闇の中の光 まとめ読み
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
抜き足差し足忍び足
今の私はまさにそんな感じだ
図書館に行くまで誰とも遭遇しまい
大体こんなに広い屋敷で、人数もそこまで多くないのに誰かと遭遇すること自体おかしいと思う
私は何者かに追われているかのように警戒しながら進んだ
しかし、そんな心配も必要なかったようで、あっさりと図書館に着いた
相変わらずひっそりした空間だ
私はこの空間がたまらなく好きだ
本を読むのはそのついであり、ここに来る口実でもある
まぁ、かといって読書が嫌いなわけではないけど
ちなみにここにある大量の本は数世代前のヴァリアーのボスの趣味だと聞いた
何世代前かはうろ覚えだけど……
そのボスがボンゴレ本部に頼んで定期的に新刊を送ってもらっているらしい
それ以来、半年に1回数十冊の本が送られてきている
それらを本棚に並べるのは下っ端の仕事、らしい
とりあえず私は1人でいたい
これ以上あの人たちと同じ時間を共にすれば、今の生活に依存してしまう
実際すでに彼らの存在はなくてはならないものになりつつある
いや、なっている
私、このままここにいていいのかな
「やーっぱりここにいた」
思わぬ声にびっくりして振り向いたら、そこには白い歯をにんまりと覗かせるベルがいた
全然気付かなかった
ああ、どうやら私は今の生活に依存しているだけじゃなくて、ここを安全な場所だと認識しているらしい
暗殺業に「安全」なんて言葉は存在しないけど、少なくとも実弾が飛び交うような戦場よりここは「安全」だ
ベルはというと、よくこんな薄気味悪いところにいられるよなとか呟きながら近づいてきた
この図書館を薄気味悪いというならば、人を殺すのが趣味な王家の末裔はどう説明するつもりだ
きっと「だってオレ王子だもん」で片付けるに違いない
私は読もうとしていた本を机に置いた
「何か用?」
「ボスがエルザを呼んでこいってさ」
「何で?」
「さあ。お前がなんかやらかしたんじゃねえの?」
ていうか、どうしてベルは私の居場所が分かったんだろう
最近、任務以外の時間はトレーニングルームか庭のラベンダーが植えられている場所の近くにある大木か、あるいはここで過ごしてるからかな
全部1人でいるには最適な場所だ
「わざわざありがとね」
私はベルとまだ1文字も読んでいない本を置いて図書館から出ていった
今の私はまさにそんな感じだ
図書館に行くまで誰とも遭遇しまい
大体こんなに広い屋敷で、人数もそこまで多くないのに誰かと遭遇すること自体おかしいと思う
私は何者かに追われているかのように警戒しながら進んだ
しかし、そんな心配も必要なかったようで、あっさりと図書館に着いた
相変わらずひっそりした空間だ
私はこの空間がたまらなく好きだ
本を読むのはそのついであり、ここに来る口実でもある
まぁ、かといって読書が嫌いなわけではないけど
ちなみにここにある大量の本は数世代前のヴァリアーのボスの趣味だと聞いた
何世代前かはうろ覚えだけど……
そのボスがボンゴレ本部に頼んで定期的に新刊を送ってもらっているらしい
それ以来、半年に1回数十冊の本が送られてきている
それらを本棚に並べるのは下っ端の仕事、らしい
とりあえず私は1人でいたい
これ以上あの人たちと同じ時間を共にすれば、今の生活に依存してしまう
実際すでに彼らの存在はなくてはならないものになりつつある
いや、なっている
私、このままここにいていいのかな
「やーっぱりここにいた」
思わぬ声にびっくりして振り向いたら、そこには白い歯をにんまりと覗かせるベルがいた
全然気付かなかった
ああ、どうやら私は今の生活に依存しているだけじゃなくて、ここを安全な場所だと認識しているらしい
暗殺業に「安全」なんて言葉は存在しないけど、少なくとも実弾が飛び交うような戦場よりここは「安全」だ
ベルはというと、よくこんな薄気味悪いところにいられるよなとか呟きながら近づいてきた
この図書館を薄気味悪いというならば、人を殺すのが趣味な王家の末裔はどう説明するつもりだ
きっと「だってオレ王子だもん」で片付けるに違いない
私は読もうとしていた本を机に置いた
「何か用?」
「ボスがエルザを呼んでこいってさ」
「何で?」
「さあ。お前がなんかやらかしたんじゃねえの?」
ていうか、どうしてベルは私の居場所が分かったんだろう
最近、任務以外の時間はトレーニングルームか庭のラベンダーが植えられている場所の近くにある大木か、あるいはここで過ごしてるからかな
全部1人でいるには最適な場所だ
「わざわざありがとね」
私はベルとまだ1文字も読んでいない本を置いて図書館から出ていった