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序章 ダチュラの花の咲き始め


「Ladies and gentlemen!ーーへようこそ!
最高のストーリーをお楽しみください!」


気がついたら、オレは暗闇の中に一人立っていた。

謎のアナウンスのせいで意識がハッキリとする。

「なんだ、ここは。夢か?」

「夢ではない、リアリティーを感じてください!」

またあのアナウンスがなる。
全くうるさいな。
ここは一体どこなんだ。

前に行こうにも後ろに行こうにも辺りは全く見えない。
ただの暗い部屋にいると言う感覚は無く、まるで墨で塗りたくった部屋の中にいるみたいだ。

「あーもう。先が見えない!一体どうなってるんだ!」

とにかく前に進む。
オレは一体何をしているんだ。
また、前に進む。
そもそも、あの憧れの希望ヶ峰学園に入学
するはずだっただろう。
前に進む。更に進む。
だんだん光が見えてくる。
ついさっき、校門についたばかりだろう。
なんだかうとうとしてたから変なところに迷い込んだのか?
パァっと光が突然現れた。
光の先に何か建物が見える。しかしそんなことよりも出口だ。ここに行けば外に出れる。
人間、知らない暗いところにいるのは耐えられないのか。

外に出ようと光に近づき気がついた。
もしかしてこの建物ってー。

希望ヶ峰学園。
誰もが羨む学生生活。
オレはこの学園に選ばれて————








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