22話 帰還
【名前変換】
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
翌日、22時―――…
音羽は本日の嵐戦を見守るべく、昨日と同様迎えに来てくれたツナ、リボーン、バジルと共に、並中に向かっていた。
「片桐、体の調子どう?」
ツナに心配そうに問われ、音羽は微笑んだ。
「うん、大丈夫。寝たらすっかり良くなったよ」
本当は、まだ少し疲れが残っているが、ツナたちを心配させたくない。
それに、自分自身も大丈夫だと思っていた方が、気が楽だった。
「無理しないでね…。今日は獄寺君だし、昨日のランボみたいな事にはならないと思うし…」
「それはどうだろうな……」
ツナの言葉に、リボーンが顔を曇らせながら答える。
「獄寺の相手、ベルフェゴールは“プリンス・ザ・リッパー”……――“切り裂き王子”って通り名なんだ」
「切り裂き王子……?」
「ああ、本当に王族の血を引いているらしい」
「!」
リボーンの言葉に、音羽も思い当たる節があった。
ベル自身が言っていた。自分は王子だと。
何かの冗談かと思っていたが、リボーンが言うのなら本当に、あのよく絵本に出て来る“王子”なのだろう。
だが、その後の話を聞けば、ベルは絵本に出て来る王子とはかけ離れていた。
――ベルは、その常人離れした類稀なる戦闘センスを持て余し、自らヴァリアーに入隊した変わり種。
そして、戦闘においてだけなら、ヴァリアーで最も才能があるのはベルであるのだと………
「獄寺君…そんな恐ろしいのと……」
「厳しい勝負になる事は間違いねーな」
そんな話をしているうちに、並中に到着した。
夜の並中は、相変わらず静まり返っている。
校門をくぐると、既に来ていた山本と了平が出迎えてくれた。
「よっ!」
「山本!お兄さん!」
「こんばんは」
音羽は二人に軽く挨拶をして、辺りを見回した。今日の守護者戦の主役、獄寺の姿がない。
ツナもその事に気付いたようで、きょろきょろしている。
「あれ…獄寺君は?」
「なんだ、ツナたちと来るんだと思ってたんだけどな」
「まだ来ていないぞ」
「ど、どうしたんだろ……?」
姿の見えない獄寺に、ツナは不安そうに俯いた。
「もしかして、シャマルに止められてるのかもな。シャマルの事だ。勝機のねえ戦いに、弟子を送り出すはずねえからな」
「え…じゃあ…!」
「新技が完成してねえんだな」
「そ、そんな…!」
山本の肩に乗りながら告げたリボーンの言葉に、ツナが焦燥の色を浮かべる。
一同は、獄寺が揃わぬまま、一先ず今回の舞台、校舎の三階に向かって行ったのだった。
――と、一同の過ぎ去ったその場所に、一つの大きな影が現れる。
ツナたちと、そして音羽の背を見据えながら、その人物は携帯を取り出し、耳に当てた。
・