好きしか知らない 𝚙𝚝.𝟸
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【𝙹𝚒𝚖𝚒𝚗】
なぜだか興奮気味のジョングクの長い手足にホールドされて...重い、苦しい、助けて、って身体を押してもビクともしない。さっきからゴリゴリ擦りつけられるほっぺは、頬ずりなんて可愛いもんじゃなくてもはや凶器だ。
ぼくはただ、勝手にやきもち妬いて暴走しそうになっていた自分が恥ずかしくて、ごめんねって言いたかっただけなんだけどな。ジョングクのやつ、やきもちというワードがよっぽど嬉しかったみたいで、引っつき虫みたく離れなくなった。
「あのさ、もし休みが取れたら一緒に釜山に帰らない?」
可愛いなぁって溢れ出す愛情を込めてジョングクの背中をトントンしていたら、眠そうな声でそんなことを言い出した。うん、いいけど?いつも帰省するときは途中まで一緒なんだし、今回もまぁそんなとこだろうと軽く返事をした。
「向こうで一泊してさ、美味しいもの食べて帰ってくるの、どう?」
「んーいいよ?いつもどおり帰りは空港で待ち合わせる?」
「そうじゃなくて二人きりで過ごしたくてホテル、予約しようと思ってるんだけど...ダメかな?」
「あそうなの。」
棒読みになってしまった自分の声に慌てて、だめじゃないよ?と付け加えるように言った。だめじゃあないんだけどさ、二人きりでホテルと聞いてちょっとドキドキする。ごくんと唾を飲み込んだ音まで聞こえちゃったかも。
せっかくなのに実家に帰らなくていいの?とか、野暮なことは聞かないでおこう。ジョングクが大きな前歯を覗かせたまんまで気持ち良さそうに寝息を立てはじめたから。おやすみ、ぼくのジョングク...そう呟いたらジョングクは夢の中で返事をした。
*
「上手くいけば来週あたり、休みが取れるかもしれないぞ。」
カムバックを控えての練習も佳境に入り今週末の最終確認を終えるとあとは、個人個人での体調管理のみ。
必ずそのタイミングで丸一日のオフをもらえるけれどもちろん体力なんて残ってなくて、ほぼ全員のメンバーが疲れた身体の休養にあてる。ぼくも例外ではないけれど。
「今回は長くて2日、短くても1日半はゆっくりできるってよ。」
床にへばりつくぼくたちが何の反応も示さないので、いつも元気なダンス隊長が声のトーンを上げて続けた言葉にぴょこぴょこと頭だけを持ち上げる連鎖反応。
それを見たホビヒョンがにまっと笑った口をハート型にして親指を立てた。ほんのちょっととはいえ、いつもより長く取れそうな休暇にみんなテンションが上がるのは当たりまえで。
思わず緩んだ表情のまま、少し離れた場所にいたジョングクと目が合って。「約束覚えてる?」 「もちろん覚えてるよ?」 と目だけで会話したのが、もう6日前。
念願叶って2日間のご褒美をもらったぼくたちは、たっぷり時間もあるしと朝は遅めに家を出発。KTXに乗りたい、と言うジョングクの希望で行きは高速鉄道、帰りは飛行機での旅が始まった。
大きなカメラを手にずっと楽しそうに窓の外を眺めてシャッターを切る指が忙しそうなジョングク。そのレンズは幾度となくぼくに向けられて連写されるから、途中でカメラを取り上げた。
恥ずかしいからおしゃべりしよう、って。釜山に着いたらまず最初にヤンコプチャンを食べるぞ!と盛り上がったのは最初のうちだけで、気づいたら目的地はもう目の前。なんてことはない二人して2時間ずっと、寝ていただけ。
「うあー寝てた...もったいない!なんで起こしてくんなかったの!」
「んなこと言ったって、ぼくも寝ちゃってたんだし無理言うなよ。わくわくしすぎて昨夜は眠れなかったんだからさ。」
「ふーん...まいいや、コプチャン食べに行こう。」
へぇそんなに楽しみにしてたのおれとの旅行、って少しボリュームを下げたひとり言。スタスタと前を歩くジョングクの耳が赤くなってて笑っちゃう。なに照れてんだよ、今さらでしょ。取り上げてたジョングクのカメラでその横顔を写真に撮ってやったら、怒られたけど。ほんと楽しい。
故郷の味を食べつくしてお腹が膨れたあとはヒョンたちにお土産を買って、海に行こうと話していた。夜には展望台から夜景を見るはずだったけれど、それもどうやら無理みたいだ。
ジョングクとジミンが釜山にいる、との目撃情報があっという間にSNSで拡散されて、騒ぎになる前に身を隠せとマネージャーから連絡を受けた。しかたなく予定を切り上げて向かったそこは、釜山でも有名な高級ホテル。
それだけでも開いた口が塞がらないってのに、ぐんぐん上昇するエレベーターの数字とジョングクの顔を交互に見ながら、変わっていく外の景色も見なくちゃいけなくて目が回りそうだった。
「ジョングガ、おまえってすごいな。」
今日ぼくたちが泊まる部屋に入るや否やの率直な感想。プライベートなのに、とまではさすがに言わなかったけど。
窓から下を覗くと足がすくむほどの高さにあるスイートルーム。まさかここに男二人で泊まるなんて誰も思わなかっただろうな。そういうぼくも全部ジョングクにおまかせだったから、こんなにいいところに泊まれるなんて思ってもみなかった。
なんだかぼくは嬉しくなって、二人分の荷物を几帳面に片付けているジョングクの背中に飛び乗って。ぼくの方を見ようとキョロキョロするそのほっぺにむちゅっと口唇をくっつけた。澄ました顔のジョングクがどんどん頬を緩ませて、最後にはくしゃくしゃの笑顔になるのをそばで見ながら笑いが止まらない。
「あはははっ、こんな些細なことでもおまえとなら笑い合えるってさ...こういうの、いいな。」
「そう言ってくれるのは嬉しいんだけどさ、ごめんね?結局ホテルに缶詰めになっちゃった。」
「なんでおまえが謝るの。どこに行くか、何をするか、そんなのは重要じゃないよ。おまえと一緒ならどこでも楽しいし、一緒にいられるならぼくはね?どんな場所だっていいんだからさ...はいっ!というわけでっ、」
プールにGOー!!ぽんっと右の拳で左の手のひらを叩いて。早く来いよ!と先頭を切ろうとしたら、ひょいっとジョングクの肩に担がれてお尻を叩かれた。
「ジミニヒョンちょっと落ち着いて?ホテル内は大丈夫だとは思うけど、さすがにまだ部屋から出ない方がいいよ。」
「えー!フロントの案内見たときからすっごく!楽しみにしてたのに...温水プールだよ?あったかいんだよ?...入りたい。」
「プールの利用時間って決まってないみたいだし夜とか、ね?もっと遅い時間帯にしない?」
「遅い時間なら行ってもいいの?」
「後でね?」
「...分かった。」
「人混みで疲れたでしょう?夕食は部屋でとってもいいってホテル側が言ってくれてるから、それまで少しのんびりしよっか。」
「うん。」
冷静になるとこの体勢が恥ずかしくなって。分かったから、ちゃんと言うこと聞くから、早く下ろしてくれって。広い背中でジタバタしたら、ケラケラと楽しそうに甲高い笑い声をあげて、もう一度お尻をぺちんと叩いた。
ぼくのプリティなお尻が腫れたらどうしてくれるんだ!少しは兄ちゃんを敬え!って、脇腹を擽ったらぐらりと視界が傾く。とっとっと、ジョングクはバランスを取りながらぼくを抱きかかえたまま広いベッドに倒れ込んだ。
「わわわっ、だいじょうぶ??」
両手でジョングクの顔を挟むと伏せられていた目がゆっくりとぼくに向けられた。澄んだ大きな瞳と鼻筋の通った高い鼻は誰もが羨むほどカッコよくて、ぼくとは正反対の薄い上口唇がとってもキュートで、実は好きなところだったりするんだ。
頬を挟んでいる手に力を込めるとむにっと形を変える口唇に自分のそれを重ね合わせた。柔らかな感触を確かめるように押し当てて、ちゅっ、と音を立てて口唇を離したあとジョングクのほっぺを引っ張る。
へへっ、ちょっぴり照れくさい気持ちを笑って誤魔化したのに、ジョングクの熱っぽい手のひらがぼくの頬を包んでまた、柔らかく口唇が重なった。
ちゅ、ちゅっ、リップ音を立てながらジョングクの口唇がぼくの上口唇を甘く噛んで、吐息が漏れた。その少しの隙間から差し込まれた熱い舌にぼくのそれは絡め取られて。
深くなるキスに応えようとがんばりすぎて息があがる。ジョングクの舌とぼくの舌が絡まる濡れた音が部屋中にいやらしく響いて、身体中が痺れるみたいだ。ジョングクにしがみつきたいのにもう、どこにも力が入らない。
「んっ...んん、」
「ヒョン、ふ...、」
「んふ、っ、」
「好きです、じみにひょん...すきです。」
好きです、すきです、ってバカのひとつ覚えみたいに...おまえ、あの頃となんにも変ってないよね。こんなエッチなキスするくせに。
しがみつきたくて空中を彷徨っていた手で目の前のごつい胸板を押したら、離れたくないというようにまたすぐに抱きすくめられた。いちいち力が強くて、痛いんだってば。
久しぶりの、キス。ジョングクの甘えた声。伝わる体温と身体の重み、好きな人の匂い。全部がぼくをドキドキさせて、泣きたくなるほど愛しい恋人に擦り寄った。
「おまえ、あったかいな。ふふ、」
「うん、ヒョンはいつも冷えてる。」
大きな手のひらが髪を撫でて、耳を撫でて、するすると背中を辿る。何度も、何度も、ぼくの耳元で好きだよと囁いて。ジョングクの優しい声が触れているところから直に鼓膜を震わせた。
恋をすると、切なくて、苦しくて、涙がでる。誰かを好きになるって、ドキドキして、ふわふわして、きゅんきゅんする。好きな人とするキスは、甘くて、幸せで、気持ちいい。それを教えてくれたのがジョングクでよかった。
「まだたっぷり時間あるよね、なにする?」
「今それ聞くの?おれもう、こんななのに。」
ぐい、と腰を引かれてピッタリくっついた太股に当たる感触。ごりゅって。そのままソコを押しつけるように揺さぶられて、自分の下半身にも一気に熱が流れこんでくる。
ヒョンも勃ってる、と緩く勃ちはじめていたそこを二本の指で挟むように撫でられて、ビクン、全身にピリリと電流が駆け上がって。じょんぐが...と呼んだ自分の声が驚くほど甘い、砂糖菓子のようだった。
「あなたに触りたい。」
黒い瞳にじっと見つめられて、ジョングクの手のひらがゆっくりとぼくの太股の内側を撫でる。そしてぼくは...コク、と頷いた。
「いっぱい...したい。」
「うん。」
「あなたを...めちゃくちゃに、抱きたいよ。」
「じょんぐが...、」
いいよ、と迷いなく答えるとジョングクの熱い視線と絡まって、ぼくは微笑みを返す。それがはじまりの合図だったかのように、ふたたび口唇を塞がれた。
※ヤンコプチャン=牛のホルモン
なぜだか興奮気味のジョングクの長い手足にホールドされて...重い、苦しい、助けて、って身体を押してもビクともしない。さっきからゴリゴリ擦りつけられるほっぺは、頬ずりなんて可愛いもんじゃなくてもはや凶器だ。
ぼくはただ、勝手にやきもち妬いて暴走しそうになっていた自分が恥ずかしくて、ごめんねって言いたかっただけなんだけどな。ジョングクのやつ、やきもちというワードがよっぽど嬉しかったみたいで、引っつき虫みたく離れなくなった。
「あのさ、もし休みが取れたら一緒に釜山に帰らない?」
可愛いなぁって溢れ出す愛情を込めてジョングクの背中をトントンしていたら、眠そうな声でそんなことを言い出した。うん、いいけど?いつも帰省するときは途中まで一緒なんだし、今回もまぁそんなとこだろうと軽く返事をした。
「向こうで一泊してさ、美味しいもの食べて帰ってくるの、どう?」
「んーいいよ?いつもどおり帰りは空港で待ち合わせる?」
「そうじゃなくて二人きりで過ごしたくてホテル、予約しようと思ってるんだけど...ダメかな?」
「あそうなの。」
棒読みになってしまった自分の声に慌てて、だめじゃないよ?と付け加えるように言った。だめじゃあないんだけどさ、二人きりでホテルと聞いてちょっとドキドキする。ごくんと唾を飲み込んだ音まで聞こえちゃったかも。
せっかくなのに実家に帰らなくていいの?とか、野暮なことは聞かないでおこう。ジョングクが大きな前歯を覗かせたまんまで気持ち良さそうに寝息を立てはじめたから。おやすみ、ぼくのジョングク...そう呟いたらジョングクは夢の中で返事をした。
*
「上手くいけば来週あたり、休みが取れるかもしれないぞ。」
カムバックを控えての練習も佳境に入り今週末の最終確認を終えるとあとは、個人個人での体調管理のみ。
必ずそのタイミングで丸一日のオフをもらえるけれどもちろん体力なんて残ってなくて、ほぼ全員のメンバーが疲れた身体の休養にあてる。ぼくも例外ではないけれど。
「今回は長くて2日、短くても1日半はゆっくりできるってよ。」
床にへばりつくぼくたちが何の反応も示さないので、いつも元気なダンス隊長が声のトーンを上げて続けた言葉にぴょこぴょこと頭だけを持ち上げる連鎖反応。
それを見たホビヒョンがにまっと笑った口をハート型にして親指を立てた。ほんのちょっととはいえ、いつもより長く取れそうな休暇にみんなテンションが上がるのは当たりまえで。
思わず緩んだ表情のまま、少し離れた場所にいたジョングクと目が合って。「約束覚えてる?」 「もちろん覚えてるよ?」 と目だけで会話したのが、もう6日前。
念願叶って2日間のご褒美をもらったぼくたちは、たっぷり時間もあるしと朝は遅めに家を出発。KTXに乗りたい、と言うジョングクの希望で行きは高速鉄道、帰りは飛行機での旅が始まった。
大きなカメラを手にずっと楽しそうに窓の外を眺めてシャッターを切る指が忙しそうなジョングク。そのレンズは幾度となくぼくに向けられて連写されるから、途中でカメラを取り上げた。
恥ずかしいからおしゃべりしよう、って。釜山に着いたらまず最初にヤンコプチャンを食べるぞ!と盛り上がったのは最初のうちだけで、気づいたら目的地はもう目の前。なんてことはない二人して2時間ずっと、寝ていただけ。
「うあー寝てた...もったいない!なんで起こしてくんなかったの!」
「んなこと言ったって、ぼくも寝ちゃってたんだし無理言うなよ。わくわくしすぎて昨夜は眠れなかったんだからさ。」
「ふーん...まいいや、コプチャン食べに行こう。」
へぇそんなに楽しみにしてたのおれとの旅行、って少しボリュームを下げたひとり言。スタスタと前を歩くジョングクの耳が赤くなってて笑っちゃう。なに照れてんだよ、今さらでしょ。取り上げてたジョングクのカメラでその横顔を写真に撮ってやったら、怒られたけど。ほんと楽しい。
故郷の味を食べつくしてお腹が膨れたあとはヒョンたちにお土産を買って、海に行こうと話していた。夜には展望台から夜景を見るはずだったけれど、それもどうやら無理みたいだ。
ジョングクとジミンが釜山にいる、との目撃情報があっという間にSNSで拡散されて、騒ぎになる前に身を隠せとマネージャーから連絡を受けた。しかたなく予定を切り上げて向かったそこは、釜山でも有名な高級ホテル。
それだけでも開いた口が塞がらないってのに、ぐんぐん上昇するエレベーターの数字とジョングクの顔を交互に見ながら、変わっていく外の景色も見なくちゃいけなくて目が回りそうだった。
「ジョングガ、おまえってすごいな。」
今日ぼくたちが泊まる部屋に入るや否やの率直な感想。プライベートなのに、とまではさすがに言わなかったけど。
窓から下を覗くと足がすくむほどの高さにあるスイートルーム。まさかここに男二人で泊まるなんて誰も思わなかっただろうな。そういうぼくも全部ジョングクにおまかせだったから、こんなにいいところに泊まれるなんて思ってもみなかった。
なんだかぼくは嬉しくなって、二人分の荷物を几帳面に片付けているジョングクの背中に飛び乗って。ぼくの方を見ようとキョロキョロするそのほっぺにむちゅっと口唇をくっつけた。澄ました顔のジョングクがどんどん頬を緩ませて、最後にはくしゃくしゃの笑顔になるのをそばで見ながら笑いが止まらない。
「あはははっ、こんな些細なことでもおまえとなら笑い合えるってさ...こういうの、いいな。」
「そう言ってくれるのは嬉しいんだけどさ、ごめんね?結局ホテルに缶詰めになっちゃった。」
「なんでおまえが謝るの。どこに行くか、何をするか、そんなのは重要じゃないよ。おまえと一緒ならどこでも楽しいし、一緒にいられるならぼくはね?どんな場所だっていいんだからさ...はいっ!というわけでっ、」
プールにGOー!!ぽんっと右の拳で左の手のひらを叩いて。早く来いよ!と先頭を切ろうとしたら、ひょいっとジョングクの肩に担がれてお尻を叩かれた。
「ジミニヒョンちょっと落ち着いて?ホテル内は大丈夫だとは思うけど、さすがにまだ部屋から出ない方がいいよ。」
「えー!フロントの案内見たときからすっごく!楽しみにしてたのに...温水プールだよ?あったかいんだよ?...入りたい。」
「プールの利用時間って決まってないみたいだし夜とか、ね?もっと遅い時間帯にしない?」
「遅い時間なら行ってもいいの?」
「後でね?」
「...分かった。」
「人混みで疲れたでしょう?夕食は部屋でとってもいいってホテル側が言ってくれてるから、それまで少しのんびりしよっか。」
「うん。」
冷静になるとこの体勢が恥ずかしくなって。分かったから、ちゃんと言うこと聞くから、早く下ろしてくれって。広い背中でジタバタしたら、ケラケラと楽しそうに甲高い笑い声をあげて、もう一度お尻をぺちんと叩いた。
ぼくのプリティなお尻が腫れたらどうしてくれるんだ!少しは兄ちゃんを敬え!って、脇腹を擽ったらぐらりと視界が傾く。とっとっと、ジョングクはバランスを取りながらぼくを抱きかかえたまま広いベッドに倒れ込んだ。
「わわわっ、だいじょうぶ??」
両手でジョングクの顔を挟むと伏せられていた目がゆっくりとぼくに向けられた。澄んだ大きな瞳と鼻筋の通った高い鼻は誰もが羨むほどカッコよくて、ぼくとは正反対の薄い上口唇がとってもキュートで、実は好きなところだったりするんだ。
頬を挟んでいる手に力を込めるとむにっと形を変える口唇に自分のそれを重ね合わせた。柔らかな感触を確かめるように押し当てて、ちゅっ、と音を立てて口唇を離したあとジョングクのほっぺを引っ張る。
へへっ、ちょっぴり照れくさい気持ちを笑って誤魔化したのに、ジョングクの熱っぽい手のひらがぼくの頬を包んでまた、柔らかく口唇が重なった。
ちゅ、ちゅっ、リップ音を立てながらジョングクの口唇がぼくの上口唇を甘く噛んで、吐息が漏れた。その少しの隙間から差し込まれた熱い舌にぼくのそれは絡め取られて。
深くなるキスに応えようとがんばりすぎて息があがる。ジョングクの舌とぼくの舌が絡まる濡れた音が部屋中にいやらしく響いて、身体中が痺れるみたいだ。ジョングクにしがみつきたいのにもう、どこにも力が入らない。
「んっ...んん、」
「ヒョン、ふ...、」
「んふ、っ、」
「好きです、じみにひょん...すきです。」
好きです、すきです、ってバカのひとつ覚えみたいに...おまえ、あの頃となんにも変ってないよね。こんなエッチなキスするくせに。
しがみつきたくて空中を彷徨っていた手で目の前のごつい胸板を押したら、離れたくないというようにまたすぐに抱きすくめられた。いちいち力が強くて、痛いんだってば。
久しぶりの、キス。ジョングクの甘えた声。伝わる体温と身体の重み、好きな人の匂い。全部がぼくをドキドキさせて、泣きたくなるほど愛しい恋人に擦り寄った。
「おまえ、あったかいな。ふふ、」
「うん、ヒョンはいつも冷えてる。」
大きな手のひらが髪を撫でて、耳を撫でて、するすると背中を辿る。何度も、何度も、ぼくの耳元で好きだよと囁いて。ジョングクの優しい声が触れているところから直に鼓膜を震わせた。
恋をすると、切なくて、苦しくて、涙がでる。誰かを好きになるって、ドキドキして、ふわふわして、きゅんきゅんする。好きな人とするキスは、甘くて、幸せで、気持ちいい。それを教えてくれたのがジョングクでよかった。
「まだたっぷり時間あるよね、なにする?」
「今それ聞くの?おれもう、こんななのに。」
ぐい、と腰を引かれてピッタリくっついた太股に当たる感触。ごりゅって。そのままソコを押しつけるように揺さぶられて、自分の下半身にも一気に熱が流れこんでくる。
ヒョンも勃ってる、と緩く勃ちはじめていたそこを二本の指で挟むように撫でられて、ビクン、全身にピリリと電流が駆け上がって。じょんぐが...と呼んだ自分の声が驚くほど甘い、砂糖菓子のようだった。
「あなたに触りたい。」
黒い瞳にじっと見つめられて、ジョングクの手のひらがゆっくりとぼくの太股の内側を撫でる。そしてぼくは...コク、と頷いた。
「いっぱい...したい。」
「うん。」
「あなたを...めちゃくちゃに、抱きたいよ。」
「じょんぐが...、」
いいよ、と迷いなく答えるとジョングクの熱い視線と絡まって、ぼくは微笑みを返す。それがはじまりの合図だったかのように、ふたたび口唇を塞がれた。
※ヤンコプチャン=牛のホルモン
