闇の中の光 まとめ読み
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図書館にある幹部だけが知る秘密の資料室
ついに私も入れるようになるのか
好き好んで資料室のようなほこりっぽい場所に入りたがる人もいないとは思うが、それでも何となく嬉しい
だが、問題が1つある
暗証番号が分からないのだ
ボスに呼び出されたから執務室に行くと「これ以上の必要な資料は自分で探せ。暗証番号は円周率小数点以下8桁だ」とのことだった
普通に教えてくれればいいものを、二言目にはさっさと出ていけだなんて理不尽極まりない
誰に聞けばいいのやら
ルッスーリアは任務でいないし、マーモンには金を請求される
残りはベル、スクアーロ、レヴィの3人かか
最初に出会った人に聞こう
それにしても、円周率って何なんだろう
考えながら右へ曲がろうとすると誰かとぶつかって、しりもちをついてしまった
こんなこと前にもあったような気が……
上を向くとレヴィがいた
「気をつけろエルザ」
「自分にも言えることじゃあ……。まあいいけど。それより円周率小数点以下8桁教えてほしいんだけど」
「……14159265だ」
「え?もう1回言って」
「二度は言わん」
レヴィはそう言って去ってしまった
あんな早口じゃ数字の羅列なんて瞬時に覚えられないよ
どうしてここの人たちは簡単に事を運ばしてくれないんだろう
仕方ないからスクアーロの部屋にでも行ってみるか
場所的にもここから近いし
スクアーロの部屋に着いて早速扉をノックした
「スクアーロいる?」
数秒後、返事の代わりに扉が開いた
彼に今までの経緯と用件を手短に伝えると、ちょっと待ってろと言われた
机で何らかの作業をした後に戻ってきた
「紙に書いときゃ分かるだろ。これを処分するときは細かく破っとけ」
「もちろん。教えてくれてありがとう」
「にしても、ボスもレヴィも普通に教えてくりゃいいのにな。2桁しか分からなかっただろぉ?」
「いや、そもそも円周率自体が何なのか分からないし」
「えー、ダッセー」
右肩から聞こえたのはベルの声だった
あまりの近さに思わず左へ跳んだ
ベルは「面白れー反応」と言って笑った
「円周率っつーのは円周をその直径で割った数。どんな円でもその値は一定なんだぜ」
「そう言われても。私、学校行ってなかったし」
ベルは何かを思い出したような顔をして私を見た
目は前髪で隠れて見えないけど、哀れな目で見られているような気がしてならない
と思ったのも束の間
彼はニタリと笑い、再び口を動かした
「で、その値が円周率っつーの。ひたすら続くとされるその値は3.141592653589793238……」
「うるっせーガキ!知識を自慢したいんだったらオレの部屋の前じゃなくて他の場所でやれ!」
あ、スクアーロいること忘れてた
ていうか資料室に行かなきゃ
って、資料室が図書館のどこにあるのかも分からないし
スクアーロもうるさくなってきたことだし、さっさと本来の目的場所に行こうかな
「騒いでごめんねスクアーロ。ほらベルも、もう行こうよ。ついでだから資料室の場所教えて」
「げっ、面倒くせー。ま、いいけど」
こうして私はスクアーロにもらった紙を握り、ベルの数メートル後ろをついていった
ついに私も入れるようになるのか
好き好んで資料室のようなほこりっぽい場所に入りたがる人もいないとは思うが、それでも何となく嬉しい
だが、問題が1つある
暗証番号が分からないのだ
ボスに呼び出されたから執務室に行くと「これ以上の必要な資料は自分で探せ。暗証番号は円周率小数点以下8桁だ」とのことだった
普通に教えてくれればいいものを、二言目にはさっさと出ていけだなんて理不尽極まりない
誰に聞けばいいのやら
ルッスーリアは任務でいないし、マーモンには金を請求される
残りはベル、スクアーロ、レヴィの3人かか
最初に出会った人に聞こう
それにしても、円周率って何なんだろう
考えながら右へ曲がろうとすると誰かとぶつかって、しりもちをついてしまった
こんなこと前にもあったような気が……
上を向くとレヴィがいた
「気をつけろエルザ」
「自分にも言えることじゃあ……。まあいいけど。それより円周率小数点以下8桁教えてほしいんだけど」
「……14159265だ」
「え?もう1回言って」
「二度は言わん」
レヴィはそう言って去ってしまった
あんな早口じゃ数字の羅列なんて瞬時に覚えられないよ
どうしてここの人たちは簡単に事を運ばしてくれないんだろう
仕方ないからスクアーロの部屋にでも行ってみるか
場所的にもここから近いし
スクアーロの部屋に着いて早速扉をノックした
「スクアーロいる?」
数秒後、返事の代わりに扉が開いた
彼に今までの経緯と用件を手短に伝えると、ちょっと待ってろと言われた
机で何らかの作業をした後に戻ってきた
「紙に書いときゃ分かるだろ。これを処分するときは細かく破っとけ」
「もちろん。教えてくれてありがとう」
「にしても、ボスもレヴィも普通に教えてくりゃいいのにな。2桁しか分からなかっただろぉ?」
「いや、そもそも円周率自体が何なのか分からないし」
「えー、ダッセー」
右肩から聞こえたのはベルの声だった
あまりの近さに思わず左へ跳んだ
ベルは「面白れー反応」と言って笑った
「円周率っつーのは円周をその直径で割った数。どんな円でもその値は一定なんだぜ」
「そう言われても。私、学校行ってなかったし」
ベルは何かを思い出したような顔をして私を見た
目は前髪で隠れて見えないけど、哀れな目で見られているような気がしてならない
と思ったのも束の間
彼はニタリと笑い、再び口を動かした
「で、その値が円周率っつーの。ひたすら続くとされるその値は3.141592653589793238……」
「うるっせーガキ!知識を自慢したいんだったらオレの部屋の前じゃなくて他の場所でやれ!」
あ、スクアーロいること忘れてた
ていうか資料室に行かなきゃ
って、資料室が図書館のどこにあるのかも分からないし
スクアーロもうるさくなってきたことだし、さっさと本来の目的場所に行こうかな
「騒いでごめんねスクアーロ。ほらベルも、もう行こうよ。ついでだから資料室の場所教えて」
「げっ、面倒くせー。ま、いいけど」
こうして私はスクアーロにもらった紙を握り、ベルの数メートル後ろをついていった