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(同棲してる恋人って、一緒に寝るものよね)
ネロが便利屋を始めたのをきっかけに、新しく借りた自宅兼事務所。そこの引越し作業が一段落した頃、キリエはふとそう思った。
(この部屋を寝室にするのはどうかしら?)
まだ何も置かれていない部屋の中を廊下から眺めながらそう考えていると、ネロがキリエのもとへやってきた。
「キリエ?そんなところで何やってるんだ?」
「あ、ネロ。この部屋をね、どうしようかなぁ……って、考えていたの」
「あぁ……ここの部屋か」
ネロはキリエの隣に並ぶと、彼女と同じように部屋の中を眺め始めた。
「何も置かないのももったいないし、キリエが好きなように使っていいよ」
「そう?そしたら、寝室にしようかしら」
「寝室か。……え?ベッドはキリエの部屋にあるよな?」
「ううん、そうじゃなくて。ネロと私の寝室よ」
「ああ、なるほど。俺とキリエの寝室か。……って、お、俺たちの?! って、ちょ、ちょっと待て、急に何を……!」
キリエの言葉に、ネロは思わず目を見開いた。
「キ、キリエ……?あの、それってどういうことか分かってる……?」
「だって、一緒に住んでいる恋人は、寝る時も一緒でしょ?」
「えっと、その……そうかもしれないけど、俺たちはまだ早いんじゃ……でも、キリエが一緒に寝たいっていうなら俺はむしろ大歓迎……いや、これには変な意味はなくて……」
「?」
だんだん小さくなっていくネロの声が聞き取れず、キリエはきょとんとした顔で首を傾げた。
「ネロ、どうしたの?顔が真っ赤よ?」
「いや、なんでもないよ……」
「そう?それよりネロは、どんな寝室にしたい?シーツの色とかランプとか、どんなのがいいかしら?」
「え、この部屋、寝室で決定なのか?」
「そうするつもりだけど、ネロは私と寝るの嫌?」
「嫌じゃないけど……むしろ、キリエが俺と一緒に寝るのが嫌じゃないなら……寝室にしてもいいかな……って」
「そしたら寝室で決まりね!早速、ベッドとか選びにいきましょう!ネロ、出かけるわよ!」
キリエはネロの手を掴むと、足早に玄関へと向かっていった。
「え、ちょっ……キリエェェ〜!」
キリエの行動力、勢いに目が回るような感覚になるネロ。
(俺、我慢できるかな……)
純粋無垢な彼女は、たぶん"一緒に寝る"の意味を深くは理解していない。
ネロは少し残念な気持ちになりつつ、その無邪気さを微笑ましく思いながら、これからの二人の時間に期待を寄せた……
そんなある日の午後だった。
了
ネロが便利屋を始めたのをきっかけに、新しく借りた自宅兼事務所。そこの引越し作業が一段落した頃、キリエはふとそう思った。
(この部屋を寝室にするのはどうかしら?)
まだ何も置かれていない部屋の中を廊下から眺めながらそう考えていると、ネロがキリエのもとへやってきた。
「キリエ?そんなところで何やってるんだ?」
「あ、ネロ。この部屋をね、どうしようかなぁ……って、考えていたの」
「あぁ……ここの部屋か」
ネロはキリエの隣に並ぶと、彼女と同じように部屋の中を眺め始めた。
「何も置かないのももったいないし、キリエが好きなように使っていいよ」
「そう?そしたら、寝室にしようかしら」
「寝室か。……え?ベッドはキリエの部屋にあるよな?」
「ううん、そうじゃなくて。ネロと私の寝室よ」
「ああ、なるほど。俺とキリエの寝室か。……って、お、俺たちの?! って、ちょ、ちょっと待て、急に何を……!」
キリエの言葉に、ネロは思わず目を見開いた。
「キ、キリエ……?あの、それってどういうことか分かってる……?」
「だって、一緒に住んでいる恋人は、寝る時も一緒でしょ?」
「えっと、その……そうかもしれないけど、俺たちはまだ早いんじゃ……でも、キリエが一緒に寝たいっていうなら俺はむしろ大歓迎……いや、これには変な意味はなくて……」
「?」
だんだん小さくなっていくネロの声が聞き取れず、キリエはきょとんとした顔で首を傾げた。
「ネロ、どうしたの?顔が真っ赤よ?」
「いや、なんでもないよ……」
「そう?それよりネロは、どんな寝室にしたい?シーツの色とかランプとか、どんなのがいいかしら?」
「え、この部屋、寝室で決定なのか?」
「そうするつもりだけど、ネロは私と寝るの嫌?」
「嫌じゃないけど……むしろ、キリエが俺と一緒に寝るのが嫌じゃないなら……寝室にしてもいいかな……って」
「そしたら寝室で決まりね!早速、ベッドとか選びにいきましょう!ネロ、出かけるわよ!」
キリエはネロの手を掴むと、足早に玄関へと向かっていった。
「え、ちょっ……キリエェェ〜!」
キリエの行動力、勢いに目が回るような感覚になるネロ。
(俺、我慢できるかな……)
純粋無垢な彼女は、たぶん"一緒に寝る"の意味を深くは理解していない。
ネロは少し残念な気持ちになりつつ、その無邪気さを微笑ましく思いながら、これからの二人の時間に期待を寄せた……
そんなある日の午後だった。
了
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