戯作

飛んだピジョノー




灰色に咽る空を守りながら
立っていたピジョノー
最後の夏にそぞろ寒の心

血だまりの中を来るよ
楽園への地図を持つ鳩の戒

花を踏んで往く
ややこ踊りの少女たち
骨組みばかりの翼を背に
舞い上がる




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