闇の中の光 まとめ読み
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最近、街にある店ができた
その店にルッスーリアが行きたがっているけど、女の子向けの店だから1人じゃ行きづらいらしい
というわけでルッスーリアに無理やり車に乗せられたわけだけど
「何でベルもいるの」
「んなのオレが訊きてーよ」
「んもう、固いこと言わないの!今注目の流行りの香水ショップなのよ」
正直、普通の香水なんて興味ない(毎晩記憶の香水を見てるしね)
なんだか憂鬱だ
せっかくの非番だから図書館で1人で過ごそうと思ってたのに
今注目の流行りの香水ショップねぇ
表の世界に馴染めない私にとっては迷惑な話だ
できることなら私の世界に踏み入れて来ないでほしい
言っても無駄だと思うから言わないけど
(部下が)走らせている車から街並みをぼんやりと眺めた
今日は世間では休日ではないようだから、この前出かけたときのような賑やかさはない
「ルッスーリア様、到着いたしました」
「わざわざありがとうね~。エルザちゃん、ベルちゃん行くわよ」
あぁ、部下の人可哀想に
せっかくの非番が運転手という仕事で潰れていくなんて
かという私とベルはルッスーリアに引きずられるようにして香水ショップの中に入っていった
そこの内装は新店舗だけあって汚れが1つもなくきれいで、落ち着いた雰囲気がかもし出されていた
「って、ルッスーリアは?」
「あのカマなら1人で香水を吟味しまくってるぜ」
店内を見渡してルッスーリアを探した
あ、本当に1人で真剣に香水を選んでる
私たちがいる意味って一体何だろう
まるで意味がないではないか
けど、せっかく来たんだから気晴らしにでもちょっとは見ていこうかな
ショーケースには様々な色、形の香水がきれいに陳列してあった
赤、ピンク、オレンジ、青、緑
丸、ハート、四角などなど
今注目の流行りの香水ショップだけあって種類が豊富だ
2階へ続く階段はというと「来月OPEN!!」という看板が設置されている
どうやら男性用の香水を販売するらしい
ルッスーリアもそっちで買えばいいのに
心はほぼ完璧に女だから仕方ないっちゃ仕方ないけど
私は階段から目を逸らした
その先にあったのは透明な紫色の容器に入った香水だった
何故か気になったから、近寄ってサンプルの匂いを嗅いでみた
この独特な香り、どうやらラベンダーらしい
商品を手にとってまじまじと見てみた
「エルザちゃん、何か気になるものはあった?」
「別に、ないよ」
ビックリした
背後の気配に気づけなかったなんて、我ながら愚かだと思った
私は手の中の香水を元の棚に戻した
「ルッスーリアは決まったの」
「ええ、これから会計を済ませるところよ」
「そう。じゃあ私は入口にいとくから」
入口にはすでにベルがいた
だるそうに壁にもたれている
特に会話を交わすことはなく、ルッスーリアが来るのを2人で黙って待っていた
ほどなくして会計を終えたルッスーリアが「お待たせ~」と言いながら駆けてきた
1つしか買わなかったとしたら袋が小さい
複数買ったのだろうか
部下が待ってくれている車に乗り込み、しばらく走っているとルッスーリアがおもむろに私に箱を差し出した
「はい!エルザちゃんにこれあげるわ」
開けてみてと言われたから開けてみると、さっき私が手にしていたラベンダーの香水だった
私が一瞬きょとんとするとルッスーリアは続けた
「ほら、エルザちゃんてあんまり自分の気持ちとか言わないでしょ。でも、この香水を物欲しげに見てたからもしかしてって思ったのよね」
「オレには何かねーのかよ」
「あの香水ショップは女性用だけど、それでもよかったら買ってくるわよ」
「うっわ、やっぱ遠慮しとく」
2人の会話を片耳で聞きながらルッスーリアに貰った香水を箱にしまった
人から感謝され、頼んでもいないのに物を貰うなんてこっちの世界に飛び込んでから初めてかも
私の蚊が鳴くような声で言った「ありがとう」は2人に聞こえたのかは分からない
ヴァリアーのアジトに帰ったら、この香水は自分の部屋の机にでも置いておこう
その店にルッスーリアが行きたがっているけど、女の子向けの店だから1人じゃ行きづらいらしい
というわけでルッスーリアに無理やり車に乗せられたわけだけど
「何でベルもいるの」
「んなのオレが訊きてーよ」
「んもう、固いこと言わないの!今注目の流行りの香水ショップなのよ」
正直、普通の香水なんて興味ない(毎晩記憶の香水を見てるしね)
なんだか憂鬱だ
せっかくの非番だから図書館で1人で過ごそうと思ってたのに
今注目の流行りの香水ショップねぇ
表の世界に馴染めない私にとっては迷惑な話だ
できることなら私の世界に踏み入れて来ないでほしい
言っても無駄だと思うから言わないけど
(部下が)走らせている車から街並みをぼんやりと眺めた
今日は世間では休日ではないようだから、この前出かけたときのような賑やかさはない
「ルッスーリア様、到着いたしました」
「わざわざありがとうね~。エルザちゃん、ベルちゃん行くわよ」
あぁ、部下の人可哀想に
せっかくの非番が運転手という仕事で潰れていくなんて
かという私とベルはルッスーリアに引きずられるようにして香水ショップの中に入っていった
そこの内装は新店舗だけあって汚れが1つもなくきれいで、落ち着いた雰囲気がかもし出されていた
「って、ルッスーリアは?」
「あのカマなら1人で香水を吟味しまくってるぜ」
店内を見渡してルッスーリアを探した
あ、本当に1人で真剣に香水を選んでる
私たちがいる意味って一体何だろう
まるで意味がないではないか
けど、せっかく来たんだから気晴らしにでもちょっとは見ていこうかな
ショーケースには様々な色、形の香水がきれいに陳列してあった
赤、ピンク、オレンジ、青、緑
丸、ハート、四角などなど
今注目の流行りの香水ショップだけあって種類が豊富だ
2階へ続く階段はというと「来月OPEN!!」という看板が設置されている
どうやら男性用の香水を販売するらしい
ルッスーリアもそっちで買えばいいのに
心はほぼ完璧に女だから仕方ないっちゃ仕方ないけど
私は階段から目を逸らした
その先にあったのは透明な紫色の容器に入った香水だった
何故か気になったから、近寄ってサンプルの匂いを嗅いでみた
この独特な香り、どうやらラベンダーらしい
商品を手にとってまじまじと見てみた
「エルザちゃん、何か気になるものはあった?」
「別に、ないよ」
ビックリした
背後の気配に気づけなかったなんて、我ながら愚かだと思った
私は手の中の香水を元の棚に戻した
「ルッスーリアは決まったの」
「ええ、これから会計を済ませるところよ」
「そう。じゃあ私は入口にいとくから」
入口にはすでにベルがいた
だるそうに壁にもたれている
特に会話を交わすことはなく、ルッスーリアが来るのを2人で黙って待っていた
ほどなくして会計を終えたルッスーリアが「お待たせ~」と言いながら駆けてきた
1つしか買わなかったとしたら袋が小さい
複数買ったのだろうか
部下が待ってくれている車に乗り込み、しばらく走っているとルッスーリアがおもむろに私に箱を差し出した
「はい!エルザちゃんにこれあげるわ」
開けてみてと言われたから開けてみると、さっき私が手にしていたラベンダーの香水だった
私が一瞬きょとんとするとルッスーリアは続けた
「ほら、エルザちゃんてあんまり自分の気持ちとか言わないでしょ。でも、この香水を物欲しげに見てたからもしかしてって思ったのよね」
「オレには何かねーのかよ」
「あの香水ショップは女性用だけど、それでもよかったら買ってくるわよ」
「うっわ、やっぱ遠慮しとく」
2人の会話を片耳で聞きながらルッスーリアに貰った香水を箱にしまった
人から感謝され、頼んでもいないのに物を貰うなんてこっちの世界に飛び込んでから初めてかも
私の蚊が鳴くような声で言った「ありがとう」は2人に聞こえたのかは分からない
ヴァリアーのアジトに帰ったら、この香水は自分の部屋の机にでも置いておこう