愛の行方
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ライブ終演後、握手会の列に並ぶ。
限定グッズを買い、抽選で選ばれた人のみ参加資格があるため、人数は少なく、そのかわりに話せる時間が長い様。
今日の感想をメモしているうちに、目の前の人が簡易的に区切られたスペースの中へと入って行った。
他のアイドルでは見かけない、個室的空間での接触イベントも、ユニットが人気の理由の1つだったりする。
まぁ、その影響で黒い噂が絶えず流れていたりするのだが……。
私の番が来て、目の前に座る黎くんがジト目でこちらを見た。
「あ、久しぶりですね。
最近全然来てくれないじゃないですか、何かあったんですか?」
自慢になるが、私は初期の頃からのファンで、認知されている。
今まで黎が出演するイベントには必ず足を運んでいた為、ここ数回のイベントに顔を出さなかったことに気付かれたんだろう。
「実は、ちょっと困ったことになってて……」
原因である暁さんのことを言うか迷ったが、友人に相談出来ることでもないし、同じユニットメンバーである黎に伝えるのが良い気がした。
いい加減、毎日届くメッセージを1人で抱えるのには限界だった。
「あの馬鹿……」
私のスマホに表示されたトーク履歴を読み終えて、重いため息をついた。
会話で伝えても信じられないだろう、とは思っていたので、実際に見せたのだが、効果覿面だったようで。
「暁が迷惑をかけて本当に申し訳ないです。対策を取るのでスタッフに連絡先を伝えて貰っても良いですか?」
頭を下げる黎に慌てて声を出した。
「いや、とんでもないです! もしかしたら私に原因があるのかもしれないですし……すみません、ありがとうございます。」
丁寧な対応をする黎くんを見れるのはレアだが、このままでは心地が悪い。
本命である今日のライブの感想を伝え、言われた通りスタッフに連絡先を渡し、会場を後にした。
なんだかんだあったが、暁さんのことがあっても、黎くんが好きなのは絶対で、変わることはない。
改めて実感した帰りの足取りは、とても軽かった。