お隣さん同士の助け合い
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【お隣さん同士の助け合い】
朝、いつもより少し早く蒼は目覚めた。
バッと起き上がり、ん~~~っ…と身体と腕を伸ばす。
外からザーっと音が聞こえて窓の方を見た。
「……今日は雨かー…」
ベッドから降りた蒼は窓へ向かい、カーテンを開けた。
曇天の空、雨は強めに降り続けている。
これじゃあ、洗濯物乾かないや…なんて気分が落ちながら。
「とりあえず準備しないと…」蒼は窓から離れ、制服に着替えた。
学校用のショルダーバッグと携帯、髪をまとめるリボンを持って自分の部屋を出ていく。
洗面所に向かい、身なりを整えた後、夜回していた洗濯物を取り出し籠の中へ入れていきながら思った。
(真昼くんも、雨で気分がブルーになってるかも…洗濯物乾かないものね)
苦笑し、ちょっと困り顔になりながら取り出した洗濯物をリビングへ持っていった。
朝ごはんも済ませ、いつものように真昼宅へ向かう。
ピンポ――――――ン……
・・・・・・・・・・・・・。
「?あれ…もう行っちゃったのかな……いや、出る音聞こえなかったし…」
返事やいつもの二人の会話はなく、心配になり、蒼はドアノブに手を掛けてみる。
「うん、鍵閉まってる」せめて靴があるかどうかだけ見るため、合い鍵を取り出して鍵を開けた。
決して!不法侵入ではありません!お互い了承を得てます!
ガチャ…
「お、お邪魔しま~す…」
遠慮がちにドアを開ける蒼。
キョロキョロと見回せば、明かりは消えたまま。
だが下の方を見ると、真昼のスニーカーと、クロのブーツがあった。
まだいるらしい……蒼は中に入り、二人の名前を呼んだ。
「真昼くーん?…クロー?」
寝坊でもしたのかな?…ローファーを脱ぎ、そのまま真昼の部屋の前へ。
コンコン「真昼くん?」とノックをしても返事が返ってこない。
「真昼くん、開けるよー?」
ガチャリ…そーっと扉を開けて中を覗いてみると、ベッドはもぬけの殻。
(どこに行ったんだろ…)部屋のドアを閉めてリビングへ向かう。
再び「真昼くーん?」と呼んでみる。
……すると…。
「……あ……蒼……?」
「真昼くん?」
弱々しい声を蒼の耳が捉えた。
キョロキョロと見回し、ソファーに目が行く。
端からだらんと垂れ下がるように、真昼の手が見え、蒼は直ぐ様ソファーの方へ、真昼のもとへ駆け付けた。
「真昼くん!どうしたの?大丈夫?」
「……あー……蒼…そっか、もうそんな時間なんだ…」
ソファーの上でうつ伏せになり、蒼が来たことで顔を向けた。
目がぼんやりしていて、顔も赤く、ダルそうな様子は、具合が悪いとしか言い様がない。
蒼はしゃがみ込み、真昼の前髪を横に分けて、コツンと自分の額を真昼の額に当てた。
「っ!!?~~~っ!!?」
「熱い……風邪かなあ。顔も真っ赤だし」
真昼の顔が更に真っ赤になった原因が、自分にあることに全く気付かない蒼。
プシュ~……と真昼の頭から煙が出ているのが目に見えるようだ。
「体温計っと…」そう言いながら救急箱がある場所へ取りに行った。
「はい。熱測って?」
「あ、ああ…」
体温計を受け取り、仰向けに変わって体温を測る。
その間に、蒼は既に開いていたカーテンの前へ、窓の向こうの空を見ていた。
窓に手を当て(雨…強いなあ……)なんて思いながら。
そんな蒼をチラリと見やる真昼。
額に手を当てて気付けれないよう、小さく溜め息をついて(…情けないな)と自粛。
少しして体温計の音がピピピッと鳴った。
音に気付き、蒼も真昼の方に来てもう一度しゃがんだ。