28話 大空戦
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――夜、中山外科医院―――
「昼に意識を取り戻して、相当ウザかったらしいぞ。まだまだ安静が必要らしいけどな」
リボーンは、ランボの眠るベッドの傍にある椅子に腰かけて言う。
「ハハ、良かった…ランボ」
ツナは安堵して笑いながら、ぐっすり寝ているランボを見守った。
見た目には擦り傷一つも無かったが、体の内部へのダメージが大きく、中々意識を取り戻さなかったのだ。
だが、一先ず目が覚めたようで本当に良かった。
ツナはランボからリボーンに目を移し、ずっと気になって居た事を聞いてみる。
「あの…九代目だけど……」
「ここにはいねーぞ」
「…!じゃあ、やっぱり…」
即答したリボーンの言葉に、ツナは最悪を想像して顔を青ざめさせる。
「音羽の頑張りの甲斐もあって、死んではいねえ。だが、余談を許さない状況だ。今は、ディーノが設備の良い所に運んでいる」
「……そっか……」
はあ、と息を付き顔を曇らせるツナを一瞥して、リボーンはぴょんと椅子から飛び降りた。
「それより、お前に新兵器が出来てるぞ」
「し…新兵器?」
「こい、こっちだ」
そう言いながらリボーンが取り出したのは、スーツケースだった。
「バトル用のマフィアスーツだ。レオンの体内で生成された糸で織った、特別製だぞ。死ぬ気の炎でも、簡単には燃えねえんだ」
「!マフィアスーツって、マフィアのカッコすんのかよ!?」
ツナはとんでもない服装を想像しながら、スーツケースを開けた。
「安心しろ、見た目は並中の制服と一緒だ。オレのスーツと同じ素材って意味だ」
リボーンの言葉通り、ケースの中に入っていたのは、ツナが普段身に着けている並中のベストとシャツ、ズボンと何ら変わりない。
ツナはほっと息をついた。
「見ろ、そいつを作ってレオンはすっかりやつれちまった。おまけの機能もつけてくれたからな」
「あ…ありがとな、レオン」
ツナがほっそりしたレオンの頭を撫でると、レオンはどういたしまして、と言うようにぺろりとツナの指を舐めた。
「そいつに着替えたら行くぞ。リング争奪戦、最後の戦いに」
「――うん」
ツナは片割れの大空のリングを見つめると、深く頷いた。
――――――――……
―――黒曜ランド…――――
灯りも灯らない暗い室内で、千種が尋ねた。
「…で……骸様からは?」
クロームはその問いに小さく首を横に振る。
「全く反応がないの……そっぽ向いてるみたいに……」
クロームはそう呟きながら、悲し気に目を伏せた。
――骸様……まるで他の人に、話しかけてるみたい……
「なんだそれ!?骸様と連絡取れないんじゃ、お前ますますいる意味ねえびょん!!」
クロームの言葉に、犬が苛立ちを露わにして怒鳴る。
「………ごめん」
「許すか、バーカ!!」
「………私…行くね」
クロームはごそごそと荷物を整えると、鞄を肩に抱えた。
「…並中?」
千種に聞かれ、クロームはまた頷いた。
「うん…招集されてるの」
クロームは霧のリングを握り締め、黒曜ランドを後にした。
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