放っておけないやつ
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「し、城田達とは、うまくやっている、のか…?」
「へ?」
突然の質問、しかも内容は親が言いそうな発言。
(そうじゃないだろ!)と自分の中で否定する御園。
だが蒼はちゃんと答えた。
「うん、一緒にいて楽しいよ。今日は私がごちそう作るんだ♪真昼くんの好きな和風おろしハンバーグ!あとふわっふわの玉子焼き!焼くのは真昼くんの方が上手なんだけどねー」
材料が入った袋をガサッと音を立てて持ち上げる。
それはとても嬉しそうで、幸せそうで、眩しいくらいだった。
「真昼くんもクロも、喜んでくれるといいんだけど…」
「…大丈夫だろ、蒼が作るんだから」
「えー、そうかな…?」
「僕が言うんだ!間違いない!」
「!…うんっ、ありがとう!」にこっ
「っ…」かあっ
またも浮かべた、あの笑顔…。
どうにも適わない、その笑顔には…御園の中でそんなことを思った。
だけどそんな笑顔を…と、御園は胸の奥でじんわりと痛みを感じた。
ぼそっ
「…あんまり、その笑顔を他の奴らに見せるな…」
「え?なあに?」
「っな、なんでもない!」
「!そ、そう…?」
「ん…」
「…」
「…」
二人の間に沈黙が生まれる。
すると急に強い風が吹いた。
「あっ、おぼうし…!」
近くにいた子供の帽子が風に乗って飛ばされた。
それに気付いた蒼はいち早く動き、これ以上飛ばされないようにと帽子を追い掛ける。
「あの子の帽子…!」タッ
「あ、おい待て!いきなり走ると危ないだろ!?」<<i>タッ</i>
御園も蒼を追い掛ける。
飛ばされた帽子は道路の真ん中で漸く止まった。
先にたどり着いた蒼はしゃがみ込み、帽子を拾うとパンパンと音を立てて埃を払う。
ほっ…とした矢先、災難が襲った。
蒼に向かって一台の車が走ってくる。
一人の人間がいるにも関わらずスピードは収まることを知らずクラクションも鳴らされない。
それを見た御園は自分の体が弱いことなど気にもせず急いで蒼の元へと走った。