07.守るということ
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ガバッ
「っ!!はぁっ…!……はぁ…はぁ……」
「に゙ゃっ…!」
「…はぁ…はぁ………ゆめ…?」
夢で飛び起きた蒼。
その勢いで、そのまま蒼のベッドで寝ていた黒猫姿のクロも、飛び起きて目が覚めてしまった。
しかし、夢で飛び起きたばかりの蒼に、クロがいるなんて知る由も無く…。
片手を額にあてた蒼は、夢の内容を思い出し眉間にシワを寄せた。
「……なんだろ…今の……」
「… 蒼?」
「え?」
ハッと呼ばれた声の主に気付き、呼ばれた声のする下へ視線を向けた。
ちょこんと座るクロの姿がそこにあり、蒼は驚く。
「ク、クロ!?どうして、ここに……あれ?まだ病院、だよね?」
「?…何言ってんだ?」
「あ、いや…それより、どうしてここに?というか、真昼くんから離れすぎたらダメなんじゃなかったっけ?」
「…あー…忘れてた……けど、なんか大丈夫そうだ。異常もねーし…何でだ?」
「私に聞かれても…。でも、何ともないなら良かったよ」
「つーか、何かあったのはお前だろ?まだ帰ってきてなかったから…わざわざ探してやったんだぞ…?」
「あ、そっか。ごめんね?…でも、よく分かったね。病院にいるって…」
「……大体、何で病院にいんだよ」
「え?あ、あー…なんか倒れちゃったみたいで、いつの間にか病院に運ばれてた」
「何だそれ…」
そう言うと、ピョンッと蒼の肩に乗っかり、ぺしぺしと蒼の頬を叩いた。
眉間にシワを寄せて…。
ぺしっぺしっ
「な、なに?」
「なにじゃねー…また無茶しただろ」
「そ、そんなこと、してないよ」
「……ほんとか…?」
「う、うん。ホントに、雨の中倒れちゃっただけよ」
「……」
「ぐっすり眠れたから、ちゃんと回復できたよ」ふわりと微笑む蒼の笑顔に、クロは断念したように「…はあ…」と溜息をついた。
するとクロは「そういやー…」と、思い出したように蒼に問い掛けた。
「さっき、どうしたんだ…?」
「何が?」
「飛び起きただろ?…変な夢でも見たのか?」
「!……」
その言葉で、蒼は少し表情が沈んだ。
「蒼?」と呼んでみるクロ。
一度目を閉じ、蒼は冷静になろうとドクンドクンと強く打っていた鼓動を抑え、気持ちを落ち着かせた。
そして再び目を開き、クロを見てにこっと笑った。
「うん、ちょっと…変な夢を見ただけ」
「… 蒼」
「ごめんね?心配かけて…」
「……」
どこか納得していないクロだが、ふー…と息をつく。
そして、小さな猫の手で蒼の頬をぷにっと押してはまたぷにっと押した。
何故頬を押されているのか分からず、蒼は?を飾す。
「………いくら言ったって、無駄だろうけど…」
「なに?」
「……はあ~……無茶、すんなよ…?」
最後にぷにっと、クロは蒼の頬を押した。
ふふっと思わず笑ってしまう蒼は、クロを肩から降ろし、そのまま抱っこして頭を撫でてあげた。
「肉球気持ちいい♪……ありがとう。クロ…」
それだけ言うと、「さて…」とクロをベッドの上に置き、蒼はベッドから降りて身体を伸ばした。
「ん~~っ!はあ~~……よし、準備しないと」
「準備って…ここ病院だぞ…?」
「…あ」
「あはは、すっかり忘れてた」苦笑する蒼に、またも溜息をつくクロ。
ここに来てどれくらい溜息をついたか覚えていないほど。
携帯の時間を見ると、ちょうど6時を指している。
そしてカーテンを開ける蒼。