コンビ結成!
プトレマイオスの艦内。
フェルトは食事を取るため食堂に向かっていた。
「今日はハヤシライス食べたい。」
ボソリと呟いていると、目の前にキョロキョロと辺りを見回す刹那がいた。
疑問に思ったフェルトは話し掛ける。
「どうしたの刹那?」
「フェルト・グレイス。いや・・・ちょっとな待ち合わせを・・・。」
顔が赤い・・・
フェルトはすぐに恋人とデートすると気付いた。
フェルトの言う刹那の恋人とはロックオンのこと。
「そっか。楽しんできなよ。」
「なっ!なっ何をだ!」
教えてないことを気付かれ刹那は更に顔を赤くしながら驚く。
ちょうどその時、
「悪い待たせたな刹那。」
ロックオンがやって来た。
「おっ、フェルトもいたのか。ってか刹那、何赤くなってるんだ?」
何故か顔が赤い刹那を『?』を浮かべて見るロックオン。
「うっ、うるさい!さっさと行くぞ!」
そう言うと刹那はロックオンの腕をグイッと引っ張り、フェルトをチラッと見たあと小さく頭を下げ去っていった。
一応彼なりの去り際の挨拶のため、フェルトも小さく頭を下げた。
「刹那・・・可愛い。」
フフッと笑うと近くにあった椅子に腰かける。
そしてフゥと息をついた。
「刹那可愛いな。でも・・・ロックオンは要らないな。」
ボソリといきなり出た黒発言。
実はフェルトも刹那の事が好きなのだ。
無口&人付き合いが苦手な2人は気が合うらしく、刹那がCBに入った時からどちらかと言うと仲がよかった。
「それは同じ意見だよ。」
「・・・アレルヤ。」
フェルトが黒発言を放った途端、言葉が返ってきた。
そこには刹那やロックオンと同じマイスターのアレルヤがいた。
「フェルトと僕って性格真逆かな?って思ってたけど、考えてることとかは一緒なんだね。」
ニコッと笑いながらアレルヤはストんとフェルトの隣に座った。
「・・・同じって?」
「刹那大好きなとこ。」
「刹那の事は皆好きだよ・・・ティエリアも、クリスも、あとリヒティも好きだなって言ってた。」
「うん。でももう1つあるでしょ?」
「・・・何?」
「それはね・・・ロッ「ロックオン邪魔」正解♪」
アレルヤの言おうとしたことを感じとり、フェルトが言った。
「・・・確かに私達、考えてること似てるかも。」
「でしょ。さっき刹那とロックオンデートしに行ったの見たけど、腹たったし。」
「・・・私も。ねぇアレルヤ・・・」
「なに?」
フェルトはふと何か考えつきアレルヤに言った。
「刹那の貞操危なくないかな?」
「・・・危ないね。ロックオンは万年発情期人間だから。」
「でしょ。もし貞操を奪ったら・・・」
「奪ったら・・・?」
「噛み殺す・・・」
某風紀委員長のセリフをパクりながらも、フェルトの目は本気(マジ)だった。
「フェルト・・・」
それを見た男性クルーの中で2番目に気が弱い(1番はリヒティ)と言われるアレルヤはビビると思ったが、逆に満面の笑みになって両手をとった。
「そうだね。ロックオンに刹那の貞操奪われたら噛み殺せばいいよね。フェルトナイスアイディア♪」
「・・・一緒に変態ロックオンから刹那の貞操守ろう。」
「うん!」
かくしてここに刹那大好きアレルヤ&フェルトで『刹那の貞操を守るぞ同盟』が誕生した。
end
あとがき↓
黒アレルヤ&黒フェルトでした(・▽・:)
普段おとなしい子(アレルヤやフェルト、沙慈とか)が黒くなるのは管理人、大好きです♪
意外な一面ってことで周りの反応とかも面白くて(笑)
これも楽しく書きました。
えっとちなみに、管理人の中ではアレルヤ&フェルトは刹那の幸せを見守りつつ、変態どものストッパーを担う、刹那の兄・姉(フェルトの方が年下だが)的存在。
オマケ
オマケ①
「でも・・・刹那が幸せな時は私も幸せだから、その時は邪魔しないようにする。」
「もちろん。僕も幸せだから、その時は何もしないよ。それと、ロックオンのことでも刹那が協力してほしかったら協力してあげようね。」
「うん。私達は刹那にとって"良い存在"、"信頼出来る存在"じゃないと。」
フェルトの言葉にアレルヤも同意した。
かくしてもう1つここに、『刹那見守り隊』が結成された。
オマケ②
アレルヤとフェルトの会話を偶然通りかかったクリスとリヒティは聞いていた。
「なっ、何か2人とも黒いわね・・・」
「アレルヤとフェルトってあんなキャラだったすか?」
2人はアレルヤ&フェルトの会話の内容に唖然とする。
「少なくても違う気がする・・・」
「ですよね・・・」
会話内容からクリスとリヒティはアレルヤ&フェルトの2人を『隠れ黒コンビ』と命名するのであった。
オマケ③
デート中のロックオンと刹那。
「ヘックシッ!」
「っう、どうしたロックオン?」
「わっ、分かんねぇ。何か急に悪寒が・・・」
「今日はもう帰るか?」
心配そうな顔をしてロックオンの頬に刹那は触れる。
(上目使い可愛すぎだろ刹っちゃん!それも手が手が・・・可愛い手が・・・)
一人内心興奮する24歳。
「いっ、いや大丈夫だ。ほらっ、行くぞ刹那。次ケーキショップ行くんだろ。前から行きたかった。」
「あっ、あぁ。でもロックオン、風邪気味だし、無理して行かなくても・・・俺は・・・」
手を引いて照れ隠しにうつむく刹那。
(マジ可愛すぎだから。照れるなんて。)
「大丈夫大丈夫。風邪引いたら刹那に治してもらうし。」
そう言うと額にキスをした。
刹那は耳まで真っ赤にする。
ロックオンはそんな刹那に笑みを浮かべると手を引っ張り、ケーキショップへ向かった。
翌日、悪寒が原因か?ロックオンは高熱を出して暫く寝込んでいたとか。
終わり
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