壱話 幸先悪いスタート
主人公の名前の設定
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「それにしても、強制的に分霊を刀に戻すとはね……」
まぁ確かに、刀解はその宿っている付喪神様に納得していただかないとできないし、納得させるためにはまず浄化しないと話を聞いてもらえない。そして浄化するためにはまず身動きを取れないようにしないといけない……と。
「養成所でちょっと習った気がしなくもないけど……政府最高幹部ともなればこういうこともできるのか」
「澄藍 様もできますよ」
「えっそうなの」
ぽそっとこんのすけが言った言葉に驚く。
「ええ。霊力が高い人であれば」
「あっ……なるほどね」
養成所で霊力を使ったあれやこれやを習ってる時から思ってるけど、霊力って万能アイテムなんだなほんと……。
「まぁ……なんだ。男士様を傷つけないようになんとかやってみるよ」
そう言って笑うと、こんのすけの顔が泣き出しそうに歪んだ。
「澄藍様……」
「やだ、泣かないでよ。私別に何も思ってないし」
死なない程度に頑張るから、ね?
と頭を撫でてやると、こんのすけの目から涙がぽろりと落ちた。
「では……私はただの本丸のナビゲーター。これより先、ご一緒することはできません。……どうか、ご無事で」
静かに言って、こんのすけはぺこりとお辞儀をする。消えようとしたこんのすけを慌てて呼び止めた。
「待って。回収されたその初期刀って……どうなるの?」
そう聞くと、軽く聞いた話ですが、と少し首をかしげながら答えてくれた。
「目的通り浄化した後強制刀解されるそうです。今のところはまだ浄化出来ていない……彼の前任への怨みがあまりにも強く、それを抑えるので精一杯……といったところだそうですよ」
「そう……ありがとう」
こんのすけにお礼を言うと、私を呼びたい時は名前を言ってくださればすぐに飛んでいきますので、と言って、しゅるんと姿を消した。
(さぁて、と)
もう一度本丸を眺める。
風ひとつふかない、澱みきった空間。
(長丁場になりそうだなぁ)
軽くため息をついて、とりあえず屋敷全体をぐるりと回ってみることにした。
まぁ確かに、刀解はその宿っている付喪神様に納得していただかないとできないし、納得させるためにはまず浄化しないと話を聞いてもらえない。そして浄化するためにはまず身動きを取れないようにしないといけない……と。
「養成所でちょっと習った気がしなくもないけど……政府最高幹部ともなればこういうこともできるのか」
「
「えっそうなの」
ぽそっとこんのすけが言った言葉に驚く。
「ええ。霊力が高い人であれば」
「あっ……なるほどね」
養成所で霊力を使ったあれやこれやを習ってる時から思ってるけど、霊力って万能アイテムなんだなほんと……。
「まぁ……なんだ。男士様を傷つけないようになんとかやってみるよ」
そう言って笑うと、こんのすけの顔が泣き出しそうに歪んだ。
「澄藍様……」
「やだ、泣かないでよ。私別に何も思ってないし」
死なない程度に頑張るから、ね?
と頭を撫でてやると、こんのすけの目から涙がぽろりと落ちた。
「では……私はただの本丸のナビゲーター。これより先、ご一緒することはできません。……どうか、ご無事で」
静かに言って、こんのすけはぺこりとお辞儀をする。消えようとしたこんのすけを慌てて呼び止めた。
「待って。回収されたその初期刀って……どうなるの?」
そう聞くと、軽く聞いた話ですが、と少し首をかしげながら答えてくれた。
「目的通り浄化した後強制刀解されるそうです。今のところはまだ浄化出来ていない……彼の前任への怨みがあまりにも強く、それを抑えるので精一杯……といったところだそうですよ」
「そう……ありがとう」
こんのすけにお礼を言うと、私を呼びたい時は名前を言ってくださればすぐに飛んでいきますので、と言って、しゅるんと姿を消した。
(さぁて、と)
もう一度本丸を眺める。
風ひとつふかない、澱みきった空間。
(長丁場になりそうだなぁ)
軽くため息をついて、とりあえず屋敷全体をぐるりと回ってみることにした。
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