好きしか知らない 𝚙𝚝.𝟸
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【𝙹𝚞𝚗𝚐𝚔𝚘𝚘𝚔】
ーーーーーーーーーー
他人がなにを言おうとなにが重要なの
お互いがいないと死んでしまいそうなのになにが心配なの
僕たちが一緒にもっと愛し合えばいいじゃないか
君が他の人を好きになったら
僕が君のいないことに慣れたら
その時が来たら、その時になったら
その時...別れればいい
ーーーーーーーーーー
「うわっ!!」
歌の世界に陶酔しきっていたおれは、頬に感じた冷たい感触によって現実に引き戻された。咄嗟に掴んだのはこの時期にしては冷えたジミニヒョンの手。触られるまで気づかないなんて、自分でも驚きだけど。
刺されてたらどうすんだよ、とジミニヒョンに怒られておでこをペチペチされた。地味に痛い...てか、どうしてあなたがここに?おれの言いたいことが伝わったのか、ヒョンは抱えていた紙袋の口を開いて中身を見せてくれた。
「もしかして?お弁当?」
「せいかーい♪」
即興のお弁当ソングを口づさみながら床の上に持ってきたお弁当を広げて蓋を開けると、めちゃくちゃ嬉しそうにおれを見上げるジミニヒョン。早く座れ、と目だけで合図する。
これでもかと細められて見えなくなった瞳と零れる白い歯。この人が笑ってくれるだけで幸せだと初めて知った日のことをおれは、鮮明に覚えている。
*****
「こら!ジョングガ!つまみ食いしちゃダメ!!ヒョンはジミニのお弁当作ってるんだからね。」
つまんだタコさんウィンナーを口の中に放り込んで、そうなの?と噛むのを止めたけどもう手遅れ。ジミニヒョンのお弁当?
「あの子が毎日遅くまで練習してるの、知ってるでしょ?ダイエットとか言って頑張ってるけどちゃんと栄養も摂らないとね。」
「それ、ぼくが届けちゃだめ?」
おにぎりが出来上がったタイミングで言うと、それじゃあヒョンと一緒に行ってくれる?とにっこり笑顔になるジンヒョン。...違う。
「ぼくひとりで行く。」
「だーめ!こんな時間に子供を一人で行かせられるわけないだろ。」
「子供扱いしないでよ!ぼくの足じゃあ走ったら5分で着くし、帰りはジミニヒョンと一緒に帰ってくるから!ね?ね?いいでしょう?ヒョンー、」
うるさくまとわりつくぼくに結局折れたのはジンヒョンで、優しいヒョンはぼくの分のお弁当まで持たせてくれて。ぼくはジミニヒョンと一緒にお弁当を食べれるのが嬉しくて大急ぎで練習室へと向かった。
「ひょーん!迎えに来たよ!」
「ジョングガ?え、一人で来たの?」
「うんっ、お弁当食べたら一緒に帰ろう?」
「お弁当??」
「ジンヒョンが作ってくれたんだよ?ほらっ、」
「うわぁー♪」
ジミニヒョンはすんごく喜んでダイエットのことなんかいっぺんに吹き飛んじゃったみたいに口いっぱいに頬張って。おかずをひと口かじるたびにぼくを見てニッコリ笑う。
ヒョン可愛いなぁ、って見ているだけでなんだかお腹いっぱいになって、ぼくの分の卵焼きもタコさんウィンナーもジミニヒョンのお弁当箱に入れてあげた。
二人で膝を突き合わせて仲良くお弁当を食べた帰り道、少し前を歩いていたジミニヒョンが突然くるりとぼくを振り返って。
「ジョングガ、ありがとな。」
その笑顔がぼくにはとても眩しくて、思わず伸ばした腕でヒョンの手首を掴んで引っ張った。おっとっと!2歩、3歩、近づいてきたその手をぎゅっと握ってぼくは...言った。
「ジミニヒョン大好き。」
*****
「ジョングガ??」
ふいに名前を呼ばれて思い出の旅に出ていた意識を引き戻されると、ジミニヒョンがあの日のように少し前を後ろ向きに歩きながらおれを見ていた。
どうした?考えごと?とくに返事は求めていないというようにまた前を向いて歩き出したジミニヒョン。ねぇヒョン、あの日のことを覚えてる?とは聞かなかった。
わあ綺麗だなぁ、と夜空を見上げて大きく前後に腕を振る小さな背中を追って、ちょっぴりドジなところがあるこの人がつまづいて転ばないように一瞬でも目が離せない。
「ジミニヒョンが空を見ていつも綺麗だって言うからさ、おれも、朝でも昼でも夜でも空を見ると写真を撮るのが癖になっちゃったんだよね...ヒョンに見せたくて。」
晴れあがった青い空の日はあなたの笑顔が浮かんで鈴の音のような笑い声まで聞こえてくる。どんよりとした黒い雲が空を覆うの日には「おまえなんか嫌いだ」と涙ぐんで口唇を噛むヒョンの姿が浮かんでは、消えて。
冷ややかな雨が降る日は早く会いたくてたまらなくなって自然と歩く速度が速くなるし、しんしんと白い雪が降り積もる凍えそうな日にはあなたを強く抱きしめて眠りにつきたいと思う。おれにとって空はあなたで、あなたはおれのすべてだ。心がそう叫んだとき、ゆっくりとあなたは振り返る。
「ジョングガ、大好き。」
握られた手があたたかい。あなたの手はいつもおれのより冷たいのに、なんで?おれの「好き」がやっとこの人に届いた気がして胸がいっぱいになった。幼かったおれはこのトキメキをお腹がいっぱいだなんて勘違いをして、自分で言った「大好き」の意味も分かっていなかったんだ。
間抜けな男だなジョングガ!おまえの大切な人はすぐそばにいるよ、今のおれなら教えてやれる。なに、おまえ泣いてんの?と、ほんのりピンクに染まるこの空気を壊すようにほっぺたをツンツンするこのふざけた人こそ、お前が愛した人だよって。
固く繋がれた手と手をおれのパーカーのポケットに突っ込んだ。肩を並べて、歩幅を合わせて、何度もおれの顔を覗き見てはふふんと笑う。今この瞬間がおれにはとても幸せで鼻の奥が、ツンとした。
「さっき練習室で歌ってたじゃん?」
「あ聞いてたの。」
「うん、おまえの声好きだから。それでね、ぼくはちょっと、おまえに言いたいことがあって、」
「なに?」
「えっと、ぼくはおまえのことが好きで...それはこれからもずっと、って意味でね...だからおまえも、ぼくがいないことに慣れてほしくないっていうか...ぼくたちに別れなんて...こないでほしいっていうか、おまえもずっと、ぼくだけを好きでいてくれるよね。」
ってこんなの、抱きしめるしかないでしょ。おれの中の「好き」も「愛してる」も、「恋」も「愛」も、膨らみすぎた全部の想いがほろほろと溢れてしまった。ヒョンのせいだ。おれは、あなたの愛が欲しくてずっとずっと飢えていたんだから。
泣くなよ、と後頭部を撫でる手が優しくて、おれはこんな場所で人目もはばからず好きな人の胸を借りてみっともなく大泣きした。
*
こんな日にこの人は真夜中に枕を抱えてやってきて、一緒に寝てもいいかとおれに尋ねた。勘弁してよ、おれ今プライドがズタボロなんだよ。
ヒョンのお弁当が泣くほど美味しかったの?なんてジンヒョンにまでからかわれて、メンバーたちは揃いに揃っておれを笑い者にした。恥ずかしくて、情けなくて、特にこの人とは顔を合わせづらいのに、全くといっていいほど空気が読めないんだから。
枕をピッタリくっつけて並べて、よいしょ!なんて掛け声をかけながら布団の中に入ってきたかと思うと手足をドンッと巻きつけてきた。待って待って、抱き枕にしないで、そもそもおれ、いいって言ってない。甘いソープの香りにすら酔いそう。
「あうーおまえあったかいな、よく眠れそう。」
さっきから首に触れている柔らかいのって、ひょっとしてジミニヒョンの口唇?いやいや、それ、絶っ対眠れないやつじゃん!とはいえ、跳ねのけるわけにもいかずそのままの体勢でぎゅっと目を閉じてみた。
うわ、ダメだ。目を瞑るとなおさらリアルに感じる口唇の感触に思わず身を捩ると、ちゅっ、と音を立てて離れてく。ほっとしたのもつかの間、ぴちゃっと鼓膜に直に響く濡れた音に頭のてっぺんから足の先まで一気に電流が駆け抜けた。
「ちょ、やばいって、ヒョン。」
「なんで?」
しないの?と眉も目尻もふにゃりと下げる子猫のような可愛さを持つこの人につい流されそうになる。したいか、したくないか、と聞かれたらそれはもう、したい。即答で。
グルグルと渦巻く欲望と闘っている間にヒョンの熱を帯びた手がお腹をなぞって下へとおりていく。期待に膨らむおれのソコに到達する寸前になんとか彼の手を押さえつけた。
「前にも言ったと思うけど、全然焦ってるとかなくて...おれたちはおれたちのペースで先に進めたらいいと思ってるんだ。今はこうしてそばにいてくれるだけで心は十分満たされてるよ。」
「ごめんぼく...焦っちゃって。おまえが女の子に告白されたって聞いて、なんか、やきもち?...妬いちゃった。」
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他人がなにを言おうとなにが重要なの
お互いがいないと死んでしまいそうなのになにが心配なの
僕たちが一緒にもっと愛し合えばいいじゃないか
君が他の人を好きになったら
僕が君のいないことに慣れたら
その時が来たら、その時になったら
その時...別れればいい
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「うわっ!!」
歌の世界に陶酔しきっていたおれは、頬に感じた冷たい感触によって現実に引き戻された。咄嗟に掴んだのはこの時期にしては冷えたジミニヒョンの手。触られるまで気づかないなんて、自分でも驚きだけど。
刺されてたらどうすんだよ、とジミニヒョンに怒られておでこをペチペチされた。地味に痛い...てか、どうしてあなたがここに?おれの言いたいことが伝わったのか、ヒョンは抱えていた紙袋の口を開いて中身を見せてくれた。
「もしかして?お弁当?」
「せいかーい♪」
即興のお弁当ソングを口づさみながら床の上に持ってきたお弁当を広げて蓋を開けると、めちゃくちゃ嬉しそうにおれを見上げるジミニヒョン。早く座れ、と目だけで合図する。
これでもかと細められて見えなくなった瞳と零れる白い歯。この人が笑ってくれるだけで幸せだと初めて知った日のことをおれは、鮮明に覚えている。
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「こら!ジョングガ!つまみ食いしちゃダメ!!ヒョンはジミニのお弁当作ってるんだからね。」
つまんだタコさんウィンナーを口の中に放り込んで、そうなの?と噛むのを止めたけどもう手遅れ。ジミニヒョンのお弁当?
「あの子が毎日遅くまで練習してるの、知ってるでしょ?ダイエットとか言って頑張ってるけどちゃんと栄養も摂らないとね。」
「それ、ぼくが届けちゃだめ?」
おにぎりが出来上がったタイミングで言うと、それじゃあヒョンと一緒に行ってくれる?とにっこり笑顔になるジンヒョン。...違う。
「ぼくひとりで行く。」
「だーめ!こんな時間に子供を一人で行かせられるわけないだろ。」
「子供扱いしないでよ!ぼくの足じゃあ走ったら5分で着くし、帰りはジミニヒョンと一緒に帰ってくるから!ね?ね?いいでしょう?ヒョンー、」
うるさくまとわりつくぼくに結局折れたのはジンヒョンで、優しいヒョンはぼくの分のお弁当まで持たせてくれて。ぼくはジミニヒョンと一緒にお弁当を食べれるのが嬉しくて大急ぎで練習室へと向かった。
「ひょーん!迎えに来たよ!」
「ジョングガ?え、一人で来たの?」
「うんっ、お弁当食べたら一緒に帰ろう?」
「お弁当??」
「ジンヒョンが作ってくれたんだよ?ほらっ、」
「うわぁー♪」
ジミニヒョンはすんごく喜んでダイエットのことなんかいっぺんに吹き飛んじゃったみたいに口いっぱいに頬張って。おかずをひと口かじるたびにぼくを見てニッコリ笑う。
ヒョン可愛いなぁ、って見ているだけでなんだかお腹いっぱいになって、ぼくの分の卵焼きもタコさんウィンナーもジミニヒョンのお弁当箱に入れてあげた。
二人で膝を突き合わせて仲良くお弁当を食べた帰り道、少し前を歩いていたジミニヒョンが突然くるりとぼくを振り返って。
「ジョングガ、ありがとな。」
その笑顔がぼくにはとても眩しくて、思わず伸ばした腕でヒョンの手首を掴んで引っ張った。おっとっと!2歩、3歩、近づいてきたその手をぎゅっと握ってぼくは...言った。
「ジミニヒョン大好き。」
*****
「ジョングガ??」
ふいに名前を呼ばれて思い出の旅に出ていた意識を引き戻されると、ジミニヒョンがあの日のように少し前を後ろ向きに歩きながらおれを見ていた。
どうした?考えごと?とくに返事は求めていないというようにまた前を向いて歩き出したジミニヒョン。ねぇヒョン、あの日のことを覚えてる?とは聞かなかった。
わあ綺麗だなぁ、と夜空を見上げて大きく前後に腕を振る小さな背中を追って、ちょっぴりドジなところがあるこの人がつまづいて転ばないように一瞬でも目が離せない。
「ジミニヒョンが空を見ていつも綺麗だって言うからさ、おれも、朝でも昼でも夜でも空を見ると写真を撮るのが癖になっちゃったんだよね...ヒョンに見せたくて。」
晴れあがった青い空の日はあなたの笑顔が浮かんで鈴の音のような笑い声まで聞こえてくる。どんよりとした黒い雲が空を覆うの日には「おまえなんか嫌いだ」と涙ぐんで口唇を噛むヒョンの姿が浮かんでは、消えて。
冷ややかな雨が降る日は早く会いたくてたまらなくなって自然と歩く速度が速くなるし、しんしんと白い雪が降り積もる凍えそうな日にはあなたを強く抱きしめて眠りにつきたいと思う。おれにとって空はあなたで、あなたはおれのすべてだ。心がそう叫んだとき、ゆっくりとあなたは振り返る。
「ジョングガ、大好き。」
握られた手があたたかい。あなたの手はいつもおれのより冷たいのに、なんで?おれの「好き」がやっとこの人に届いた気がして胸がいっぱいになった。幼かったおれはこのトキメキをお腹がいっぱいだなんて勘違いをして、自分で言った「大好き」の意味も分かっていなかったんだ。
間抜けな男だなジョングガ!おまえの大切な人はすぐそばにいるよ、今のおれなら教えてやれる。なに、おまえ泣いてんの?と、ほんのりピンクに染まるこの空気を壊すようにほっぺたをツンツンするこのふざけた人こそ、お前が愛した人だよって。
固く繋がれた手と手をおれのパーカーのポケットに突っ込んだ。肩を並べて、歩幅を合わせて、何度もおれの顔を覗き見てはふふんと笑う。今この瞬間がおれにはとても幸せで鼻の奥が、ツンとした。
「さっき練習室で歌ってたじゃん?」
「あ聞いてたの。」
「うん、おまえの声好きだから。それでね、ぼくはちょっと、おまえに言いたいことがあって、」
「なに?」
「えっと、ぼくはおまえのことが好きで...それはこれからもずっと、って意味でね...だからおまえも、ぼくがいないことに慣れてほしくないっていうか...ぼくたちに別れなんて...こないでほしいっていうか、おまえもずっと、ぼくだけを好きでいてくれるよね。」
ってこんなの、抱きしめるしかないでしょ。おれの中の「好き」も「愛してる」も、「恋」も「愛」も、膨らみすぎた全部の想いがほろほろと溢れてしまった。ヒョンのせいだ。おれは、あなたの愛が欲しくてずっとずっと飢えていたんだから。
泣くなよ、と後頭部を撫でる手が優しくて、おれはこんな場所で人目もはばからず好きな人の胸を借りてみっともなく大泣きした。
*
こんな日にこの人は真夜中に枕を抱えてやってきて、一緒に寝てもいいかとおれに尋ねた。勘弁してよ、おれ今プライドがズタボロなんだよ。
ヒョンのお弁当が泣くほど美味しかったの?なんてジンヒョンにまでからかわれて、メンバーたちは揃いに揃っておれを笑い者にした。恥ずかしくて、情けなくて、特にこの人とは顔を合わせづらいのに、全くといっていいほど空気が読めないんだから。
枕をピッタリくっつけて並べて、よいしょ!なんて掛け声をかけながら布団の中に入ってきたかと思うと手足をドンッと巻きつけてきた。待って待って、抱き枕にしないで、そもそもおれ、いいって言ってない。甘いソープの香りにすら酔いそう。
「あうーおまえあったかいな、よく眠れそう。」
さっきから首に触れている柔らかいのって、ひょっとしてジミニヒョンの口唇?いやいや、それ、絶っ対眠れないやつじゃん!とはいえ、跳ねのけるわけにもいかずそのままの体勢でぎゅっと目を閉じてみた。
うわ、ダメだ。目を瞑るとなおさらリアルに感じる口唇の感触に思わず身を捩ると、ちゅっ、と音を立てて離れてく。ほっとしたのもつかの間、ぴちゃっと鼓膜に直に響く濡れた音に頭のてっぺんから足の先まで一気に電流が駆け抜けた。
「ちょ、やばいって、ヒョン。」
「なんで?」
しないの?と眉も目尻もふにゃりと下げる子猫のような可愛さを持つこの人につい流されそうになる。したいか、したくないか、と聞かれたらそれはもう、したい。即答で。
グルグルと渦巻く欲望と闘っている間にヒョンの熱を帯びた手がお腹をなぞって下へとおりていく。期待に膨らむおれのソコに到達する寸前になんとか彼の手を押さえつけた。
「前にも言ったと思うけど、全然焦ってるとかなくて...おれたちはおれたちのペースで先に進めたらいいと思ってるんだ。今はこうしてそばにいてくれるだけで心は十分満たされてるよ。」
「ごめんぼく...焦っちゃって。おまえが女の子に告白されたって聞いて、なんか、やきもち?...妬いちゃった。」
