clover
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『clover』
中学校、部活の帰り道。
ぼーっとしながら公園の方を歩いていたら、見知った背中が丸まって地面を見つめていた。
すかさず俺はその人物の元に駆け寄った。
「蒼、どうしたんだ?こんな所で」
「え?…あ、真昼くん」
学年が上がる前の冬の季節に、俺の住んでる部屋の隣に越してきた転校生。
年も同じだったからすぐ仲良くなって、叔父さんと三人でご飯を食べたりもしている。
「何か落としたのか?俺も手伝うよ」
「えっ、あっ、ち、違うの!」
「?…落とし物じゃないのか?」
「うん、探し物」
「俺も手伝うよ」
「ダメ!!」
「っ!!」
普段叫ばない蒼がいきなりそう叫んだもんだから、思わずびっくりしてしまった。
ハッとした蒼は、申し訳なさそうに肩をすくめて「ご、ごめんなさい…大声出して」と謝った。
「い、いや、大丈夫…」
「…あのね?私だけで探さなきゃいけないから…。真昼くん、叔父様待ってるでしょ?」
「あ、ああ…」
「先に帰って?ね?」
にっこりしながらそういう蒼。
蒼だけで探さなきゃいけないという発言に、理解が出来なかった。
でも本人がそう言うもんだから、とりあえず「じゃあ、先帰ってるから…」と残してその場を後にした。
夜になり、夕食の時間を過ぎても蒼が帰ってきた音は無い。
一体何をしてるんだろうと、気持ちは不安になっていくばかりだった。
「蒼ちゃんはまだ帰って来ないのか?」
「…なんか、探し物だって言ってたんだけど…」
「今日は夕飯要りませんって連絡来たけどなぁ。手伝わなかったのか?」
「自分だけで探さなきゃいけないからって…」
「ん~…けど、もうこの時間だしなあ…」
「……」