一章 季節外れのプリムラ【前半】
突然の叫び声に全員が唖然とする。
「な、なんだよ今の!?」
「倉庫の方から…まさか、伊織さんに何か…!」
騒つくが恐怖もあり誰も倉庫へ向かおうとしない。
「落ち着いて。まずは俺が行くから。力に自信ある人とかいたら、後からついてきて」
「分かりました。私が行きます」
やっぱり警察官。桐谷が指揮を取る。
そしてそれに鑑が続く。二人だけでは正直まだ不安だ。
「オレも力になれるか分からないけど行くよ!」
そう言い三人で倉庫へと向かう。
残ったメンツはそれぞれ引きつった顔をしていた。