まったく、何で僕がこんな金にならないことしなきゃならないんだ

地下から探すということで、エルザが来そうなトレーニングルームを覗くと、鍛練に励む隊員がいた




「えっ、マ、マーモン様？何故このような場所に！？」

「ふんっ、別に僕だって来たくて来てるわけじゃないよ。それより、僕以外にここを出入りした者は？」

「いえ、今日はいません。どうかなさったんですか？」




ここには居ないのか

隊員の質問を無視してこの部屋から出た

確か、スクアーロがここでエルザのこと認めたって言ってたっけ

ま、僕にはそんな誰が誰を認めてるだとかこんなトレーニングルーム必要ないけど
ね



エルザがよく来る図書室は静まり返っていた

ここを読書する場所として利用するのはエルザくらいだし、当たり前と言えば当たり前だけど……


図書室を探した後、医務室も確認したけど居なかった


となるともうこの階層には居な……あっ、僕の研究室！ここを忘れるとはなんてバカなんだ！！

本来僕が真っ先に確認すべき場所と言っても過言しゃないのに

もしあそこが荒らされていたら……


慌てて研究室に向かう最中、上階からかすかに金属音が聞こえた

これはベルのナイフ、かな？
もしそうなら、エルザを見つけたものの無線で僕らに知らせもせず戦ってるってことか


まったく、自分勝手過ぎる


ため息をつき、行き先をエルザとベルが居るである上階に変えた

……。

やっぱり研究室を確認してからにしよう

その場所に行って２人を確認してスクアーロに無線を入れるのはそれからでも遅くない

研究室に行くと何も荒らされておらず、誰も入った気配はない

隅々までチェックしても、何ら変化はない

安心したからか、上から聞こえてくる音が少し激しくなった気がする

なんだか嫌な予感がする

早く行かなくちゃ