夜がもったいない
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ニの字に敷かれた布団に横になる。
ああこの温泉はよかった、いい宿をとったなぁと思いながらタバコを吹かす。
煙が形を変えて格子の天井に消える。
さくらがあまりに静かなので横目でちらりと見るとそこにはいなく、代わりに俺の掛け布団がもぞもぞと動いていた。
「…なにしてんだ…」
掛け布団をめくるとさくらの顔。
もぞりと上まではってきて俺のすぐ横に顔を出した。
「ひとりじゃさみしくて」
「…どれ」
たまには可愛いとこもあるじゃねえか。
思わず口元が緩む。
蟲煙草を灰皿に押し付け右腕を枕の横へ出し、さくらの頭を乗せた。
顔にかかった髪の毛をはらい、ぽんぽんと頭を撫でる。
さくらは少し恥ずかしそうにして顔をまくら に埋めた。
そろそろ寝ただろうかと横を見ると、2つの丸い目が俺を見ていた。
「おい…寝るんじゃねえのか?」
「うん…寝ようと思ったんだけどね、こんなに好きな人と近くにいるのに寝てしまうのがもったいないと思っちゃって」
…とんでもねえ口説き文句だな…
「…いいから早く寝ろ…明日も山道なんだ」
「ん……おやすみ」
「おやすみ…」
そう言ってやさしい口づけを額に落とした。
こうお前さんを独り占めできるんだ、もったいなかねえよ。
ああこの温泉はよかった、いい宿をとったなぁと思いながらタバコを吹かす。
煙が形を変えて格子の天井に消える。
さくらがあまりに静かなので横目でちらりと見るとそこにはいなく、代わりに俺の掛け布団がもぞもぞと動いていた。
「…なにしてんだ…」
掛け布団をめくるとさくらの顔。
もぞりと上まではってきて俺のすぐ横に顔を出した。
「ひとりじゃさみしくて」
「…どれ」
たまには可愛いとこもあるじゃねえか。
思わず口元が緩む。
蟲煙草を灰皿に押し付け右腕を枕の横へ出し、さくらの頭を乗せた。
顔にかかった髪の毛をはらい、ぽんぽんと頭を撫でる。
さくらは少し恥ずかしそうにして顔を
そろそろ寝ただろうかと横を見ると、2つの丸い目が俺を見ていた。
「おい…寝るんじゃねえのか?」
「うん…寝ようと思ったんだけどね、こんなに好きな人と近くにいるのに寝てしまうのがもったいないと思っちゃって」
…とんでもねえ口説き文句だな…
「…いいから早く寝ろ…明日も山道なんだ」
「ん……おやすみ」
「おやすみ…」
そう言ってやさしい口づけを額に落とした。
こうお前さんを独り占めできるんだ、もったいなかねえよ。
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