この手の中に
「そうだよ。実を言うとCBは4年前に滅びることになっていたんだ。もちろんそれはイオリアの計画に入ってる。」
「なっ・・・そんなバカな!?」
「だよね。でも君達は生きている。何故だと思う?それは僕が、君を失いたくないからだよ。」
そう言うとリボンズは一歩一歩刹那に近付いていった。
「くっ、来るな!」
刹那は太股に隠していた銃を出し、威嚇する。
だがそれでもリボンズは近付き、ゆっくりと銃を持つ腕を掴む。
そして刹那の耳元で囁いた。
「刹那・・・君を愛してるから。・・・失いたくないからCBを滅ぼさなかったんだよ。」
チュッと耳にキスをするリボンズ。
「あっ・・・」
『カチャン』
耳元で囁かれた事とキスをされた事で力が抜け、銃が床に落ちる。
「CBがあれば何れ4年前、行方不明になった君は戻ってくると信じていた。そして君は来た・・・。」
リボンズの瞳が刹那の赤褐色の瞳と合う。
刹那はただそれを呆然と聞いていた。
「これでやっと君を愛せる・・・そう思ったのに・・・」
リボンズは悔しそうに歯を噛み締めた。
「無様に死んでいったあの男、ロックオン・ストラトスをまだ思ってるなんてね・・・」
『ゾクリ』
リボンズの顔が怪し気な笑みに変わった時、再び刹那の背中に冷や汗が伝った。