お隣さん同士のとある日常
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「…真昼。買い物終わったら、そのまま帰んのか?」
「あ?帰るよ。今日は蒼がウチに来る日だからな、夕飯の準備もしないと」
「……あの、さ…」
「なんだよ、寄り道なんかしねーぞ?」
言いたい事が伝えられず、真昼はせかせかと走っていく。
因みに夕飯は、真昼宅か蒼宅で共に過ごす。
蒼が部活などある場合は必ず真昼宅で。
真昼に用事があったり雑用などがある場合は蒼宅で。
こうして予定を合わせながら交互に分担をしているのだ。
蒼は現在コーラス部に所属しており、一年生でソロを担当。
二年、三年でもそれぞれソロが各一人ずついる。
「さて、早く行かないと」
蒼もせかせかと音楽室へ向かった。
再び真昼へ、スーパーで買い物中。
買う物をカゴへ入れる真昼と、何かを気にしている様子の人間姿のクロ。
スーパーに入る前からずっとだ。
猫の時はイマイチ分からなかったが、人間の姿になって、大好きなカップ麺もポテチもコーラも見ていない。
流石に真昼も気になり声を掛けた。
「どうしたんだよクロ。いつもならカップ麺ねだるくせに…なんかあったのか?」
「ん―――――… 蒼、迎えに行った方がいいんじゃねーかなって」
「は?珍しいじゃねーか。めんどくさがりのクロがそんなこと言うなんて。熱でもあんのか?」
「…いや、熱出ねーし」
「いつもなら帰ってくるの待つだろ?それに部活後だから飯作っといてやらないと」
「──…」
「普段は少食だけど、食べる時は食べるからな。蒼は」
さっさと買う物を詰めてレジへ向かう真昼。
結果は変わらず、ポツンと一人取り残されるクロ。
蒼への心配が募る中、真昼の後をのんびり歩きながら追いかけた。
自宅に帰ってきた二人、真昼はせっせと夕飯の準備に入る。
クロはテレビを見始めた。
芸能界ニュース、スポーツニュース、政治関係、そして日本で起きる事件のニュース。
それを目も逸らさず、ジッと見つめていた。
チクタク、チクタク、時間は刻一刻と過ぎていく中、真昼は夕飯の準備が完了した。
時間は18時半を過ぎ、それでも蒼は来ていない。
「流石に遅いな…」と呟く真昼は、テレビを見ているクロを呼んだ。
「なあクロ」
「…ん?」
「さっきスーパーで、蒼を迎えに行った方がいいんじゃねぇかって言ったよな。何で、そう思ったんだ?」
「……」
言葉が詰まる。
今朝、蒼と見ていた占いを思い出しながら、クロは重い口を開いた。
「……今朝の占い、見てたか?」
「占い?…あー、いつも見てる奴か。いや、俺は準備してたから見てねーけど…」
「蒼が最下位で、何やっても上手くいかないって。だから、大人しくしてた方がいいって…」
「で、でもさ、たかが占いで…」
「けど、今日はいつもと調子が違ってただろ」
うっ…と言葉を飲み込んでしまい、真昼は返す事が出来なかった。
今日の事を思い返せば、占いの内容通り上手くいかなかった事が多い。
朝は野球ボールを返せず、英語では読むページを間違え、体育ではボールが額に直撃して気絶。
昼休みではクロの事をバラしそうになり、他にも移動教室の時に場所を間違えて授業に遅れそうになったり。
教科を間違えて覚えていて違う教科書を持ってきてしまったり…。
どっか抜けている所があるとはいえ、1日でこんなに間違えることがあるだろうか。
そして追い打ちをかけるかのように、ニュースキャスターは一つの事件を告げた。