bg
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ナマエは見どころのある新人だ。ここらで名前が知られていなかったのは地元が遠いせいだった。祖母の家が黒焉街の近辺にあるそうで、幼少期ぶりに遊びに来たときに治安の危うさを知って、祖母が暮らす街を守るために京極組の力になりたいと、動機も立派なものだった。
「お前のばあちゃん、田舎に行くんだって?」
「はい。両親と一緒に住むことになったんです」
「お前はどうするんだ? お前の目的って、ばあちゃんの平和を守ることだったんだろ?」
まだ入ったばかりだし、辞めたいというなら五十嵐もナマエの意思を尊重するだろうが、ナマエには見所があるから惜しいことだと思った。きっと五十嵐も同じ思いだ。
「実は……なんというか、建前で」
「建前?」
「俺、ばあちゃんちに遊びに来たときに、佐古の兄貴の伝説を聞いたんです。それで、衝撃を受けてご挨拶に伺った感じで。と言っても、本当にやる気はあります!」
久我はぽかんと口を開けて眉をひそめた。
実力の伴った兄貴分が大勢いるのに。
幸いというのか、ナマエと佐古は事務所内でしか顔を合わせていないからバレていないのかもしれない。
「久我の兄貴にいろいろ教えていただいて、久我の兄貴がいる組で伝説って呼ばれる佐古の兄貴って、やっぱえぐいと思いました」
ナマエは頬を染めて爽やかに笑った。憧れが顔に出ている。
「いつか佐古の兄貴ともご一緒させていただきたいです」
建前となった祖母が去ることになったこのタイミングで教えておくのが、気のいい新人に対する優しさかもしれない。
久我はまだナマエから挨拶をしただけの守若のことと、佐古の伝説の成り立ちを教えてやった。伝説には大元があるのだし、守若に憧れをすげ替えてくれれば……むずいかそれは。
ナマエはぽかんと口を開け、腕を組んで考えたり、頭を抱えたりして顔を上げた。
「守若の兄貴に言われたことをやれるっていうのも、やっぱりすごいんじゃ」
「佐古の腕ごと振るうんだ、守若の兄貴は」
ナマエはまた腕を組むが、誤魔化せないと言いたげに表情が歪んでいく。
「俺ってもしかして……すげぇマヌケですか?」
「いや……同情してるよ。でもお前筋がいいから、考えてみてくれ」
久我はナマエの肩を叩いた。
「えっ」
ナマエは渋面を解き、久我を見つめて照れたように笑う。
「すげぇ嬉しいです……俺、久我の兄貴を目標にして頑張ります」
「残ってくれるのか!」
「はい!」
よろしくお願いしますと頭を下げるナマエの肩を抱き、久我はナマエを伴って飲み屋に向かった。
「お前のばあちゃん、田舎に行くんだって?」
「はい。両親と一緒に住むことになったんです」
「お前はどうするんだ? お前の目的って、ばあちゃんの平和を守ることだったんだろ?」
まだ入ったばかりだし、辞めたいというなら五十嵐もナマエの意思を尊重するだろうが、ナマエには見所があるから惜しいことだと思った。きっと五十嵐も同じ思いだ。
「実は……なんというか、建前で」
「建前?」
「俺、ばあちゃんちに遊びに来たときに、佐古の兄貴の伝説を聞いたんです。それで、衝撃を受けてご挨拶に伺った感じで。と言っても、本当にやる気はあります!」
久我はぽかんと口を開けて眉をひそめた。
実力の伴った兄貴分が大勢いるのに。
幸いというのか、ナマエと佐古は事務所内でしか顔を合わせていないからバレていないのかもしれない。
「久我の兄貴にいろいろ教えていただいて、久我の兄貴がいる組で伝説って呼ばれる佐古の兄貴って、やっぱえぐいと思いました」
ナマエは頬を染めて爽やかに笑った。憧れが顔に出ている。
「いつか佐古の兄貴ともご一緒させていただきたいです」
建前となった祖母が去ることになったこのタイミングで教えておくのが、気のいい新人に対する優しさかもしれない。
久我はまだナマエから挨拶をしただけの守若のことと、佐古の伝説の成り立ちを教えてやった。伝説には大元があるのだし、守若に憧れをすげ替えてくれれば……むずいかそれは。
ナマエはぽかんと口を開け、腕を組んで考えたり、頭を抱えたりして顔を上げた。
「守若の兄貴に言われたことをやれるっていうのも、やっぱりすごいんじゃ」
「佐古の腕ごと振るうんだ、守若の兄貴は」
ナマエはまた腕を組むが、誤魔化せないと言いたげに表情が歪んでいく。
「俺ってもしかして……すげぇマヌケですか?」
「いや……同情してるよ。でもお前筋がいいから、考えてみてくれ」
久我はナマエの肩を叩いた。
「えっ」
ナマエは渋面を解き、久我を見つめて照れたように笑う。
「すげぇ嬉しいです……俺、久我の兄貴を目標にして頑張ります」
「残ってくれるのか!」
「はい!」
よろしくお願いしますと頭を下げるナマエの肩を抱き、久我はナマエを伴って飲み屋に向かった。
1/3ページ