15話 傾国
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骸は笑みを浮かべた。
フゥ太のマインドコントロールを解いたのは驚いたが、ボンゴレ十代目は余りに弱い男だ。
骸の六道輪廻のスキル、第四の道・修羅道、そして第一の道・地獄道でも、ボンゴレ十代目――…沢田綱吉は成す術がない。
「クフフフ…君たちの事をしばらく観察させてもらい、二人の関係性が見えてきましたよ。
アルコバレーノは、ボンゴレのお目付け役ってわけですね」
「ちげーぞ」
骸の言葉を、リボーンが即座に否定する。
リボーンは表情を変えないまま、言い放った。
「オレはツナの家庭教師だ」
「…クフフフ、なるほど。それはユニークですね。しかし、先生は攻撃してこないのですか?
僕は、二人を相手にしてもかまいませんよ」
「掟だからだ」
リボーンの言葉に、骸はにやりと笑みを浮かべるが、心の中には嫌悪が渦巻く。
「掟、ときましたか…。また実に正統なマフィアらしい答えですね」
「それに、オレがやるまでもなく、お前はオレの生徒が倒すからな」
「な、おい…リボーン!」
「ほう、それは美しい信頼関係だ。面白い、良いでしょう」
骸は、第三の道・畜生道のスキルを発動させた。
ボトボト、と嫌な音を立てて、ツナの周りに何かが落ちる。
「へ!?」
ツナはハッと身構え、それが何なのかようやく認識した。
「っ、蛇だ!」
気付けば、ツナの周りを大量の蛇が取り囲み、狙っている。
「ひいぃ、きたあ!!あ、こ…これも幻覚なんじゃ!」
「正真正銘の毒蛇ですよ。なんなら、咬まれてみますか」
「そ、そんな!!」
ツナは絶望に、さらに顔を真っ青にさせた。
「第三の道・畜生道のスキルは、人を死に至らしめる生物の召喚。…さあ、生徒の命の危機ですよ、いいんですか?」
「ひいい、やめて!助けて!!」
今にもツナに咬みつきそうな、牙を向ける蛇。
怯えるツナをよそに、骸がリボーンを見やれば、彼は僅かに眉を顰めた。
「あんまり図にのんなよ、骸。オレは、超一流の家庭教師だぞ」
リボーンがそう言い切った瞬間―――…
ビュッ!!と、音を立てながら、骸に向かって何かが勢いよく飛んでいく。
骸は後方に向かって槍をふるい、飛来物を叩き落とした。
地面に落ちたそれは、勢いを保ったままカラカラと回っている。
「!トンファー!?」
ツナが叫ぶと同時に、骸もそれを認めた。
「十代目…!伏せてください!!」
「え!?うわあ!!」
ドガガガガ!!!
聞き慣れた声がしたと思ったら、爆発に飲み込まれて、ツナは頭を抱える。
爆音と煙に包まれるが、それはツナを狙っていた蛇を綺麗に一掃した。
煙が晴れた隙間から、ツナは声のした方を覗く。
「!!雲雀さん、獄寺君、片桐…!!!」
「!!」
骸はハッとして、入り口の方を見た。
そこには倒したはずの雲雀恭弥と、雲雀に支えられた獄寺、そして―――…
「っ…傾、国……」
「………?」
音羽を見て、骸は目を見開く。
ずっと、焦がれていた“彼女”
ようやく、ようやく会う事が出来た。
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