私たち6歳から15歳までは一日は朝ごはんを食べて、洗濯をして敷地内に存在する学校へ向かう。5歳未満の子たちは基本的にハウスのお掃除やお手伝いをして遊ぶ。私たちも学校が終われば思いっきり遊ぶことが出来る。15歳になったら一応職業を探して働くんだけど今のところ私たち11歳組が最年長で、この孤児院を卒業していったお兄ちゃんやお姉ちゃんたちは自立していっている。たまに届くお手紙や写真を見てすごくうれしい気持ちになるんだ。

「はい、今日もお勉強しますよー。」
『はぁーい。』
「勉強とか吐き気するわー。」
「眠とぉよ。」
「お兄さん保健体育がいいな菊♪もちろんモデルはヒロインで「オイエロ脳！ヒロインに何する気だゴルァア！////」あれぇ～坊っちゃん顔赤くなーい？ヒロインちゃんでナニ想像しちゃったのかなぁ？」
「∑ちっちちちち違ぇよばかぁ！////」

フランにからかわれたアーサーは顔を真っ赤にして涙目になっている。私はとりあえず隣にいるギルに声をかける。

『？ギルー。アーサー何で涙目なの？』
「∑はっ！？いやっ！それは…お前みたいなちんちくりんが知らなくて良いことだぜ！ヒロインがもっとボンキュッボーンなナイスバディだったら教えてやってもいいけどな！『よしギルベルト、今からハウスの屋根裏部屋に閉じ込めてやるからな覚悟しやがれ。』えっ！？ちょっ！？あそこ幽霊が出るとか噂のっ…うわっちょ！いだだだだ！やめっ！髪引っ張んなやめろ！いやごめんなさい！すいませんでした！マジでやめてー！！」
「今日もヒロインは元気やなぁ。」
「悪ガキのギルベルトもヒロインには形無しやなぁ。」

腹立つことを言ったギルの銀髪を引っ張って屋根裏部屋に閉じ込めてやろうとしたところでお父さんが優しく止めた。

「ヒロインさん。ツンデレのツンも良いですけどギルベルト君の髪を引っ張ってはいけませんよ。」
『う…』
「心配しなくても私はヒロインさんはとても魅力的だと思ってますよ。」
『……ホントに！？お父さんがそう言ってくれるなら私それでいい♪』
「おやおや。」

お父さん大好き、とお父さんの腰にむぎゅ、と抱きつくとアーサーたちが奇声をあげる。

「ヒロインっ！おまっ！離れろよ！うらやま……じゃなくて菊が迷惑だろ！」
「ヒロインっ、ヒロインっ！親分がぎゅーしたる！おいでおいで！」
「あっずりぃ！ヒロインー、タルト作ったんだけどお兄さんに抱きついてみない？」
「お前ら何やってんだよ！」
「ほんまヒロインんこととなるとお前らアホみたいに騒ぎよるなぁ。」
『私将来お父さんと結婚したいなー。「「「「∑はぁあぁあ！？」」」」ポルト以外うるさい。』
「ヒロインさんはこんな爺でもいいんですか、もっとお若い方にしてはどうですか？」
『えー、みんな子供だから嫌ー。』
「…ということです、皆さん大人になるためにお勉強しましょうか。」
「「「「はーい…」」」」

お父さんにそう言われ渋々奴らは着席して教科書を開いた。こんな日常。


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