闇の中の光 まとめ読み2
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「ベルちゃん見たわよ~。倒れたエルザちゃんに手を差しのべるなんて、まるで王子様みたい」
「覗き見とか趣味わっる!つーか、まるでじゃなくて本物の王子だっつの」
屋敷に戻ってくるなりオカマに絡まれるなんて最悪
何であんなことやったかなんて自分でも分かんねーのに、そこを弄られるなんてさらに気分悪い
ただでさえ、認めたくないこと思い出さされてムカついてんのに
「ひざまずいて手の甲にキスでもしてたらもっと画になって……ちょっと!いきなりナイフ投げないでちょうだい」
「うっせーオカマ」
「そんな急に機嫌悪くなるなんて……私何か気に障ることでも言ったかしら?」
「う"お"ぉい、ベル!こんなとこで暴れてないでさっさと来い!エルザもだ、2人で来いってボスさんからのお達しだぜぇ」
「ほらベル、ボスに怒られる前に行こう」
そう言うなりエルザはボスの執務室へも足を運んだ
オレは新たに手に用意したナイフを投げることなくエルザの後を追った
そのまま無言で並んで歩いてきて、他のやつらが見えなくなるところまで来た
オレはなんとなく隣の女の横顔を眺めてた
コンビを組まされる前も、こいつと一緒に任務ってのは何回かあったな
パーティー潜入の時の変わりっぷりには驚いたし、ショボい宿で同室になりかけたこともあったっけ
思えばこいつ、どっちも危険な目に遭ってたな
結構王子の足引っ張ってんじゃん
それでもオレがエルザを殺さないのは……
「あ、言い忘れてた。改めまして……これからよろしくね」
「いや、あり得ねー」
「えー。私が悪かったとは言え、ちょっとは協力しようとしてよ」
「あ、いや、お前のことじゃなくて」
「そう。ところで、さっきルッスーリアにからかわれてたけど、あれってそんなに腹立つこと?」
オレは何も言わず、眺めていた横顔とは反対側に目をそらした
あんな単語に反応したなんて、あり得ねー
そもそも……あり得ねーあり得ねーあり得ねー!
このオレが、王子が、エルザに、キ……
「あ!もう1つ言い忘れてた」
「あぁ!?何だよ、まだ何かあんのかよ」
「ありがとう、手を差しのべてくれて。すごく救われた」
沈黙を気まずく思ったのか、本当に言い忘れていたことを思い出したのか分からない
けど、ありがとうと、エルザは確かにそう言った
それも今まで見たことのない、ごく自然な笑顔で
その表情に思わず目を奪われたのと同時に、毒気を抜かれた
何なんだよこいつ、変なやつ
こんなやつに調子狂わされる王子も相当あれだけど
そんなやり取りをしていると、いつの間にかボスの執務室の前に着いていた
さぁ、ここを開いたらどんなことが待ち受けてんのか……
エルザが扉をノックすると中からは「入れ」の一言
返事があるなんて珍しい
ま、ごちゃごちゃ考えるだけ無駄か
エルザとなら1年くらい一緒でも悪い気はしないし、しばらく楽しめそうじゃん?
「なぁエルザ」
「何?」
「これから足引っ張っても多少は許してやるよ」
「お手柔らかに。ほら、ボス待たせてるからもう行くよ」
そう言ってエルザは扉に手を伸ばした
そして、扉は開かれた
「覗き見とか趣味わっる!つーか、まるでじゃなくて本物の王子だっつの」
屋敷に戻ってくるなりオカマに絡まれるなんて最悪
何であんなことやったかなんて自分でも分かんねーのに、そこを弄られるなんてさらに気分悪い
ただでさえ、認めたくないこと思い出さされてムカついてんのに
「ひざまずいて手の甲にキスでもしてたらもっと画になって……ちょっと!いきなりナイフ投げないでちょうだい」
「うっせーオカマ」
「そんな急に機嫌悪くなるなんて……私何か気に障ることでも言ったかしら?」
「う"お"ぉい、ベル!こんなとこで暴れてないでさっさと来い!エルザもだ、2人で来いってボスさんからのお達しだぜぇ」
「ほらベル、ボスに怒られる前に行こう」
そう言うなりエルザはボスの執務室へも足を運んだ
オレは新たに手に用意したナイフを投げることなくエルザの後を追った
そのまま無言で並んで歩いてきて、他のやつらが見えなくなるところまで来た
オレはなんとなく隣の女の横顔を眺めてた
コンビを組まされる前も、こいつと一緒に任務ってのは何回かあったな
パーティー潜入の時の変わりっぷりには驚いたし、ショボい宿で同室になりかけたこともあったっけ
思えばこいつ、どっちも危険な目に遭ってたな
結構王子の足引っ張ってんじゃん
それでもオレがエルザを殺さないのは……
「あ、言い忘れてた。改めまして……これからよろしくね」
「いや、あり得ねー」
「えー。私が悪かったとは言え、ちょっとは協力しようとしてよ」
「あ、いや、お前のことじゃなくて」
「そう。ところで、さっきルッスーリアにからかわれてたけど、あれってそんなに腹立つこと?」
オレは何も言わず、眺めていた横顔とは反対側に目をそらした
あんな単語に反応したなんて、あり得ねー
そもそも……あり得ねーあり得ねーあり得ねー!
このオレが、王子が、エルザに、キ……
「あ!もう1つ言い忘れてた」
「あぁ!?何だよ、まだ何かあんのかよ」
「ありがとう、手を差しのべてくれて。すごく救われた」
沈黙を気まずく思ったのか、本当に言い忘れていたことを思い出したのか分からない
けど、ありがとうと、エルザは確かにそう言った
それも今まで見たことのない、ごく自然な笑顔で
その表情に思わず目を奪われたのと同時に、毒気を抜かれた
何なんだよこいつ、変なやつ
こんなやつに調子狂わされる王子も相当あれだけど
そんなやり取りをしていると、いつの間にかボスの執務室の前に着いていた
さぁ、ここを開いたらどんなことが待ち受けてんのか……
エルザが扉をノックすると中からは「入れ」の一言
返事があるなんて珍しい
ま、ごちゃごちゃ考えるだけ無駄か
エルザとなら1年くらい一緒でも悪い気はしないし、しばらく楽しめそうじゃん?
「なぁエルザ」
「何?」
「これから足引っ張っても多少は許してやるよ」
「お手柔らかに。ほら、ボス待たせてるからもう行くよ」
そう言ってエルザは扉に手を伸ばした
そして、扉は開かれた