The fathers and children
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「[#da=1#]さんは、ナマエさんが刑事になるのに反対なのですか?」
「子供に同じ仕事をしたいなんて言われて嬉しくない親なんていませんよ」
「同感です」
「でもこの仕事は危険すぎる。
――お願いがあります。もし私に何かあったら、娘をよろしくお願いします……!」
肩を掴まれ真剣な表情で顔を覗き込まれる。
その余りにも切羽詰まった様子に、信は言葉を継ぐことができなかった。
※
やがて瞳に生気が戻ると、[#da=1#]ははっとしたように肩から手を外した。
「……なんて、冗談です。すみません。今のは忘れてください」
「[#da=1#]さん?」
「疲れているのかな…参ったな。今担当している事件がちょっと難しくて……。とにかく、ナマエはお嫁には出しません。ずっと家に居てもらうんです!」
(そういう話ではなかった気がするのだが)
先程の憔悴した様子は少し気になったが、相変わらずの子煩悩ぶりを発揮し始めた[#da=1#]は、もういつもの彼だ。
拳を握り娘の可愛さを力説しはじめた[#da=1#]に、信は思わず苦笑した。
※
「そこでお父さんは証言のムジュンを見つけて言ったんだ。『異議あり!』って」
「うわー!れいじくんのお父さんかっこいいー!……あ、お父さんおかえりなさい!」
信の息子と楽しそうに話していたナマエは、リビングに入ってきた[#da=1#]を見るなり駆け寄って来た。
「ただいま、ナマエ。――怜侍くんも、ナマエと遊んでくれてありがとう」
「いえ、ぼくも久しぶりにナマエさんと遊べて良かったです」
「そうそ、楽しかったー!じゃあね、れいじくん」
「ああ、またあした学校で」
※
「今日ね今日ねれいじくんとサイバンの話したの。」
「へえ、どんな話だい?」
「れいじくんのお父さんはね、ケッテイテキなムジュンを見つけて依頼人の人を守るんだって。お父さんもお仕事でサイバンショに行く時あるでしょ?お父さんもイギありっていうの?」
無邪気な娘の問いに、[#da=1#]はにやりと笑った。
「うーん、どちらかといえば言われる側かな。」
「言われちゃうんだ…」
「うん、言われちゃう」
しょんぼりして口を尖らせた娘の顔をみて、[#da=1#]は破顔した。
芯の強い娘のことだから、将来は本当に刑事になるかもしれない。その時は覚悟をして、親として、先輩としてできる限りのことをしてやりたいと思う。例えその時、危険が伴う捜査をすることになっても。
※
夜もすっかり更けた頃、明日の出勤の準備を終えた信は書斎を出て、もうぐっすりと眠っているだろう息子の部屋へ静かに向かった。
ドアをあけ、部屋を覗くとやはりすやすやと寝息をたててよく眠っていたが、その手には法律雑誌が握られていた。その雑誌は怜侍たっての希望で、先日買ったものだ。
(全く、この子と来たら)
ゆっくりと手から雑誌を抜き取り、本棚に戻しながら今日[#da=1#]と交わした会話を思い出す。
弁護士として働く自分に憧れてくれているのは嬉しい。以前、「お父さんのようになりたい」と聞いた時は思わず泣きそうになってしまったほどだ。
しかし息子はまだ子供で、これから成長するにつれ、様々なものに触れ、そこから多くの影響を受けてゆくだろう。
たとえ息子がどんな道を選んだとしても、信じて応援してやりたい。
信はもう一度息子の寝顔をみると、そっと部屋のドアを閉めた。
「子供に同じ仕事をしたいなんて言われて嬉しくない親なんていませんよ」
「同感です」
「でもこの仕事は危険すぎる。
――お願いがあります。もし私に何かあったら、娘をよろしくお願いします……!」
肩を掴まれ真剣な表情で顔を覗き込まれる。
その余りにも切羽詰まった様子に、信は言葉を継ぐことができなかった。
※
やがて瞳に生気が戻ると、[#da=1#]ははっとしたように肩から手を外した。
「……なんて、冗談です。すみません。今のは忘れてください」
「[#da=1#]さん?」
「疲れているのかな…参ったな。今担当している事件がちょっと難しくて……。とにかく、ナマエはお嫁には出しません。ずっと家に居てもらうんです!」
(そういう話ではなかった気がするのだが)
先程の憔悴した様子は少し気になったが、相変わらずの子煩悩ぶりを発揮し始めた[#da=1#]は、もういつもの彼だ。
拳を握り娘の可愛さを力説しはじめた[#da=1#]に、信は思わず苦笑した。
※
「そこでお父さんは証言のムジュンを見つけて言ったんだ。『異議あり!』って」
「うわー!れいじくんのお父さんかっこいいー!……あ、お父さんおかえりなさい!」
信の息子と楽しそうに話していたナマエは、リビングに入ってきた[#da=1#]を見るなり駆け寄って来た。
「ただいま、ナマエ。――怜侍くんも、ナマエと遊んでくれてありがとう」
「いえ、ぼくも久しぶりにナマエさんと遊べて良かったです」
「そうそ、楽しかったー!じゃあね、れいじくん」
「ああ、またあした学校で」
※
「今日ね今日ねれいじくんとサイバンの話したの。」
「へえ、どんな話だい?」
「れいじくんのお父さんはね、ケッテイテキなムジュンを見つけて依頼人の人を守るんだって。お父さんもお仕事でサイバンショに行く時あるでしょ?お父さんもイギありっていうの?」
無邪気な娘の問いに、[#da=1#]はにやりと笑った。
「うーん、どちらかといえば言われる側かな。」
「言われちゃうんだ…」
「うん、言われちゃう」
しょんぼりして口を尖らせた娘の顔をみて、[#da=1#]は破顔した。
芯の強い娘のことだから、将来は本当に刑事になるかもしれない。その時は覚悟をして、親として、先輩としてできる限りのことをしてやりたいと思う。例えその時、危険が伴う捜査をすることになっても。
※
夜もすっかり更けた頃、明日の出勤の準備を終えた信は書斎を出て、もうぐっすりと眠っているだろう息子の部屋へ静かに向かった。
ドアをあけ、部屋を覗くとやはりすやすやと寝息をたててよく眠っていたが、その手には法律雑誌が握られていた。その雑誌は怜侍たっての希望で、先日買ったものだ。
(全く、この子と来たら)
ゆっくりと手から雑誌を抜き取り、本棚に戻しながら今日[#da=1#]と交わした会話を思い出す。
弁護士として働く自分に憧れてくれているのは嬉しい。以前、「お父さんのようになりたい」と聞いた時は思わず泣きそうになってしまったほどだ。
しかし息子はまだ子供で、これから成長するにつれ、様々なものに触れ、そこから多くの影響を受けてゆくだろう。
たとえ息子がどんな道を選んだとしても、信じて応援してやりたい。
信はもう一度息子の寝顔をみると、そっと部屋のドアを閉めた。
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