05.信じてたもの
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「あーその定例会だけどな、オレたぶんその日風邪引くからよろしくな」
「どんだけ行きたくねーんだよ!!カゼ予告すんな!!」
ポスッ
「!」
「…これ以上首突っ込んでもめんどくせーことしかねーぞ」
スプーンを加えたまま動かない蒼の隣に座るクロ。
座って揺れるソファー、蒼はぼんやりしていた意識をハッと気付かせ、スプーンを口から離した。
「誰かがどうにかしてくれんの待っときゃいいんだ。ほとぼりがさめるまで山小屋かどっかでのんびりと…」
「するか!!」
真昼は、自分を大切に思われている事を思い出す。
真面目な表情で影を落とす真昼を、不安そうに蒼はただ見守っていた。
「なんていうか…俺は、今までいろんな人に守られてきたしさ。今は俺が誰かを“守る側”なんだ…できることは何だってやりたいよ」
「…真昼くん」
「オイ、それよりこのアイス…。オレはクッキー&クリーム派だと何回言わせんだ…いつもバニラ味…」
「話聞いてんのかよ!!俺はシンプルにバニラ味なの!!つーかそれ、蒼が俺にって持ってきてくれたやつじゃねーか!!」
ピコッ
パソコンから音が鳴った。
メッセージを受信し、三人一斉にパソコンの画面に目を向けた。
【SleepyAshさんへのメッセージ】
定例会のお知らせ
FROM:ALL of LOVE
MESSAGE:
お久しぶりの定例会です。
来週26日、19時からを予定してます。
「!定例会…」
「チ…くそ…リリイめ、ホントにやる気か…」
「おい」
「どんな人が来るんだろうね」
「…蒼、定例会来るのか?」
「え?……」
蒼は今までの事を思い出した。
不思議な事が起こり続け、そして椿との出逢い。
未だに解決しない内容は多く、知りたいと望んでいる。
だがキーワードを聞く度に鼓動は大きく響き、前にもどこかで…と思い出そうとする度に耳鳴りが起こる。
もしかしたら、行けば何か分かるかもしれない。
「うん、行くよ。…私も、知りたい事が沢山ある」
「…そっか。けど怪我してんだから、無理すんなよ?」
「…ありがとう」
お礼を言う蒼の表情は、どこか困ったような…不安な空気が包んでいた。
そんな様子に気付くクロ。
何も言わず、クロは蒼の頭をポンポンと優しく叩いた。
「?」
「ん」スッ
「?…アイス?」
蒼の目の前に差し出されるバニラ味のアイス。
何も言われず差し出されたアイスに?を飾す蒼。
「蒼のそれ…」
「ん?…あ、私のアイス?食べてみる?」
「何味?」
「ミルクコーヒー!私のお気に入りなのです♡」
「…これと交換。バニラ飽きた…」
「おいクロ!飽きたって、それ食べかけだろ!」
「いいよ、真昼くん。はい、クロ」
「おー…。じゃあこれ」
「ありがと」
「…なんか蒼って、クロに対して甘くねーか?」
「え〜、そう?…まあまあ、食べよ?真昼くん」
バニラ味とコーヒー味をクロと交換し、「はい」と真昼に渡す、先程まで蒼が使っていた木のスプーン。
「え?」と硬直する真昼。
半分しか残ってないが、もともとは真昼に持ってきたアイス。
それを思い出した蒼は、「半分だけだけど、食べて?」と真昼に渡したのだ。
「……つか、半分クロが食べたんだろ」
「…いらない?」
「……食べる」
「うん♪」
アイスと木のスプーンを受け取り、一口分すくってパクンと口の中に運んだ。
(あ、間接…キ…)
気付き、いきなり顔を真っ赤にする真昼。
蒼はクロの方に顔を向けていて気付かなかったが…。
(……はあ〜…罪だよなぁ…)
「ありがとね、クロ」
「…おー…」