04.アリス・イン・ザ・ガーデン
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手招きされ、真昼らは中へ入っていく。
あまりの広さと、大きさに見張る真昼と蒼。
思わず「でか――――…」と呟いてしまうくらい。
蒼も「ひろ――――い…」と呟いた。
すると、後ろから袖をくいっと引っ張られた感覚に、蒼はふいっと後ろを振り向いた。
「?」
誰も、いない…?
だが下から二人の声が重なる。
ぐいっ
「「こっち」」
「へ?」
「危ないから」
「怪我しちゃう」
「へ?け、ケガ?何の話…?」
ドアの隣に移動される蒼。
なんの話か全くついていけず、双子の二人にされるがまま。
ケガとは、どういう意味だろう?何かが始まるのだろうか?
そんな事を考えていると、御園がドアの前に立ち塞がり、またその後ろでは二人の子供がドアを閉めようと動いていた。
まぁ、入ったら閉める、常識だろうと蒼は深く考えなかった。
一方で、真昼はリリイと何か話している。
ちょこっとリリイが服を脱いだような光景が見えた気がしたが、気のせいだろうと目を逸らした。
「あ、あの…御園、くん?」
蒼の呼びかけに反応は無く、扉はドォンと大きな音を立てて閉められた。
何故か真昼とクロが茫然とした表情でこちらを振り向いている。
何故?閉めただけなのに…。
だがその瞬間、リリイの姿が変わる。
御園の所にはあの椅子、いつの間にかリリイが右隣に武器のようなものの形を作り、手に携え移動していた。
「…城田真昼、その猫を僕によこせ。イエス以外の返答は却下だ」
「オレ?」
軽い身のこなしでトッと床を突くリリイは手に持っている黒い物を横へ振り回した。
「二人とも危ない!!」
真昼とクロの頭上に、はら…と壁が横一文字に斬られている。
二人とも青ざめ、ギリギリ交わしていた光景を見て、蒼もホッと胸を撫で下ろした。
「…は?……ッ!!?鎌…!?」
「はい。できれば私も平和的な手段でいきたいんです。私たちの“お願い”きいていただけますよ……ね♡」
またもリリイは鎌を横へ振り回す。
「ちょ…えええええ!?」
間一髪で交わす真昼と瞬時に猫の姿になるクロは、そのまま走って逃げて行った。
思わず「待って!!」と、蒼は二人の後を追った。
「おいクロっ。リリイはお前の兄弟だろ!?なんで?!」
「あ―――…そんな好戦的な奴じゃないんだけどなー…?」
「ま、待ってよ~!!二人とも~!!」
「まあ人は変わるしな?これだから向き合えねーんだ…」
「どうなってんだよっ」
「ま、待ってってば~!!」
元陸上部の真昼はだだだだと走り続ける。
そんな真昼に、運動が苦手な蒼はついて行けるはずも無く、ぜーはーぜーはーと息を荒くしながら、それでも真昼たちを追った。
走り続けていると、真昼と、その上にいつの間にか人間の姿になって乗っかっているクロが、どこかの扉の前で倒れているのが見えた。
正確に言うと、倒れてうつぶせになっている真昼の背中に、クロが乗っかっているというのが現状。
ようやく追いついた蒼は、息が上がったまま「ど、どうしたの…?」と扉の向こうを見た。
「へ…?」