The Joint Investigation
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…そもそも、CII銀行日本支店は資金洗浄の温床である疑いがあった。そのことを突き止めたのは10年前、ある一人の刑事によってであったが、責任者は証拠不十分で不起訴処分。しかもその刑事は捜査中に交通事故で亡くなっている。
その後もCII銀行は長きに渡って捜査の手を逃れてきたが、先日別件で逮捕された。今回の立件で余罪の追及の余地があるかもしれない。
そこまで考えた時、ドアがノックされ慌ただしく糸鋸刑事が部屋に飛び込んできた。
「随分遅かったではないか」
「申し訳ないッス!実は今署の方に国際警察の捜査官のヒトが来てて朝から大わらわだったっス。」
「国際警察?」
「ジブンは直接見たわけじゃないっスが、なんでも容姿端麗頭脳明晰、おまけに飲河満腹らしいっすよ!」
「……最後の一つは糸鋸刑事の座右の銘では?」
「誤解してもらっちゃ困るっス。ジブンの座右の銘は焼肉定食ッス」
(最早四字熟語ですらないな)
最後の一つは置いておくとして、警察署での扱いを聞くに、どうも相当優秀な捜査官らしい。
そして御剣は次の言葉を聞くと目を見張った。
「国際警察といっても並大抵の捜査官じゃないらしいっス。逮捕権を持った特例捜査官らしいっすよ。」
「それは確かにオオゴトだな」
国際警察の役割は国際犯罪の情報提供や国外逃亡被疑者の国際手配などであり、通常捜査官自身は被疑者を逮捕することはできない。
しかし今来日している捜査官にはその権限が与えられているらしい。
「あの、御剣検事の執務室はこちらですか」
遠慮がちだが凛とした声がして振り返ると、糸鋸刑事が開け放したままの入り口に、黒いスーツに身を包んだ女性が立っていた。
御剣が反応するより早く、糸鋸刑事が雄叫びを上げた。
「か、彼女ッス‼︎前代未聞の国際警察、鉾崎言音捜査官ッス‼︎」
「な、なんだと」
今話題にしていた人物が昨日数年ぶりに再会した言音だと知ると、御剣も流石に動揺を隠せなかった。
それと同時に、昨夜の特別資料室へ行こうとしていた行動にも辻褄がついた。
糸鋸刑事の言うような権限を持っている捜査官なら入室は可能だ。
糸鋸刑事の雄叫びに一瞬驚いたようだったが、すぐに笑顔になると執務室に入ってきた。
「こんなに早くまた会うなんてね、御剣検事。それと、糸鋸刑事は初めまして」
彼女は御剣を肩書きで呼んだーーつまり、今は仕事の話をしに来たらしい。
お知り合いッスか、と尚も騒がしい糸鋸刑事には後で話すと告げ、彼女に向き直る。
「ああ、私も驚いた。……君がここに来るということは、もしかして事件のことで何かあったのだろうか」
「そう。私は今、金融機関による企業犯罪の捜査をしているの。アメリカにあるCII銀行が、頭取の元で組織犯罪の資金作りや海外への悪質な資本逃避に手を貸している疑いがある」
CII銀行。それはまさに御剣の事件に関係のある機関だ。言音はその本店の捜査をしているという。
「やはり、銀行ぐるみでの犯行だったのか」
「日本支店は資金洗浄の現場だったそうね。それで、日本支店の捜査担当者の御剣検事に共同捜査をお願いしたいの。」
「なるほど。それで、君は事件に関しては?」
「まずはニューヨークの本店を捜査をしたい。そのために、御剣検事には日本での事件を現地警察に証言して欲しい」
「つまり、君は日本での事件を足掛かりにCIIを告発したいと言う訳か」
硬い表情で言音は頷いた。
「勿論、私も日本での事件の捜査には協力させてもらうから」
日本支店と本店に犯罪の繋がりがある以上、本店の捜査も必要になってくる。彼女の申し出は渡りに船だった。
CIIは世界中に支店を持つ巨大銀行だ。犯罪に関与してきた疑いがありながら、今までに明確な証拠を残さず、依然金融界のトップとして君臨し続けている。
それを告発しようというのは一筋縄ではいかないだろう。
御剣の迷いは一瞬だった。
「了解した。協力しよう」
「ありがとう、助かるわ」
そう言うと彼女は穏やかな笑みを見せた。
その後もCII銀行は長きに渡って捜査の手を逃れてきたが、先日別件で逮捕された。今回の立件で余罪の追及の余地があるかもしれない。
そこまで考えた時、ドアがノックされ慌ただしく糸鋸刑事が部屋に飛び込んできた。
「随分遅かったではないか」
「申し訳ないッス!実は今署の方に国際警察の捜査官のヒトが来てて朝から大わらわだったっス。」
「国際警察?」
「ジブンは直接見たわけじゃないっスが、なんでも容姿端麗頭脳明晰、おまけに飲河満腹らしいっすよ!」
「……最後の一つは糸鋸刑事の座右の銘では?」
「誤解してもらっちゃ困るっス。ジブンの座右の銘は焼肉定食ッス」
(最早四字熟語ですらないな)
最後の一つは置いておくとして、警察署での扱いを聞くに、どうも相当優秀な捜査官らしい。
そして御剣は次の言葉を聞くと目を見張った。
「国際警察といっても並大抵の捜査官じゃないらしいっス。逮捕権を持った特例捜査官らしいっすよ。」
「それは確かにオオゴトだな」
国際警察の役割は国際犯罪の情報提供や国外逃亡被疑者の国際手配などであり、通常捜査官自身は被疑者を逮捕することはできない。
しかし今来日している捜査官にはその権限が与えられているらしい。
「あの、御剣検事の執務室はこちらですか」
遠慮がちだが凛とした声がして振り返ると、糸鋸刑事が開け放したままの入り口に、黒いスーツに身を包んだ女性が立っていた。
御剣が反応するより早く、糸鋸刑事が雄叫びを上げた。
「か、彼女ッス‼︎前代未聞の国際警察、鉾崎言音捜査官ッス‼︎」
「な、なんだと」
今話題にしていた人物が昨日数年ぶりに再会した言音だと知ると、御剣も流石に動揺を隠せなかった。
それと同時に、昨夜の特別資料室へ行こうとしていた行動にも辻褄がついた。
糸鋸刑事の言うような権限を持っている捜査官なら入室は可能だ。
糸鋸刑事の雄叫びに一瞬驚いたようだったが、すぐに笑顔になると執務室に入ってきた。
「こんなに早くまた会うなんてね、御剣検事。それと、糸鋸刑事は初めまして」
彼女は御剣を肩書きで呼んだーーつまり、今は仕事の話をしに来たらしい。
お知り合いッスか、と尚も騒がしい糸鋸刑事には後で話すと告げ、彼女に向き直る。
「ああ、私も驚いた。……君がここに来るということは、もしかして事件のことで何かあったのだろうか」
「そう。私は今、金融機関による企業犯罪の捜査をしているの。アメリカにあるCII銀行が、頭取の元で組織犯罪の資金作りや海外への悪質な資本逃避に手を貸している疑いがある」
CII銀行。それはまさに御剣の事件に関係のある機関だ。言音はその本店の捜査をしているという。
「やはり、銀行ぐるみでの犯行だったのか」
「日本支店は資金洗浄の現場だったそうね。それで、日本支店の捜査担当者の御剣検事に共同捜査をお願いしたいの。」
「なるほど。それで、君は事件に関しては?」
「まずはニューヨークの本店を捜査をしたい。そのために、御剣検事には日本での事件を現地警察に証言して欲しい」
「つまり、君は日本での事件を足掛かりにCIIを告発したいと言う訳か」
硬い表情で言音は頷いた。
「勿論、私も日本での事件の捜査には協力させてもらうから」
日本支店と本店に犯罪の繋がりがある以上、本店の捜査も必要になってくる。彼女の申し出は渡りに船だった。
CIIは世界中に支店を持つ巨大銀行だ。犯罪に関与してきた疑いがありながら、今までに明確な証拠を残さず、依然金融界のトップとして君臨し続けている。
それを告発しようというのは一筋縄ではいかないだろう。
御剣の迷いは一瞬だった。
「了解した。協力しよう」
「ありがとう、助かるわ」
そう言うと彼女は穏やかな笑みを見せた。