりとしてきたから」
「むー?」
「何言ってるか分かんないよね、ごめん」
窓掛けをめくって外を見下ろすと、庭を飛び出して敷地内を走り回って無邪気に木刀を振り回している清治と伊之助の姿が見えた。
「心配しないで。お兄ちゃんが眠っている間、君の事は俺が必ず守るから」
「……」
禰豆子は理解できないのか、何の反応もせずに炭治郎の額を撫でている。
「失礼し……あらっ、ここにいらしたんですか善逸さん」
すみが点滴の具合を見にやって来た。
「ごめんすみちゃん、ここにいちゃ邪魔だよね。俺、出て行くよ」
「あっ、構わないですよ! ……って行っちゃった。善逸さん、元気ないなぁ。昨夜の事なら気にしなくてもいいのに」
「むー?」
「あっ、何でもないんですよ禰豆子さん。さぁ、点滴袋を交換しますからね。ちょっとこちらにずれてもらいますか?」
禰豆子はコクリと頷くと寝台を下り、すみの看護作業をじーっと不思議そうに見ている。
「あとはついでに包帯を替えて……っと。あー、まだ化膿してるなぁ、ここ」
血や膿が滲んだ包帯が洗濯籠の中に次々と入れられる。すみは手際良く慣れた手つきで新しい物と交換し、処置を終えた。
「よいしょっと。じゃあ禰豆子さん、処置は終わりましたからね。お邪魔しました」
すみは持って来た器具や洗濯籠を両手に抱えた。
「むー、むーむー」
禰豆子は、荷物でいっぱいのすみの前掛けを引っ張って何か訴える。洗濯籠を指し、自分の鼻先も指している。
「えっ、もしかして禰豆子さん、運ぶのを手伝ってくれるんですか?」
「むー‼」
コクリコクリと何度も頷くので、すみは「じゃあ……」と洗濯籠を下まで運んでもらう事にした。
「大丈夫ですか? 後で洗うので、縁側の部屋に置いておいてくださると助かります。でも無理しないでくださいね。昼間なので太陽光だけは気を付けてくださいね」
「むー!」
禰豆子は少し体を大きくさせ、張り切った様子で籠を運ぶ。
(そう言えば、禰豆子さんは働き者だったって、前に炭治郎さんが言ってたなぁ。きっと炭治郎さんの怪我を見て、じっとしていられないのね)
禰豆子は鬼でもちっとも鬼らしくない。食べ物を食べない事と太陽を避ける事以外、人を襲う事もなく、人懐っこい鬼だ。むしろ鬼だという事を忘れてしまうほどである。もし禰豆子が普通に会話する事ができれば、もっと仲良しになっていただろう。
「炭治郎さん、早く目覚めるといいですね」
「むー!」
禰豆子はニッコリと目を細めて声を出した。
