01.引きこもり吸血鬼
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放課後、真昼を含めいつもの4人メンバーと、同じ帰り道の蒼も一緒に帰路についた。
体育祭でも一人で引き受けた事があり、それを虎雪は心配するが、結局誰かがやらないともめるのが面倒ということで引き受ける真昼。
そんな真昼に「さすがです真昼様!」とにやけた笑顔で言う桜哉。
「でも真昼様。お一人じゃ大変なこともあるでしょう?幼馴染として手伝いましょうか?針に糸も通せませんが」
「逆にめんどくさい、一人でいい!」
「では真昼様、隣人として私が手伝いましょう。お一人じゃ大変でしょう?私は針に糸を通せますわ」
「乗らなくていいから!でも、そーだな。蒼には手伝ってもらおうかな」
「わっ!なにこの違い!差別だ差別!オレは今日真昼に一人剥奪されましたぁぁぁ!!」
「うるせー桜哉!!」
そんなやり取りが終わった後、桜哉は質問をする。
「真昼さー衣装の布とか糸って、駅前で買うの?」
「え?うん。そうなるかなぁ」
「気をつけろよ!最近あの辺り…
吸血鬼が出る …って噂があるんだ」
びしっと人差し指を立て、皆に言い切った。
はぁ?と蒼以外の三人は信じてなさそうな表情で返す。
蒼だけはえぇっ?!とびっくりしたような表情を見せた。
「いやマジで!!通り魔みたいなんだけど。その被害者の首や腕に噛まれた跡があって…全身の血が抜かれてたんだって!!被害者は既に数十人とか…」
おどろおどろしく話す桜哉の噂話に、真昼と龍征は信じていない表情、虎雪と蒼は怯えている表情だったが…。
「さてっ、今の話はどこまでが嘘でしょーかっ」
べし「あいてっ」
「言うと思った!!」鋭い真昼のツッコミが入る。
そんなツッコミに虎雪は~…と安堵し、「なんだ嘘かぁ~」と言った。
対して蒼はポカンとした表情を見せる。
「えっ?嘘なの…?」
「桜哉の噂話は大体嘘だろ!」
「あっ、駅前のカラオケ行かない?割引券あるんだー」
「うわああすげー無視!駅ダメ!!」
そんなやり取りをしてる中、蒼だけは…。
「ま、待って待って!もしかしたらおとぎ話みたいに来ちゃうかも…信じてなかったら、ホントに来ちゃうかも…!」
「はぁ~~…だから蒼、それ桜哉の嘘だから!」
「でもでも!お化けだって信じてない人の所に出るってよく言うし、止めた方が…!」
「それとこれとは話が別だろ?」
「う…そ、そうだけど…」
うぅ…と少し怯える蒼に、桜哉と虎雪はよしよしと頭を撫でた。
まるで小動物を安心させるように。
「わりぃわりぃ。怖がらせちまったな」
「そうだよ桜哉、蒼は素直なんだから」
「だな、ごめんな?」
「ううん、大丈夫よ。ありがとうね、桜哉くん」
「へ?」
何故礼を言われたのかが分からず、周りのみんなも?を飾す。
「どうしてお礼を言ったの?」と虎雪が聞いてみると…。
「だって、用心するに越したことはないって言ってくれてるのでしょう?」
「でも蒼。桜哉の話は嘘だってさっき真昼が…」
「吸血鬼に限らず、変な人だっているもの。だからありがとうなの」
「蒼…」
じ~んとくる桜哉はがばっと横から蒼に抱きつき、「いいこだね蒼は~」とすりすり頬を寄せていた。
「くすぐったいよ~」「んも〜!蒼は可愛い~なあ~」とじゃれ合う二人に、すかさず真昼は引きはがした。
「公衆の面前でやめろっつーの!」べりっ
「んだよ~つーかホントなんだぞ!吸血鬼!」
「俺、一度帰って洗濯物取り込んでから行くよ!先に行ってて」
「あ、私も一度帰る!」
「もー話聞けよ!!襲われても知らねーからっ」
「ハイハイ」
三人と別れ、真昼と蒼はマンションに戻った。