闇の中の光 まとめ読み
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帰宅し、昼食を食べ終わった私たちは他愛もない話を始めた
「さっきはすごい雷だったけど平気だった?」
「結構近くに落ちたけど大丈夫でし……だったよ」
「川がすごいいきおいでながれてたんだよ」
「それは雨のせいね」
これが私が恋い焦がれた他愛もない家族同士の話なのか
でも何でだろう、ヴァリアーにいるときと何ら変わりない気がする
むしろヴァリアーにいた方が気が楽な気さえする
やっぱり今の私の居場所はあそこなのかな
そうこうしてる内に時間はあっという間に流れ夕方になった
雨もやんで灰色の雲からオレンジ色の太陽が顔を覗かせている
今頃各家庭のテーブルは賑やかだろう
この村では夕方にはもう夜ご飯を食べて寝る支度をするのだ
電気が通ってないから夜中まで起きていてもできることがないからだ
夜ご飯も食べ終わり、お風呂にも入った
あとは寝るだけだ
「ライト、エルザ、寝るわよ」
「はーい」
3人並んで敷き布団で寝た
真ん中がお母さんだ
ここなら外敵に狙われる心配も何もない
私は安心してすぐに眠りに落ちた──…
「ん……」
すぐに眠れたはいいけど、すぐに目が覚めた
胸の中で色んな罪悪感が渦巻いている
やっぱり私は表の世界には戻れないんだな
真っ暗でも夜目が効くおかげで見える掌を仰いだ
そっと布団から出て表に出た
予想以上に寒くて鳥肌がたった
何か羽織ってくればよかったな、などと思っていると肩に暖かいものが掛けられた
「冷えるからこれ使いなさい。手作りで不恰好だけど暖かさは抜群よ」
「……ありがとう」
とても暖かい
羽織りのおかげでもあるけど、お母さんの思いやりがとても暖かい
肩に掛けられた羽織りをきゅっと握りしめた
「今夜は月明かりがすごくキレイね。どう?少し喋って気分転換でもする?」
はっと夜空を見ると満月に限りなく近い月と宝石のように散りばめられた星が輝いていた
どうりで明るいはずだ
私たちは色んなことを話した
住んでる場所やそこにいる人たち、好きなもの嫌いなもの等々
そしてついに家族の話になった
「エルザのお母さんってどんな人?」
私のお母さんは今隣にいる
でも私の中では死んでいるわけで……
「私のお母さんは、……もういないの」
「そっか。嫌なこと思い出させてごめんね」
「違う!私が、私が生まれてきたせいでお母さんは死んだ。私が殺したといっても過言じゃない」
「もう、何言ってんのよ。子どもを産んで後悔する母親なんていないわ。だって長い間お腹の中で育んだ愛の結晶よ。愛されて、大切にされて生まれてきたかげないのないものなのよ、子どもっていうのは」
最後まで聞き取れなかった
気づいたらお母さんの胸の中にいた
それを何の迷いもなく抱き返してくれた
それが嬉しくて、でも悲しくて
知らぬ間に涙が流れていた
「ごめん、ごめんね、お母……さん」
お母さんは何も言わずただ私を包みこんでくれていた
しばらくしたら涙が止まった
「家に入りましょう。本当に風邪引くよ」
「うん、ありがとう」
「そうそう。泣いてごめんより笑ってありがとうの方がずっといいわよ」
私たちはライトが静かに寝ている布団に潜った
もうすぐ夜明けだが束の間の眠りについた
「さっきはすごい雷だったけど平気だった?」
「結構近くに落ちたけど大丈夫でし……だったよ」
「川がすごいいきおいでながれてたんだよ」
「それは雨のせいね」
これが私が恋い焦がれた他愛もない家族同士の話なのか
でも何でだろう、ヴァリアーにいるときと何ら変わりない気がする
むしろヴァリアーにいた方が気が楽な気さえする
やっぱり今の私の居場所はあそこなのかな
そうこうしてる内に時間はあっという間に流れ夕方になった
雨もやんで灰色の雲からオレンジ色の太陽が顔を覗かせている
今頃各家庭のテーブルは賑やかだろう
この村では夕方にはもう夜ご飯を食べて寝る支度をするのだ
電気が通ってないから夜中まで起きていてもできることがないからだ
夜ご飯も食べ終わり、お風呂にも入った
あとは寝るだけだ
「ライト、エルザ、寝るわよ」
「はーい」
3人並んで敷き布団で寝た
真ん中がお母さんだ
ここなら外敵に狙われる心配も何もない
私は安心してすぐに眠りに落ちた──…
「ん……」
すぐに眠れたはいいけど、すぐに目が覚めた
胸の中で色んな罪悪感が渦巻いている
やっぱり私は表の世界には戻れないんだな
真っ暗でも夜目が効くおかげで見える掌を仰いだ
そっと布団から出て表に出た
予想以上に寒くて鳥肌がたった
何か羽織ってくればよかったな、などと思っていると肩に暖かいものが掛けられた
「冷えるからこれ使いなさい。手作りで不恰好だけど暖かさは抜群よ」
「……ありがとう」
とても暖かい
羽織りのおかげでもあるけど、お母さんの思いやりがとても暖かい
肩に掛けられた羽織りをきゅっと握りしめた
「今夜は月明かりがすごくキレイね。どう?少し喋って気分転換でもする?」
はっと夜空を見ると満月に限りなく近い月と宝石のように散りばめられた星が輝いていた
どうりで明るいはずだ
私たちは色んなことを話した
住んでる場所やそこにいる人たち、好きなもの嫌いなもの等々
そしてついに家族の話になった
「エルザのお母さんってどんな人?」
私のお母さんは今隣にいる
でも私の中では死んでいるわけで……
「私のお母さんは、……もういないの」
「そっか。嫌なこと思い出させてごめんね」
「違う!私が、私が生まれてきたせいでお母さんは死んだ。私が殺したといっても過言じゃない」
「もう、何言ってんのよ。子どもを産んで後悔する母親なんていないわ。だって長い間お腹の中で育んだ愛の結晶よ。愛されて、大切にされて生まれてきたかげないのないものなのよ、子どもっていうのは」
最後まで聞き取れなかった
気づいたらお母さんの胸の中にいた
それを何の迷いもなく抱き返してくれた
それが嬉しくて、でも悲しくて
知らぬ間に涙が流れていた
「ごめん、ごめんね、お母……さん」
お母さんは何も言わずただ私を包みこんでくれていた
しばらくしたら涙が止まった
「家に入りましょう。本当に風邪引くよ」
「うん、ありがとう」
「そうそう。泣いてごめんより笑ってありがとうの方がずっといいわよ」
私たちはライトが静かに寝ている布団に潜った
もうすぐ夜明けだが束の間の眠りについた