二人の刃
名前変換
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「ごめんくださーい」
久しぶりの蝶屋敷。ちょうど夕餉の炊き出しの匂いが漂っている玄関で、清治は声を大きく張り上げた。
「はーい」
奥から誰かの返事がある。あの三人娘の誰かだろうが、清治は未だ顔と名前が一致していない。もちろん声もだ。
「皇でーす! 只今戻りました!」
「「「皇さんですって⁉」」」
「……?」
名乗るとすぐにドタバタと足音が聞こえてくる。しばらくして、直角の廊下を横滑りになりながら曲がり、三人の娘が我先にと競いながら走って来た。
「「「皇さぁぁぁぁぁん! お帰りなさぁぁぁぁぁい‼」」」
御骨を抱いたままの清治に、きよ、なほ、すみが飛びかかって抱きついた。
「わーっ‼ 何ですかいきなり‼」
「わーん、怪我をしたって聞きました! 大丈夫ですか? 言ってくれれば駅まで人力車で迎えに行ったのに!」
「何を言ってるの、皇さんなら白馬でしょ!」
「みんな遅れてるー! 私ならお館様に頼んで、産屋敷家秘蔵のフォードの自動車を借りて迎えに行くもん!」
誰が何を言ってるのか分からないまま、もみくちゃにされる清治は御骨を死守した。
「それ、お土産ですか?」
「あー……いや、これは違うんですけど、皆さんにちゃんとお土産がありますよ」
土産があると聞いた三人は、すぐに上がるよう急かして客間へと連れて行く。
「ちょっと‼ 誰ですか、お鍋が焦げてますよ‼」
割烹着姿のアオイが仁王立ちになって客間の襖を開ける。
「いっけなーい! 皇さんが帰って来たから、そのまま飛んで迎えに行っちゃったんだった!」
「……皇さんですって?」
アオイは部屋を見渡すと、隅で荷物を解いている清治に気が付いた。
「あ、どうも。今ほど奈良から帰ってきました」
「……そう、それはお疲れ様でした! 夕餉の前にお風呂はいかがですか!?」
相変わらずぶっきらぼうに話すアオイ。清治は苦笑いをする。
「アオイさん、皇さんがみんなに柿の葉寿司を買って来て下さったんです! 夕餉にいただきましょう!」
「……」
「……お嫌いでしたか?」
「いえ。お寿司は大好きです」
「良かった。あの……伊之助さんや炭治郎さんはどうされていますか? まだ意識が戻ってないと今聞いたんですが……」
「……ええ。でも大丈夫です。さぁ、すぐにお風呂を。急いで夕餉の支度をします」
アオイは厨房へと戻って行った。清治も師範に会う前に旅の汚れを落とそうと、着替えを用意して湯浴みへと向かった。
「あれ? これって今流行りのくりいむ じゃないかな」
きよが清治の荷物の所にポツンと置かれている化粧品を見つけた。
「本当だ。これ、美容くりいむでしょ? 私もお買い物へ行った時に見かけて、欲しいなーって思ってたんだけど」
「何で化粧品を皇さんが持ってるの? まさか……女の人への贈り物だったりして……‼」
「嘘ぉぉぉぉっ⁉ まさかアオイさんへの特別なお土産じゃないよね!?」
「えーッ、まさかァ‼」
騒いでいると、またアオイに叱られる。三人は散り散りになってすぐに仕事に戻った。
久しぶりの蝶屋敷。ちょうど夕餉の炊き出しの匂いが漂っている玄関で、清治は声を大きく張り上げた。
「はーい」
奥から誰かの返事がある。あの三人娘の誰かだろうが、清治は未だ顔と名前が一致していない。もちろん声もだ。
「皇でーす! 只今戻りました!」
「「「皇さんですって⁉」」」
「……?」
名乗るとすぐにドタバタと足音が聞こえてくる。しばらくして、直角の廊下を横滑りになりながら曲がり、三人の娘が我先にと競いながら走って来た。
「「「皇さぁぁぁぁぁん! お帰りなさぁぁぁぁぁい‼」」」
御骨を抱いたままの清治に、きよ、なほ、すみが飛びかかって抱きついた。
「わーっ‼ 何ですかいきなり‼」
「わーん、怪我をしたって聞きました! 大丈夫ですか? 言ってくれれば駅まで人力車で迎えに行ったのに!」
「何を言ってるの、皇さんなら白馬でしょ!」
「みんな遅れてるー! 私ならお館様に頼んで、産屋敷家秘蔵のフォードの自動車を借りて迎えに行くもん!」
誰が何を言ってるのか分からないまま、もみくちゃにされる清治は御骨を死守した。
「それ、お土産ですか?」
「あー……いや、これは違うんですけど、皆さんにちゃんとお土産がありますよ」
土産があると聞いた三人は、すぐに上がるよう急かして客間へと連れて行く。
「ちょっと‼ 誰ですか、お鍋が焦げてますよ‼」
割烹着姿のアオイが仁王立ちになって客間の襖を開ける。
「いっけなーい! 皇さんが帰って来たから、そのまま飛んで迎えに行っちゃったんだった!」
「……皇さんですって?」
アオイは部屋を見渡すと、隅で荷物を解いている清治に気が付いた。
「あ、どうも。今ほど奈良から帰ってきました」
「……そう、それはお疲れ様でした! 夕餉の前にお風呂はいかがですか!?」
相変わらずぶっきらぼうに話すアオイ。清治は苦笑いをする。
「アオイさん、皇さんがみんなに柿の葉寿司を買って来て下さったんです! 夕餉にいただきましょう!」
「……」
「……お嫌いでしたか?」
「いえ。お寿司は大好きです」
「良かった。あの……伊之助さんや炭治郎さんはどうされていますか? まだ意識が戻ってないと今聞いたんですが……」
「……ええ。でも大丈夫です。さぁ、すぐにお風呂を。急いで夕餉の支度をします」
アオイは厨房へと戻って行った。清治も師範に会う前に旅の汚れを落とそうと、着替えを用意して湯浴みへと向かった。
「あれ? これって今流行りの
きよが清治の荷物の所にポツンと置かれている化粧品を見つけた。
「本当だ。これ、美容くりいむでしょ? 私もお買い物へ行った時に見かけて、欲しいなーって思ってたんだけど」
「何で化粧品を皇さんが持ってるの? まさか……女の人への贈り物だったりして……‼」
「嘘ぉぉぉぉっ⁉ まさかアオイさんへの特別なお土産じゃないよね!?」
「えーッ、まさかァ‼」
騒いでいると、またアオイに叱られる。三人は散り散りになってすぐに仕事に戻った。
