闇の中の光 まとめ読み
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ボス、今なんと?」
「2度は言わねぇ。さっさと資料読んで行け」
「……はい」
休暇が終わった途端にこれだ
まぁ休暇は昨日で終わりだから当たり前っちゃ当たり前なんだけど
帰って来たのは昨日なんだし、1日くらいの猶予くれたっていいのに
……なんて甘い考え通用しないよね
私は廊下を歩きながら資料を読んだ
休み明けにしたらこの任務、大きすぎない?
弱小とはいえ、ファミリーを潰すなんて
人数はゴミみたいに多いが実力はカスばかり
ま、ボスがそう言ってたし、大したことないんだろう
で、任務に就任されたのは……
え!?
私とベルの2人だけ?
ちょっとボス、任務内容理解できていますよね?
もう1度資料確認する
やっぱり記されてある内容は「(弱小)ファミリーを潰すこと」「同行者はベルフェゴール」
いくら実力者がいないからといっても2人は厳しいんじゃ……
「同行者はエルザだけかー」
いきなり後ろから話しかけられた
正直びっくりした
気付かなかった私も私だが、急に後ろに立たないでほしい
ていうか、やっぱりベルがもらった資料にも「同行者はエルザ」と書かれているのか
ベルにとってはたくさん殺せるから絶好の任務だけど、何で私が選ばれたのか分からない
大勢相手ならパラボラを使うレヴィや幻術を使うマーモンの方が適任なのに
私の予想だと、レヴィだが同行者とベルが嫌がり、マーモンだと金銭的にちょっと……ね
「んじゃあ22時にロビー出発な」
「分かった。じゃあまた後で」
「んー」
手をヒラヒラさせながら去るベルを見届ける前に自分も動いた
出発時間まで半日以上時間ある
ゆっくり休むのが最も有効かな
うーん、任務がなければ図書館で時間を潰すのに
まさかあそこで寝るわけにもいかないし、自室で我慢するか
真っ暗
誰もいない
誰もいない……はずなのに、ただならぬ気配が辺り一面支配している
出口がない
天井も壁もどこにあるか分からない
確実にあるのは床だけ
私は何か逃げるようにしてただひたすら歩いている
姿形が見えない分タチが悪い
何?私は一体何から逃げてるの?
怖いこわいコワイ……
《逃げられるものか。時はすぐそこに迫っている。オ前ハ逃ゲラレナイ》
ん……
私、いつの間にか寝てた
なんか夢を見た気がするけど……どんなんだっけ?
全身汗びっしょりだからあまりいい夢ではなさそうだ
ところで今何時?
部屋に置いてある時計を横目で見た
長針は12、短針は9を指していた
ずいぶん寝てしまっていた
出発まであと1時間だし、シャワーでも浴びとこう
私は脱衣室で汗で濡れた服を脱いだ
浴室に入り、蛇口をキュッとひねった
そして、流れてくるお湯を浴びながら考える
さっきみた夢、今日が初めてじゃない気がする
でも、やっぱりいくら考えても無駄なわけで
思い出せない
目が覚めてしばらくすると夢の内容なんてほぼ完璧に忘れてしまう
……やーめた
思い出したところで何になる?
もうこのことは忘れよう
任務中に雑念があったら確実に殺られる
蛇口をひねるとさっきと同じような乾いた音がした
下らない思考よ、お湯と共に止まってしまえ
忘れろ、忘れんだ!
……よし、もう忘れた
そういうことにしておこう
私は部屋に戻り、タンスから出した黒い隊服を身にまとった
そして、ベルが指定した集合場所のロビーに行った
集合時間まであと15分、誰もいない
仕方ないから柱にもたれてぼんやりと待つ
だけど、すぐに耳に違和感を感じてもたれるのをやめた
「お前今日1回死亡な」
「耳に息吹きかけないで」
「反応できなかったエルザが悪い」
確かに油断していた自分が悪いけど、挨拶代わりにこの仕打ちはどうよ
ベルにこれをされるのは2回目だ
1回目は確かあの任務の時だ
あの時は酷い目に遭った
ペンダントもなくしかけたし、標的の男に変なことされかけたし
「ほら、もう行くぜ。ボヤボヤしてっと置いてくぞ」
「っ、分かってる」
私たちは予定より少し早めにロビーを出発して、部下が運転する車に乗り込んだ
「2度は言わねぇ。さっさと資料読んで行け」
「……はい」
休暇が終わった途端にこれだ
まぁ休暇は昨日で終わりだから当たり前っちゃ当たり前なんだけど
帰って来たのは昨日なんだし、1日くらいの猶予くれたっていいのに
……なんて甘い考え通用しないよね
私は廊下を歩きながら資料を読んだ
休み明けにしたらこの任務、大きすぎない?
弱小とはいえ、ファミリーを潰すなんて
人数はゴミみたいに多いが実力はカスばかり
ま、ボスがそう言ってたし、大したことないんだろう
で、任務に就任されたのは……
え!?
私とベルの2人だけ?
ちょっとボス、任務内容理解できていますよね?
もう1度資料確認する
やっぱり記されてある内容は「(弱小)ファミリーを潰すこと」「同行者はベルフェゴール」
いくら実力者がいないからといっても2人は厳しいんじゃ……
「同行者はエルザだけかー」
いきなり後ろから話しかけられた
正直びっくりした
気付かなかった私も私だが、急に後ろに立たないでほしい
ていうか、やっぱりベルがもらった資料にも「同行者はエルザ」と書かれているのか
ベルにとってはたくさん殺せるから絶好の任務だけど、何で私が選ばれたのか分からない
大勢相手ならパラボラを使うレヴィや幻術を使うマーモンの方が適任なのに
私の予想だと、レヴィだが同行者とベルが嫌がり、マーモンだと金銭的にちょっと……ね
「んじゃあ22時にロビー出発な」
「分かった。じゃあまた後で」
「んー」
手をヒラヒラさせながら去るベルを見届ける前に自分も動いた
出発時間まで半日以上時間ある
ゆっくり休むのが最も有効かな
うーん、任務がなければ図書館で時間を潰すのに
まさかあそこで寝るわけにもいかないし、自室で我慢するか
真っ暗
誰もいない
誰もいない……はずなのに、ただならぬ気配が辺り一面支配している
出口がない
天井も壁もどこにあるか分からない
確実にあるのは床だけ
私は何か逃げるようにしてただひたすら歩いている
姿形が見えない分タチが悪い
何?私は一体何から逃げてるの?
怖いこわいコワイ……
《逃げられるものか。時はすぐそこに迫っている。オ前ハ逃ゲラレナイ》
ん……
私、いつの間にか寝てた
なんか夢を見た気がするけど……どんなんだっけ?
全身汗びっしょりだからあまりいい夢ではなさそうだ
ところで今何時?
部屋に置いてある時計を横目で見た
長針は12、短針は9を指していた
ずいぶん寝てしまっていた
出発まであと1時間だし、シャワーでも浴びとこう
私は脱衣室で汗で濡れた服を脱いだ
浴室に入り、蛇口をキュッとひねった
そして、流れてくるお湯を浴びながら考える
さっきみた夢、今日が初めてじゃない気がする
でも、やっぱりいくら考えても無駄なわけで
思い出せない
目が覚めてしばらくすると夢の内容なんてほぼ完璧に忘れてしまう
……やーめた
思い出したところで何になる?
もうこのことは忘れよう
任務中に雑念があったら確実に殺られる
蛇口をひねるとさっきと同じような乾いた音がした
下らない思考よ、お湯と共に止まってしまえ
忘れろ、忘れんだ!
……よし、もう忘れた
そういうことにしておこう
私は部屋に戻り、タンスから出した黒い隊服を身にまとった
そして、ベルが指定した集合場所のロビーに行った
集合時間まであと15分、誰もいない
仕方ないから柱にもたれてぼんやりと待つ
だけど、すぐに耳に違和感を感じてもたれるのをやめた
「お前今日1回死亡な」
「耳に息吹きかけないで」
「反応できなかったエルザが悪い」
確かに油断していた自分が悪いけど、挨拶代わりにこの仕打ちはどうよ
ベルにこれをされるのは2回目だ
1回目は確かあの任務の時だ
あの時は酷い目に遭った
ペンダントもなくしかけたし、標的の男に変なことされかけたし
「ほら、もう行くぜ。ボヤボヤしてっと置いてくぞ」
「っ、分かってる」
私たちは予定より少し早めにロビーを出発して、部下が運転する車に乗り込んだ