お隣さん同士の助け合い
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「色々と、ありがとう」
「え?」
真面目な表情からのこの言葉。
思わず蒼もキョトンとしてしまった。
「ほんと、ありがとな」
「え、う、うん。どうしたの?改まって…」
「俺、ホントに情けないなって……蒼に色々迷惑かけてさ。だから…」
「迷惑じゃないよ」
「……」
「…私に出来ることは、ほんのちっぽけなことだけだから。だからね?大好きな人達の為に、自分が出来ることは何でもしてあげたいの」
「蒼…」
・・・・
「…だからね?大好きな真昼くんの為にも、出来ることはしてあげたいんだ」
「えっ……~〜〜〜〜っっ!!!??」かああぁぁぁっ
「…蒼……お前それ、天然の域超えすぎ…」
「へ?なに?」
今日最大のドキドキ達成、真昼は顔を真っ赤に染めポスンッと後ろに倒れた。
頭から湯気が立ち上ぼり、きゅ~…とでも発しそうな効果音が鳴りそうな程だ。
「?真昼くん?」倒れた真昼に気が付き、ゆさゆさと揺らすが反応無し。
「……疲れて寝ちゃったのかな?」「いや、明らかにちげーだろ」クロの鋭いツッコミが入る。
休ませよう、そう思った蒼はクロを抱いて真昼の部屋をそ~っと抜けた。
「今のうちに洗濯物取り込んで、夕食も作っておかないと…」
「……なあ、蒼」
「んー?」
「……」
クロが呼んだにも関わらず、どこか聞きにくそうな雰囲気。
首を傾げる蒼は、クロが話し始めるのを待っていた。
「……お前、さ…」
「うん」
「……真昼のこと、好き…なのか…?」
「へ?うん、大好きだよ?」
「……男として、か?」
「?…う~ん……男性として、かどうかは分からないけど、とにかく好きだよ」
「……はあ~~…」
結局答えは同じ、予想していた返事にクロは溜め息をつくしかなかった。
リビングに戻ってきた蒼は、そのまま窓の方へ向かい、夕暮れを眺めている。
同じように、蒼に抱かれたままのクロも一緒に眺め、眩しそうに目を細めた。
蒼は優しくクロの頭を撫で始め、「私ね?」とゆっくり言葉を口にしていく。
「真昼くんにいつも助けてもらってばかりだから。何かお返ししなきゃって、いつも思うの」
「…別に、アイツはそんなこと気にしてねーだろ…?」
「うん。そうかもしれないね…真昼くん、何でも一人で引き受けようとするから…」
「…お前だって、似たようなもんだろ…」
「そうかなあ?」
「……自覚、無かったのか…」
あまりの自覚の無さに、クロは再び溜め息をつく。
蒼も、何でも受け止めようとする癖がある。
だからこそ命に関わることもしばしば…。
その度に真昼を心配させ、クロに怒られる始末。
今までの出来事から重くなる気分を、蒼はガラリと変えた。
「私、クロのことも大好きだよ?」
「…にゃっ!!?」
「初めて会って間もない時、言ったよね。“きっと、クロのことも大好きになるよ”って。もうその時から大好きなんだよ」
「…っ」
「それに、御園くんやリリイさんも好き!ユリーちゃんもマリーちゃんも好き!龍征くんや虎雪くんも、クラスのみんなも、みんな大好きだよ♪」
「……はあ~~……お前の天然さには向き合えねー…」
「?……天然て、つまりどういうこと?自然なままとか、ありのままって意味だよね?」
「…間違ってねーけど、その質問をしてる時点で天然だっつーの……」
「??」
うなだれるクロ。
何故そうするのかも分からずに、蒼はとりあえずクロの頭を撫でている。
「明日は、きっと晴れるね♪」なんて言いながら。