Main Story
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《其ノ壱》SFアニメ題材だからできること
❀
ずっとあなたに会いたかった。
叶わぬ夢を見続けていた。
❀
「…ど、どうしよう」
現在私のいる場所は、恐らく記憶が定かであれば、目の前ですやすや寝ている人が部屋の住人であれば、真選組屯所 in 副長部屋。私もなんでここに居るのか、どうやって来てしまったのかさっぱり分からない。でも覚えているのは、ジャンプ夏の増刊号を買ってウキウキ浮かれて家に帰る途中買い物袋が突然光って、言いようのない浮遊感に襲われてゲロ吐きそうになってたら、勢い良く畳の上に全身叩きつけられて泣いた。いや、お前頭大丈夫?って言われても私何もウソ言ってないからね。ホントだからね。
何故真選組屯所にやって来たか分かったかというと、隣に土方十四郎(らしき人)が寝ているから。しかもめっちゃ規則的な寝息。いやそっくりさんだとしてもああ待って、なんでこんなそっくり…?ドッペルゲンガーのレベルじゃなくてもう、あの平たい単行本の中で瞳孔かっぴらいてタバコ咥えながら、ギャースカツッコミまくるあの土方十四郎でしかないんだけど。
…おっと、危うくほっぺに触るとこだった。
幸せな夢を見ているのかと思ったの。だけど頬をつねればまあまあ普通に痛いわけで。
「…夢じゃ、ないのかあ」
信じられないけど、もしかしたらこれは土方さんにそっくりな赤の他人かもしれないけど、もし本当なら、私は…
銀魂の世界にトリップ出来ちゃったんじゃね?みたいなそんな推測が出来るわけでして…いや確かに!確かに会いたいなあトリップ出来ねえかなとは毎日のように呟いてたけど!そんな簡単に夢叶えてくれんだ!別に元の世界で徳積んでねぇし!普通に仮病使って会社休んだことあるし!……なんて悶々と考えているうちに土方さんがむくりと肘で体を支えながら目を擦り出してうわあああ起き始めたああ
「…んー、っ…」
「…(ひえええええどうしよおおお)」
とにかくあたふたあたふた、どっかに隠れようとしたけど、あまりに部屋が殺風景過ぎて隠れるような家具も見当たらず。うかうかしていたらその前に彼はこちらを凝視していて。目が合った瞬間、私は咄嗟にあんぐり口を開けて叫びそうになってる土方さんの口を両手でガっと塞いでいた。お願い、私が捕まっちゃうから叫ばないで!!!!
「…っな、!…んんん!」
「すいませんすいません叫ばないでください怪しいもんじゃないんですううう!!!」
「…はぁっ…なんつー女だテメー…っ」
「…っご、ごめ、…ふえええ…!(いくら自分の護身の為だからって大好きな土方さんの口無理矢理塞ぐのは不審者でしかないよなあああ)」
「…な、泣くんじゃねェよ鬱陶しい、分かったから…」
…うん、やっぱり聞き分けの良い土方さんはカッコイイよね!さっすが真選組のずのー!なんて呑気なことを考えながら。涙でぐしゃぐしゃの顔を一生懸命拭うと、土方さんは机の上に置いてある煙草を一本取ってそりゃもうお決まりのマヨライターで火をつけてぷかぷか紫煙を吸ったり吐いたり。
「…で、テメー何モンだ?住所、名前、年齢。
吐かねェんなら不法侵入罪で即逮捕だが」
「……すぅ(息を吸う音)…」
「…は?」
「土方十四郎年齢27歳身長177cm体重64kg血液型A型誕生日5月5日星座はおうし座…はーっ。真選組の鬼の副長と恐れられるだが苦手なのは幽霊と歯医者瞳孔は常にかっ開きの髪型はツーブロ非常にヘビースモーカーそして何より忘れちゃいけないのが生粋のマヨラーであること…はーっ。」
「………」
引かれることは分かっていた。土方さんのくわえた煙草から重力に耐えられなかった灰がぽとりと畳の上に落ちて燃えてる。だけど私が怪しいもんじゃない、決して攘夷浪士のように過激な思考を持っていたり、幕府に逆らうようなおっかない人物じゃないってことを証明するためには、これしかないんだ!私が、ただただあなたたちが本当に心の底から大好きで…、異世界から来た人間だってことを証明するためには。
「オメーの情報聞いてんだけどコッチは!?!?!?ったく……初対面で自分の個人情報ペラペラ喋り出されて、とんだ女に出くわしちまったな」
「…う、…まあ、確かに」
本当だ、一連の流れを振り返ってみたら私とてつもなく気持ち悪い異常者女 でしかない。まさにごもっともと言いたいところ、なんの事情も知らない土方さんにとってはそう感じるのも仕方ない。分かる。でも本当のことなんだもん。こんな事言ったら更に引かれるだろうけど…私嘘つけません、言わせていただきます。
「…私、異世界から来たんです。
私の世界では土方さんは漫画の中の登場人物で」
「…1回精神科に行くことを勧めるぞ」
「ほーら絶対信じてくれないと思った!
だったら私がなんで土方さんの個人情報をあんなに知ってるんですかねえ?」
「……お前まさか、真選組のストーカー…物好きも居たもんだ」
「ちーがーうって!土方さんだけじゃなく、近藤さん沖田くん山崎さん終くん原田さん…あと万事屋の銀ちゃん、神楽ちゃん新八くん!みーんなのこと知ってますよ!」
「…だーっ、分かった分かった!もう良い!信じりゃ満足すんだろ!?」
…よ、良かったあ…なんか半ば投げやりな気がするけど信じてもらえた…というかテンパってて考えもしなかったけど…
あの永遠の初恋、土方さんと会話成立してた…!
このままレッツパーリーしちゃいそうなくらいに嬉しすぎて目から変な汗が…
「…っ、う、っ…ふぇえ、ひじかたさん、かっこよすぎますって……」
「…は?」
「…ずっと、画面越しで…伝わんないのに…こうして目の前にいることが嬉しすぎて…」
真面目に言ってることがしっちゃかめっちゃかですよ。嬉しいんだか悲しいんだか分からないくらい泣きじゃくる私を見て、土方さんはひとつ面倒臭そうにため息を吐いた。
でも、表情はどこか優しくて、
「…名前くらい名乗ったらどうなんだ?」
「っ。… 苗字… 名前です。」
「…ふーん。“名前”、名前だけは良いんじゃねーの」
そう笑う貴方に、見とれてしまった。
ねえ土方さん、
私、もしかしたらね、
あなたに会いに来たのかもしれない。
完。
(眠い………)
(………いや貸さねえよ、布団は)
❀
ずっとあなたに会いたかった。
叶わぬ夢を見続けていた。
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「…ど、どうしよう」
現在私のいる場所は、恐らく記憶が定かであれば、目の前ですやすや寝ている人が部屋の住人であれば、真選組屯所 in 副長部屋。私もなんでここに居るのか、どうやって来てしまったのかさっぱり分からない。でも覚えているのは、ジャンプ夏の増刊号を買ってウキウキ浮かれて家に帰る途中買い物袋が突然光って、言いようのない浮遊感に襲われてゲロ吐きそうになってたら、勢い良く畳の上に全身叩きつけられて泣いた。いや、お前頭大丈夫?って言われても私何もウソ言ってないからね。ホントだからね。
何故真選組屯所にやって来たか分かったかというと、隣に土方十四郎(らしき人)が寝ているから。しかもめっちゃ規則的な寝息。いやそっくりさんだとしてもああ待って、なんでこんなそっくり…?ドッペルゲンガーのレベルじゃなくてもう、あの平たい単行本の中で瞳孔かっぴらいてタバコ咥えながら、ギャースカツッコミまくるあの土方十四郎でしかないんだけど。
…おっと、危うくほっぺに触るとこだった。
幸せな夢を見ているのかと思ったの。だけど頬をつねればまあまあ普通に痛いわけで。
「…夢じゃ、ないのかあ」
信じられないけど、もしかしたらこれは土方さんにそっくりな赤の他人かもしれないけど、もし本当なら、私は…
銀魂の世界にトリップ出来ちゃったんじゃね?みたいなそんな推測が出来るわけでして…いや確かに!確かに会いたいなあトリップ出来ねえかなとは毎日のように呟いてたけど!そんな簡単に夢叶えてくれんだ!別に元の世界で徳積んでねぇし!普通に仮病使って会社休んだことあるし!……なんて悶々と考えているうちに土方さんがむくりと肘で体を支えながら目を擦り出してうわあああ起き始めたああ
「…んー、っ…」
「…(ひえええええどうしよおおお)」
とにかくあたふたあたふた、どっかに隠れようとしたけど、あまりに部屋が殺風景過ぎて隠れるような家具も見当たらず。うかうかしていたらその前に彼はこちらを凝視していて。目が合った瞬間、私は咄嗟にあんぐり口を開けて叫びそうになってる土方さんの口を両手でガっと塞いでいた。お願い、私が捕まっちゃうから叫ばないで!!!!
「…っな、!…んんん!」
「すいませんすいません叫ばないでください怪しいもんじゃないんですううう!!!」
「…はぁっ…なんつー女だテメー…っ」
「…っご、ごめ、…ふえええ…!(いくら自分の護身の為だからって大好きな土方さんの口無理矢理塞ぐのは不審者でしかないよなあああ)」
「…な、泣くんじゃねェよ鬱陶しい、分かったから…」
…うん、やっぱり聞き分けの良い土方さんはカッコイイよね!さっすが真選組のずのー!なんて呑気なことを考えながら。涙でぐしゃぐしゃの顔を一生懸命拭うと、土方さんは机の上に置いてある煙草を一本取ってそりゃもうお決まりのマヨライターで火をつけてぷかぷか紫煙を吸ったり吐いたり。
「…で、テメー何モンだ?住所、名前、年齢。
吐かねェんなら不法侵入罪で即逮捕だが」
「……すぅ(息を吸う音)…」
「…は?」
「土方十四郎年齢27歳身長177cm体重64kg血液型A型誕生日5月5日星座はおうし座…はーっ。真選組の鬼の副長と恐れられるだが苦手なのは幽霊と歯医者瞳孔は常にかっ開きの髪型はツーブロ非常にヘビースモーカーそして何より忘れちゃいけないのが生粋のマヨラーであること…はーっ。」
「………」
引かれることは分かっていた。土方さんのくわえた煙草から重力に耐えられなかった灰がぽとりと畳の上に落ちて燃えてる。だけど私が怪しいもんじゃない、決して攘夷浪士のように過激な思考を持っていたり、幕府に逆らうようなおっかない人物じゃないってことを証明するためには、これしかないんだ!私が、ただただあなたたちが本当に心の底から大好きで…、異世界から来た人間だってことを証明するためには。
「オメーの情報聞いてんだけどコッチは!?!?!?ったく……初対面で自分の個人情報ペラペラ喋り出されて、とんだ女に出くわしちまったな」
「…う、…まあ、確かに」
本当だ、一連の流れを振り返ってみたら私とてつもなく気持ち悪い異常者女 でしかない。まさにごもっともと言いたいところ、なんの事情も知らない土方さんにとってはそう感じるのも仕方ない。分かる。でも本当のことなんだもん。こんな事言ったら更に引かれるだろうけど…私嘘つけません、言わせていただきます。
「…私、異世界から来たんです。
私の世界では土方さんは漫画の中の登場人物で」
「…1回精神科に行くことを勧めるぞ」
「ほーら絶対信じてくれないと思った!
だったら私がなんで土方さんの個人情報をあんなに知ってるんですかねえ?」
「……お前まさか、真選組のストーカー…物好きも居たもんだ」
「ちーがーうって!土方さんだけじゃなく、近藤さん沖田くん山崎さん終くん原田さん…あと万事屋の銀ちゃん、神楽ちゃん新八くん!みーんなのこと知ってますよ!」
「…だーっ、分かった分かった!もう良い!信じりゃ満足すんだろ!?」
…よ、良かったあ…なんか半ば投げやりな気がするけど信じてもらえた…というかテンパってて考えもしなかったけど…
あの永遠の初恋、土方さんと会話成立してた…!
このままレッツパーリーしちゃいそうなくらいに嬉しすぎて目から変な汗が…
「…っ、う、っ…ふぇえ、ひじかたさん、かっこよすぎますって……」
「…は?」
「…ずっと、画面越しで…伝わんないのに…こうして目の前にいることが嬉しすぎて…」
真面目に言ってることがしっちゃかめっちゃかですよ。嬉しいんだか悲しいんだか分からないくらい泣きじゃくる私を見て、土方さんはひとつ面倒臭そうにため息を吐いた。
でも、表情はどこか優しくて、
「…名前くらい名乗ったらどうなんだ?」
「っ。… 苗字… 名前です。」
「…ふーん。“名前”、名前だけは良いんじゃねーの」
そう笑う貴方に、見とれてしまった。
ねえ土方さん、
私、もしかしたらね、
あなたに会いに来たのかもしれない。
完。
(眠い………)
(………いや貸さねえよ、布団は)