序章 ダチュラの花の咲き始め
「とりあえず近くにいる人から挨拶に伺おう!」
言われるがままに櫻井の後についていく。
一番近くにいるのは……
あの、大人しそうな女子と正反対そうな男子か。
「えーと、あのー。」
「ん?あ、自己紹介?俺は超高校級の警察官!桐谷真飛だ!よろしく!」
「私……白石舞琴。小説家だよ。よろしく。」
オレは大原空だ。
私は櫻井奈々子だよっ!
お互いの自己紹介を終える。
「白石さんは今人気の若手小説家だね。私も一冊読んだことがあるよ!」
「…それはありがとう。」
櫻井は前々から存在を知っていたのか。
オレは本なんて気に留めたこともなかったから今日初めて白石のことを知った。
「それにしても入学式って一体なんなんだろうな。めんどくさい」
「…周りの人達みんな超高校級の称号を持ってるから。希望ヶ峰学園の入学式だと思うけどね」
流石小説家。観察眼がありもう状況を把握しているようだ。
「舞琴すげーな!あ、俺たちは幼なじみなんだよ!」
「…別にものすごい仲いいってわけじゃないけど」
え、仲良いだろ〜?
別に
そんなやりとりしている二人に一旦別れを告げ次の人のところへ向かう。