02.椿
名前変換フォーム
女夢主人公-設定女夢主人公のフルネーム設定となります。
お好きな名前をどうぞ♪
空欄の場合は、設定通りの名前になります。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「向き合いたくね―――――…」
クロの纏う雰囲気が変わる。
近くに居た三人も驚きを隠せない。
クロの瞳は、先程とは打って違い、冷たい視線になっていた。
「さっき…言ったよな。…今からオレが何をしようが、オレに責任はねえ」
さっきいた場所に、クロの姿は既にない。
手品師の方を見ると、そこにはクロの鋭い爪が手品師の身体を抉っていたのだ。
手品師からザアアアァっと血飛沫が飛ぶ。
ドチャっと倒れる手品師、真昼と蒼にはその血飛沫がまるで血の雨が降り注がれているように見えた。
「え………」
「く…は……あ゛……?」
真昼と蒼の頬や服に血が降り着く。
突然の出来事に、真昼も蒼も声が出ず、真昼は尻もちをつき、蒼はへたっと座り込んでしまった。
ずるっとクロが手品師の髪を掴み、身体を持ち上げる。
そこで真昼はようやくクロの名前を呼んだ。
「クロ…クロ!!もういい…っ。もういいよ!そいつもう動けない…し、ク……」
びくっと身体を強張らせる。
あまりにも暗くどこまでも冷やかな瞳と表情。
さっきとはあまりに違う…これが、本当のクロなのだろうか。
真昼の言葉を聞き入れず、手品師の首に歯を突き立て噛みつこうとするクロ。
ずっと名前を呼ばないようにしていた蒼が思わず「クロ!!ダメよクロ!!」と叫ぶ。
蒼の叫び声に、真昼は正気に戻った。
「クロ!!」
鎖を引っ張り、なんとか噛みつくのを阻止できた。
「お前…全部オレに責任追わせるって言ったよな。じゃあ言うこと聞けよ…っ」
「―――――――…」
クロは手を離し、手品師はずるっと地面に倒れた。
思わずホッとしてしまう蒼。
襲って来た人なのに…何故か安堵してしまった。
「…チッ。…クソがァ!!くそがクソがクソがァァ!!お客様この列車の行き先はご存知ですかァ!?
楽しい楽しい地獄行き。ヴァンパイア★パレード(吸血鬼★夜行)!!暴走特急、途中下車不可の旅だクソガキがァ!!」
怯えた目で見る真昼と蒼。
こんなにも血だらけでやられているのにも関わらず、どこからこんな大声を発せるのか…。
血も吐いている。
「ごほっ…今日のショーはここまでッ」
がぼっとシルクハットを被る手品師。
するとぽてっと地面に座り込む人形に彼は変わった。
「―――…?」
「へ…っ!?」
「な…!?」
人形になったことに、三人は思わず目を丸くする。
誰だって、目の前で人から全く別物に変われば驚くだろう。
クロもまた然りだ。
近付き、恐る恐る人形を持ち上げてみる真昼。
「何…これ。死んだ…の…?」
「あはははははァッ死なないよ吸血鬼だもん!!バーカバーカぎゃはははは」
突然笑い出す人形に思わずびくっと肩を震わせる真昼と蒼。
だがその後のバカにした笑いに怒りが現る。
そんな人形にさくっと自分の爪をシルクハットにぶっ刺すクロは、おらおらと人形を揺らした。
「おら、CM明けだぞ。クイズの答えは」
「あァ~~やめてよォ、ゆらさないでよォぼうし取れちゃうよォ~~」
(あのシルクハット、くっついてるんだ…)
「椿がキミを嫌う理由はァ…もォわかってるでしょォ?キミがこのクイズに答えられないってことが答えだよォ?」
そう言う手品師の言葉に、クロは理解が出来ず?を飾すしかない。
そもそも“椿”なんて知らねー…そう言う他無かった。
「そう。キミは“椿”を『知らない』んだ。
かわいそうな椿、かわいそうな椿。
だァれも椿を知らないの~
だから椿は殺したがってる
兄弟も人間も社会も世界も
椿を知らない全部は死んじゃえ★」
その椿という人を大切に想っているのが、蒼には痛いくらいに感じ取れた。
それだけ、その椿という人が大切なんだ。
蒼は何故かその椿という人の事が気にかかった。
そして、自分の胸の中にも、どこか分かる気がする、でも分からない、わだかまりが出来ているみたいに…。
…だが、椿という人物に関して、クロには関係ない。