お隣さん同士のとある日常
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ピンポーン
呼び鈴を鳴らした。
すると玄関の奥から…。
「クロー!多分蒼だから出てやってくれー!」
「…お前、いたいけな猫にあの玄関のドアを開けろっていうのか…」
「俺今手が離せねーんだよ!人の姿になればいーだろ!?」
「…。蒼〜、入っていいぞ〜」
「動けこのニート猫!!」
(あはは…真昼くん、今日もツッコミ全開だね…)
苦笑しながら、とりあえず玄関の外で待ってる事にした蒼。
ペタペタと足音が聞こえる…遅い歩幅からして、多分クロだろう。
ガチャガチャと鍵を開ける音、そして扉は開く。
「あ、おはっ…」
ポヒュンッ
「……」
「……」
玄関を開けた瞬間、陽の光によってクロは猫の姿になった。
思わず硬直する蒼だが直ぐに元通り、苦笑しながらクロを抱き上げた。
「おはよう、クロ」
「おー…」
「朝ご飯食べた?」
「まだ…」
「そっか。じゃあ早く食べなきゃね~」
「お邪魔します〜」と言いながら玄関のドアを閉めた。
脱いだ靴を揃え、そのままリビングへ向かう。
キッチンには、エプロンを着けテキパキと朝ご飯を作る城田真昼がいた。
「おはよう、真昼くん」
「おう、おはよう蒼」
「朝から元気だね~」
微笑みながらクロを床に降ろした。
今来て挨拶したばかりだと言うのに何を言っているんだ?とでも言いたそうな、クロと真昼の表情。
「起きた時に、真昼くんのクロを起こす声が聞こえてきて…ふふっ、思わず笑っちゃった」
窓を開けた時の事を思い出しながらクスクスと笑う蒼。
聞いた真昼はかぁっと赤くなった。
「っ~仕方ねーだろ?いつもの事なんだから」
「うんうん♪そうねそうね♪」
「何だよ、やけに嬉しそうにして」
「ううん。何でもないよ」
何か意味あり気にニコニコする蒼に、どこか腑に落ちない表情で眉間にシワを寄せる真昼。
微妙に面白くなさそうな顔で「飯まだかー?」と、ゴロゴロして動きそうにもない態度でクロは言った。
「動けっつーの!」そんなクロに苛立ちを見せながらも、真昼は朝ご飯の準備を再開する。
二人が朝食を済ませている間に、蒼はカーペットの上に体育座りをしてテレビを見ていた。
朝食を終え、真昼が準備をしている間に、クロは蒼とテレビを見始める。
いつも見ている占いコーナーの時間。
「蒼、何座?」
「ん〜……ぎょうざ~♪」
「典型的なボケだな…誰も笑わねーぞ…?」
「む〜…牡牛座」
『ごめんなさ~い!最下位は牡牛座のあなた!何をやっても上手くいかない一日、今日は自分から行動は起こさず大人しくしていましょう』
「うわっ、ごめんなさ~い。牡牛座最下位でーす」
「えー…」
『そんな牡牛座のラッキーパーソンはネコのぬいぐるみでーす。それでは元気にいってらっしゃーい!』
「「ネコのぬいぐるみ?」」
蒼とクロ同時に声が重なる。
二人共に見やり、クロが「持ってるか?」と聞き、「ううん、無いねえ」と蒼は答えた。
真昼が準備を終え、家を出る時間に追いつかれる。
「二人とも、そろそろ行くぞ!蒼、テレビ消してくれ!」
「はーい」
「にゃ〜…」
プチンとテレビを消し、黒猫姿になったクロを持ち上げ真昼のリュックに入れた。
クロは相変わらず向き合えねーとでも言いたげなダルそうな表情。
「よし、行くか!」
「うんっ」
玄関を出て鍵を閉め走っていった。
これがお隣さん同士の朝。
蒼が準備を終えた後に真昼の部屋へ行き、仕度が整うのを待つ。
そしていつもの占いコーナーを観てから学校へ。
登校中に龍征と虎雪に遭遇、おはようと挨拶を交わす。