愛の結晶
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強い想いを抱いたあと間もなく、『dawn』としてのLIVEが決まった。
過去最大のキャパシティ。
本来なら立てないような大きな会場だが、期待のアイドルユニット、ということで特別に許可してもらえた。
舞台に劣らない、相応のパフォーマンスが求められている。
不安もあったが、ここまでお膳立てして貰って中途半端な出来にするわけにはいかない。
リーダーである焔を中心に、当日のセットリスト、演出などを決めていく。
意見のぶつかり合いが起き、声を荒らげることもあったが、納得するまで徹底的に話し合った。
本番が近づくに連れて、楽しみにしている、という声が多く届く。
応えるようにリハの写真を上げ、
『最高のライブにします』と一言添えれば、目に見えてファンの期待は高まっていった。
——これくらいのプレッシャーがあった方がちょうどいい。
期待されるほど熱が入るのは俺だけではないようで、暁や焔も同じ様に期待を煽る投稿をしていた。
当日。
直前リハーサルを終え、楽屋でモニターを見ながら待機。
毎回この時間はメンバーで過ごす。
それぞれ仕草が違ったり、浮ついた空気が漂うが舞台袖まで来れば気持ちは切り替わる。
「緊張でミスとかダサいからすんなよ。よし、いくぞ!」
3人だけの円陣はいつも雑だが、ライバル同士だからこれくらいで良い。
深呼吸し、一歩踏み出す。
次々点くペンライト、沸き上がる歓声。
口角が上がるのを抑え、一曲目の立ち位置につく。
焔の合図で息を吸い込み、全員でタイトルコール。
演奏が始まると同時に、ペンライトの動きが一体感を持つ。
前のライブより確実に紫が増えている。
優越感に笑みを零せば、観客から悲鳴が上がった。
……ん?
ふと見つけた、紫色ではなく橙色のペンライトを振り、焔の煽りに合わせて声を上げる彼女。
その容姿は数ヶ月前、俺のワンマンでも見たはずなのに、表情は同一人物とは思えないほど輝いていて。
今まであんな笑顔、見たことなかった。
推し変なんてこの業界じゃ腐るほどあるし、実際今まで何度もその瞬間を見てきた。
なのに、この苦しさはなんだろう。
胸を締め付ける痛みに、彼女から視線を逸らした。
ステージ上で考えるようなことでもない。
mcに入るのと同時に、思考を切り替えた。