好きしか知らない 𝚙𝚝.𝟸
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【𝙹𝚞𝚗𝚐𝚔𝚘𝚘𝚔】
あれ?おれ、まずいこと言った?
胸の辺りを押さえてうずくまってるかと思いきや突然、ひと睨みしてぷいっと顔を背けたジミニヒョンが自分で焼酎を注いで一気に飲み干した。
聞き取れないくらい小さな声でブツブツひとり言を言いながら2杯目にいこうとしている瓶を取りあげて、ジミニヒョンどうかした?とその顔を覗き込んだ。
「太ってるだの、小さいだのって、よくおまえにからかわれたの思い出しただけ。」
「あー怒った?」
「べつに?...おまえさ...あの頃からぼく...の、...やっぱいい、」
「好きだったかって?好きだったよ。毎日ヒョンのこと可愛いと思ってたし。」
「可愛いって...なん...だ、よ。」
会話がめちゃくちゃぎこちなくて笑っちゃいそうになる。眉間に皺を寄せてなんだか難しい顔をしているジミニヒョンは今なにを考えているんだろう。
思えば、この人がおれの初恋だったんだ。そのことに気がついたのはごく最近だけど、素直に認めてしまえば心が軽くなった気がする。
ジミニヒョンをからかって遊んでいたのは好きな人にかまって欲しかったからで、キツく当たったり冷たい態度を取ったりしたのもジミニヒョンの気を引きたかったから。愛情の裏返し。
好き、と言えない代わりに数えきれないほどジミニヒョンを抱きしめた。小さな嫉妬が積もりに積もってヒョンの前で大泣きしたこともある。すべてがおれの、初めて。
「恋人同士って、なんにも言わなくても分かり合えるみたいなイメージ勝手に持ってたの、おれ。でもね、恋人ができたら全然そんなんじゃなかった。好きだからこそ遠慮したり、我慢したり、本当に言いたいことが言えなかったり。」
おれ、恋愛初心者だから。自分のことばっかりでジミニヒョンの気持ちを分かってあげられなかった。そのことを今すごく悔やんでる。
「だからね、これからはもっといっぱい話をしよう。つらいことも悲しいことも、嬉しいことも幸せも、全部二人で分かち合って...どんな小さな悩みでも一緒に解決していこうよずっと、ずっと。」
「なにその付き合う前提みたいなの。そもそも付き合うなんて言ってないし、付き合わない。」
「そんな、もう決まったみたいに言わないでよ。」
「決まってんの!決めたの!おまえとは付き合わない。もう嫌なの!おまえすぐぼくのこと嫌だとか嫌いとか言うじゃん、どうせまたケンカになるじゃん、そんでっ、結局振られんの、ぼくじゃん。」
「...なにそれ...可愛い。」
「はぁ??お、お、おまえのそういうとこ、ちょーーーきらいなんだけどっ!」
ジミニヒョンのほっぺたが風船みたいに膨らんでいる。あなただって、おれのこと嫌いってめっちゃ言うじゃんか。ねぇヒョン?泣いちゃいそうなの、なんで?口唇噛みまくってるし、目がうるうるしてる。
ちょっと待てと両手をグーパーグーパー、結んだり開いたり。どうすればいいものか、ほんの少しこの手を伸ばせばあなたに触れられるのに躊躇してしまう。
「ねぇ?ヒョンのこと、抱きしめていい?」
「いやだ。」
「抱きしめたい。」
「無理、泣いちゃいそうだから...やめて。」
泣いちゃうって、それ、泣いてないの?瞬きするたび瞳からポロポロ零れ落ちる涙の雫を手のひらで受け止めた。それから、そっと抱き寄せる。
この愛おしくてたまらない気持ちをどうやって表現したらいいか分からなかった。小さく震える背中を撫で続けて、ただ、そっと、抱きしめていた。
おまえなんか嫌いだ!おれの胸を叩きながら涙声で繰り返すジミニヒョン。罵倒されたっていい、あなたの気が済むまでいくらでも。その分おれがあなたに好きと伝えるから。
「おまえなんか嫌い。」
「おれは好きだよ。」
「ぼくは嫌い。」
「おれは好き。」
「きらい。」
「すき。」
...き...ら...い。動く口唇をじっと見つめていたら、キスされるとでも思ったのかパチンと頬をぶたれた。は?なんで?
おまけに無言でグラスを差し出して、早く注げとばかりに顎で指図して偉そうに。はいはいヒョンニム、注がせていただきますよ。
「ジミニヒョン次のオフにさ...旅行に行かない?」
「前々から思ってたけど、おまえって唐突だよね。計画性もゼロだし。」
「だからこうやって相談してんじゃん。」
「おまえとぼくとで?なんで?二人で行く理由が見つからない。付き合わないって言ったの、聞いてた?」
「じゃあなんで泣いたの?あなたもおれのこと、まだ好きだからじゃないの?」
「...。」
「ほらまた泣く、」
泣かないでよ、って子供みたいに袖口を伸ばしてゴシゴシするジミニヒョンの手首を掴んで引き寄せて。絶対に離さないぞ!とぐぐっと腕に力を込めた。
「おれね、ジミニヒョンといるといっつもドキドキしてた。何年も一緒に暮らしてるのにおかしいよね?今もすごくドキドキしてるの、おれだけ?...ヒョンは?」
「...どっ...どきど、き...す、る...、」
消え入りそうな声は綺麗なメロディーとなって確かにおれに届いて。触れている場所からジミニヒョンの心まで沁みてくるみたいだ。
なんだ、この人おれのことめっちゃ好きじゃんって。ずっと近くで見てきたのに、あなただけ見つめてたのに、なんで今まで気づかなかったんだって。ねぇヒョン、バカなおれに教えて。
「おれたち、ちゃんと愛し合ってるよね?」
あれ?おれ、まずいこと言った?
胸の辺りを押さえてうずくまってるかと思いきや突然、ひと睨みしてぷいっと顔を背けたジミニヒョンが自分で焼酎を注いで一気に飲み干した。
聞き取れないくらい小さな声でブツブツひとり言を言いながら2杯目にいこうとしている瓶を取りあげて、ジミニヒョンどうかした?とその顔を覗き込んだ。
「太ってるだの、小さいだのって、よくおまえにからかわれたの思い出しただけ。」
「あー怒った?」
「べつに?...おまえさ...あの頃からぼく...の、...やっぱいい、」
「好きだったかって?好きだったよ。毎日ヒョンのこと可愛いと思ってたし。」
「可愛いって...なん...だ、よ。」
会話がめちゃくちゃぎこちなくて笑っちゃいそうになる。眉間に皺を寄せてなんだか難しい顔をしているジミニヒョンは今なにを考えているんだろう。
思えば、この人がおれの初恋だったんだ。そのことに気がついたのはごく最近だけど、素直に認めてしまえば心が軽くなった気がする。
ジミニヒョンをからかって遊んでいたのは好きな人にかまって欲しかったからで、キツく当たったり冷たい態度を取ったりしたのもジミニヒョンの気を引きたかったから。愛情の裏返し。
好き、と言えない代わりに数えきれないほどジミニヒョンを抱きしめた。小さな嫉妬が積もりに積もってヒョンの前で大泣きしたこともある。すべてがおれの、初めて。
「恋人同士って、なんにも言わなくても分かり合えるみたいなイメージ勝手に持ってたの、おれ。でもね、恋人ができたら全然そんなんじゃなかった。好きだからこそ遠慮したり、我慢したり、本当に言いたいことが言えなかったり。」
おれ、恋愛初心者だから。自分のことばっかりでジミニヒョンの気持ちを分かってあげられなかった。そのことを今すごく悔やんでる。
「だからね、これからはもっといっぱい話をしよう。つらいことも悲しいことも、嬉しいことも幸せも、全部二人で分かち合って...どんな小さな悩みでも一緒に解決していこうよずっと、ずっと。」
「なにその付き合う前提みたいなの。そもそも付き合うなんて言ってないし、付き合わない。」
「そんな、もう決まったみたいに言わないでよ。」
「決まってんの!決めたの!おまえとは付き合わない。もう嫌なの!おまえすぐぼくのこと嫌だとか嫌いとか言うじゃん、どうせまたケンカになるじゃん、そんでっ、結局振られんの、ぼくじゃん。」
「...なにそれ...可愛い。」
「はぁ??お、お、おまえのそういうとこ、ちょーーーきらいなんだけどっ!」
ジミニヒョンのほっぺたが風船みたいに膨らんでいる。あなただって、おれのこと嫌いってめっちゃ言うじゃんか。ねぇヒョン?泣いちゃいそうなの、なんで?口唇噛みまくってるし、目がうるうるしてる。
ちょっと待てと両手をグーパーグーパー、結んだり開いたり。どうすればいいものか、ほんの少しこの手を伸ばせばあなたに触れられるのに躊躇してしまう。
「ねぇ?ヒョンのこと、抱きしめていい?」
「いやだ。」
「抱きしめたい。」
「無理、泣いちゃいそうだから...やめて。」
泣いちゃうって、それ、泣いてないの?瞬きするたび瞳からポロポロ零れ落ちる涙の雫を手のひらで受け止めた。それから、そっと抱き寄せる。
この愛おしくてたまらない気持ちをどうやって表現したらいいか分からなかった。小さく震える背中を撫で続けて、ただ、そっと、抱きしめていた。
おまえなんか嫌いだ!おれの胸を叩きながら涙声で繰り返すジミニヒョン。罵倒されたっていい、あなたの気が済むまでいくらでも。その分おれがあなたに好きと伝えるから。
「おまえなんか嫌い。」
「おれは好きだよ。」
「ぼくは嫌い。」
「おれは好き。」
「きらい。」
「すき。」
...き...ら...い。動く口唇をじっと見つめていたら、キスされるとでも思ったのかパチンと頬をぶたれた。は?なんで?
おまけに無言でグラスを差し出して、早く注げとばかりに顎で指図して偉そうに。はいはいヒョンニム、注がせていただきますよ。
「ジミニヒョン次のオフにさ...旅行に行かない?」
「前々から思ってたけど、おまえって唐突だよね。計画性もゼロだし。」
「だからこうやって相談してんじゃん。」
「おまえとぼくとで?なんで?二人で行く理由が見つからない。付き合わないって言ったの、聞いてた?」
「じゃあなんで泣いたの?あなたもおれのこと、まだ好きだからじゃないの?」
「...。」
「ほらまた泣く、」
泣かないでよ、って子供みたいに袖口を伸ばしてゴシゴシするジミニヒョンの手首を掴んで引き寄せて。絶対に離さないぞ!とぐぐっと腕に力を込めた。
「おれね、ジミニヒョンといるといっつもドキドキしてた。何年も一緒に暮らしてるのにおかしいよね?今もすごくドキドキしてるの、おれだけ?...ヒョンは?」
「...どっ...どきど、き...す、る...、」
消え入りそうな声は綺麗なメロディーとなって確かにおれに届いて。触れている場所からジミニヒョンの心まで沁みてくるみたいだ。
なんだ、この人おれのことめっちゃ好きじゃんって。ずっと近くで見てきたのに、あなただけ見つめてたのに、なんで今まで気づかなかったんだって。ねぇヒョン、バカなおれに教えて。
「おれたち、ちゃんと愛し合ってるよね?」
