04.アリス・イン・ザ・ガーデン
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三人の目に映ったのは、おもちゃで遊び、本を読んでいる子供たちだった。
そんな光景に、勿論疑問を抱かない筈がなく…。
「子供部屋…?あいつ(御園)の弟妹…?にしては人数が…はっ。まさかリリイの子…!?“色欲”とはいえ多すぎっ…」
自分で疑問を持ち、自分ではっと気付く。
子供たちはだれー?と?を飾していた。
そんな時背後から「いえいえまさかー」ひょっとリリイが現れびくっと肩を上げる真昼。
蒼も後ろへ振り向き驚いている。
「あっリリイ―――」
「おかえりなさいー」
「はい、ただいまですよー」
「リリイご本読んでー」
「お土産ないのー?」
わあっとリリイの前に一斉に集まる子供たち。
そんな光景を真昼はぎょっとした目で見ている。
(ホストというより、保父さんみたい)などと思う蒼。
御園にも、似顔絵を描いたと集まっている。
恥ずかしそうに顔を赤らめて「やめろチビどもっ。僕は今忙しいんだっ」と言い返している。
「……な…??なに?!」
「なん、でしょう…?」
今見ているものに、訳が分からずにいる二人。
リリイは子供たちを紹介してくれた。
「…この子達は私の下位(サブクラス)。先程から一緒の双子、ユリーとマリーも含めて…みんな吸血鬼ですよ」
「…吸血鬼だったんだ」ぽそっと呟く蒼。
リリイは続けて話を進めた。
「椿の勢力はまず、この子達のような下位(サブクラス)を殺してまわっています…。今週も、わかっているだけで2人、やられました」
「っ!!?」
真昼も蒼も影を落とす。
特に蒼は、こんな小さい子供がやられたという事を知り、胸がズキンと痛むとその場所を抑えた。
普通の子供と変わらない姿なのに、下位(サブクラス)というだけで…?
…そう、リリイは言った、わかっているだけで2人、と…。
他にもやられているかもしれない、リリイの下位(サブクラス)だけでなく、他の真祖の下位(サブクラス)も…。
考えるだけで胸がつぶれそうな感覚に陥る蒼。
そして蒼の脳裏に、一人の人物が浮かび上がる…。
─────『じゃ、戦争しよっか』─────
“椿”あの深い真紅の悲しみに包まれた瞳。
何故、そんなにも戦争を起こしたがっているのだろう。
何の為に、そんな事をしようとするのだろう。
…なんだろう……
あんな悲しそうな瞳を…
…前にも……どこか…
…で……
キ ――――――― ン ッ
「っ…!」
蒼の耳に大きな耳鳴りが走った。
そして脳裏に浮かび上がる、誰かの“コエ"。
その主を、蒼は知る由もなく…。
─────まだだめよ…─────
─────まだだめよ…─────
(…?だれ…?)
「……蒼?」
「え…?」
「どうした…?」
耳を抑え、苦しそうな表情をしていた蒼を、クロは見逃さなかった。
声を掛けられたことで、はっとする蒼は無理に笑顔を作り「あ、ちょっと…耳鳴りがしただけだから」とだけ言う。
言い聞かせるように「うん、大丈夫…大丈夫…」と、小さく呟いた。
無理しているであろう蒼を訝しげに見守るクロ。
そんな様子を余所に、真昼に対して御園は言った。