03.7+1
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─────『…世界は、優しくないわよね…』─────
─────『…知ってほしいのに、知らないと遠ざけられて…』─────
─────『…理解してほしいのに、理解できないと跳ね除けられる…』─────
─────『……ずっとそう…何の為に世界があるのか…分からないまま…答えが得られないまま…問い続けているの…』─────
─────『この世界にとって、一体なに…?』─────
─────『……あたしは…だあれ…?』─────
(また、だ……今の人は……ダレ……?)
一瞬背景で見えた、黒い外套に身を包むウェーブがかった髪の長い女の子。
顔がよく見えないまま、蒼の鼓動が大きく揺れ動き続ける。
そんな中真昼も、椿の瞳を見ながら昔のことを思い出した。
何故今更、そんな事を思い出すのかも、自分自身で分からないまま…。
そして過去の出来事が、蒼とリンクする。
──────────……
(え、な…に?…あれ?……ここ…マンション?)
まるで真昼の思い出す過去が、蒼の脳裏と繋がったかのように浮かび上がる映像。
ズームインされ、蒼はまるでその世界にいるような感覚に陥った。
あれはそう、母親が亡くなって間もない頃のこと。
叔父に引き取られ、そこから再び学校へ通い始める時…。
『真昼…本当に平気か?学校はもう少し休んだっていいんだぞ?』
『ううん。俺行くよ、叔父さん。大丈夫』
叔父に頭を撫でられている少年。
(真昼くんだ…)と、蒼は確信した。
──────────……
『真昼。もう大丈夫なの…?』
『虎雪…』
『あのねっ、話したいことあったら何でも言ってねっ』
『真昼っ、サッカーやろうぜ。俺、新技考えたんだ。見せてやる』
どん
『わあ』
『龍征…。二人とも…ありがとう。でも俺…今日はちょっと用事があるから帰るよ』
『えっ、あっ…』
『じゃあ明日な!明日やろーな!』
『龍ちゃん…やっぱり真昼、サッカーなんて…』
『いつも通りするのが一番いいんだよっ』
絶望的な、まるで世界が終わっているような、少年のその瞳に蒼は胸をズキンと痛めた。
母親が亡くなっている事は前に少しだけ聞いたものの、深く突っ込む事はできなかった。
帰って来た真昼はリビングに着いてすぐしゃがみこみ、うずくまっている。
痛々しい姿、幼い少年の悲しみに包まれた小さな身体を、透けた身体で抱きしめようとする蒼。
しかしそんな行為を許されるはずもなく、透けた手は真昼を通り抜ける。
抱きしめる事も出来ない蒼は己の無力さに唇を噛みしめ、それでも抱きしめてあげたいと願い、包み込むように真昼を抱きしめた。
すると突然…!