愛の結晶
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“ストーカー”
自分に向けられた言葉。
彼女の潤んだ瞳から零れた、一筋の涙が地面に染める。
__あぁ、この子が怯えているストーカーは俺なんや。
気付いた途端に、ゾクゾクとした感覚が背筋に走る。
俺のせいで、彼女は怖がって泣いている。
始まりは、善意だった。いや、最初から下心があったのかもしれない。
帰り道で見かけたからなんとなく同じ電車に乗り込んで、どこへ行くのかと思えば人気のないところへ進むから、危ないやろ、って追いかけて。
もし、彼女が気づかないまま家に帰ったとして、俺は何もせずに戻れたか?
——いや、インターホンを押していただろう。
間違いなく怖がられるとわかっていても、そのままではいられない。
それほどまでに、彼女から目を離せない。
これじゃあ、暁のことを責められないな。
何よりも、目の前の女の子に惹き付けられて、他のことなんて全部どうでもいい。
その白く美しい肌に、跡を刻んで、誰にも取られないように。
「これからは、俺が全部守りますから」
「だから、まずお互いのことを知るために俺の家に来ません?」
欲を孕んだ瞳は、怯え弱った彼女を逃がさない。
ぎこちない動きのまま、逃げようと離れた彼女の腕を引っ張り、愛おしい身体を胸の中に収める。
「焔になんてやりませんから。
俺のことだけ見といてくださいよ、梨音」
盗み見た携帯に映し出されていた、本当の名を呼べば、腕の中の震えは大きくなる。
その姿は小動物のようで、か弱く、脆く、愛おしい。
__歪でいて、愛に溢れた声が響いた。